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美人悪役令嬢は生きる為に悪役をあえて貫く  作者: イブ
1章 一人ぼっちから始まる悪役令嬢
7/80

7話

沢山の方々見て頂いている様なのでもう少しこちらの物語を書きます!

ギルドを出てからしばらくは視線が消えなかったが下町を入ってからは視線を感じなくなった。

何だったんだろう?

下町にある広場で少し目に入ったものがある。

焼鳥見たいな串系の屋台だ。

串モノ大好物なんだよね!

でも、金貨じゃ買えない気がする。

両替的な買い物しなきゃいけないけど何処で買う?

欲しいモノは大体持っていると思う。

武器とかは今は要らない。

と言うより呪文があるので呪文に頼るのが一番だ。それにまだ戦闘では素人だし武器を使うのは無理だと思う。


マリーは?

マリーに何か買ってあげたい!やっぱり可愛い子にはお洒落だよね!

見た目も凄く好みだ。腰まで流れる赤毛の髪、顔も幼いながらも垂れ目で少し色気を感じおっとりとした雰囲気。

えぇ、食べちゃいたい位です。

どれ位食べちゃいたいかと言うと前世で陵辱平民マリーちゃんなんてタイトルで販売されたら色んなルートを探って手に入れプレイしていたと思います。はい、自重?しません!


ふにゃふにゃした顔で店を見ていたら一つのお店に目が止まった。

魔導具屋との看板。

魔道具と何が違うんだろう?

中に入る。小綺麗でと言うよりお店の中には展示されているモノや商品も何にもない。

……ここ本当にお店?



「あら、いらっしゃい。お貴族様がどうしましたか?」



奥から中々のグラマラスなお姉さんが出てきた。

こう言うお店だとマント被っていたり、怪しいお婆さんだったりのイメージだったが20代のノースリーブとホットパンツのお姉さんが出てくると誰が予想した?

と言うか割と日本で見たファッションも多いねこの世界。

お姉さんは、ん?と首を傾げる。いかん、その色気は魔導具とやらですか?



「魔導具って初めて聞いたので中にお邪魔させて頂きましの」



ネコを被る自分。ここで下心出してニャンニャンしたいなんて言ったら嫌われてしまう。

……平常心だ。



「あぁ、魔導具と魔道具って判りづらいものね。字の如くと言うのだけど実際に見てもらったら早いわ。皆が知ってる魔道具は魔力を必要とした道具で日用品が多いのだけど魔導具は理を封じた道具や戦闘用、他にも多数あるのだけど持ち主に魔力があろうと無かろうとそのモノに力が宿ってるの。判ったかな?」



実際に持っている宝石見たいな石を見せられたが理解した。コレは呪文と同じ理の様だ。



「コレは暴走はしないの?」



「あら、物知りなのね。呪文なら受け入れなくなると暴走もあるのだけど魔導具はないわ。そう言うなのよ」



なるほど、ご都合設定ってヤツだね。発動するまで眠っている様だし仕組みは魔導書に近いのかな?



「ちなみに攻撃した相手から身を守るのはある?」



「ありますよ?何がいいかな?物理に魔法に魔術返しとありますし、回数もありますよ。使い捨てから数回のもあるし時間制ってのもありますね」



思ったより豊富だ。

使い捨ては論外だ。襲われたら魔法や魔術はほぼないだろう。複数だと思うので回数だと直ぐに尽きちゃう。なら時間制にしよう。



「時間制のモノで物理はありますか?」



「ありますね。時間は10分程度ですが高いですよ?金貨2枚です。」



……買えるけど10分か。戦闘となればアリだがマリーが逃げて逃げ切るにはタダのヤられるまでの時間稼ぎにしかならない。

ならやはり、私が更に呪文を従えさせ強くなりマリーを助けるまでの時間稼ぎの目的にするか?でも呪文を覚えるのに毎度死にかけるのも嫌だなぁ。



「あの〜?どうします?今なら金貨1枚と銀貨50枚でもいいですよ?」



……なんか安くしてくれた。きっと高くて売れないのかね?もう少し値切れるかも。しかし、迷ってる事はない。



「お姉さん、2つ買うから金貨2枚と銀貨50枚にして貰っても?」



お姉さんはギョッとしたが直ぐに悩み始めた。

……その胸を抱え顎に手を撫でて考えてる姿ありがとうございます。

出来れば今後も色んな意味で仲良くして欲しい。



「かぁー!負けたよ!それで持っていってイイよ!まさかこんなお嬢ちゃんに値切られるとは思ってなかったよ!将来有望だね!」



……そうだった。今の自分は女の子だった。綺麗な女性を見ると本性《男の子》が喜ぶんのだが現実を見ると心が痛い。あぁ、鬱だ。



「毎度ありー!またいらしてくださいー」



落ち込んだを見送るお姉さんに惜しむ事もなく帰る事にした。

そして、串を買って袋に詰めてもらい、マリーのお土産にした。あれは浮気のうちに入らないのです!

なので罪悪感からくるお土産ではないのです!

はい!私はマリーちゃん一筋だよ!


てくてくと屋敷まで歩いて帰る。貴族だと馬車のイメージだが、この世界も馬車がメインだが、馬車なんて使ったら厄介なので黙って外に出ているので歩きだ。

それにクレアの性格上歩いて何処かに出かけるなんてあり得ないのだ。なので、父親も離れから出ない事で外にも出ては行けないと遠回しに思っていたはず。

使用人達も同じだろう。

ある意味信用されているけど嬉しくない。


そう言えば何で騎士とかウチには居ないんだろう?

こんなに中にすんなり入れるなんて警護怠っているんじゃないかな。解せぬ。

森の中から離れへ向かう。

すると後ろからザワッと音がなる。

後ろを振り向き、周りを確認するが何も居ない?

いや、何か居るはず。

魔導具を取り出し、何時でも発動できる様に準備する。

まさか、こんな早くに使うとは思わなかったよ。

向こうもバレたと理解したようで4人組の厳つい格好した人達が出てきた。

何!?誘拐目的?

まさか下町に出ただけでこんな事になるとは思わなかった。

アレか?陵辱平民マリーちゃんを想像して脳内プレイしていたのがダメだったのか?

こんな選択肢で陵辱令嬢クレアちゃんルート入るなんて思ってもいなかった!

このままじゃなんかこう、きっとメチャメチャにされちゃう未来が近づいちゃう!

……奮い立たねば。

でももう奮い立たつ何かは前世で置いてきちゃったってた。ダメだ。魔導具のお姉さんのダメージは深いようだ。

うんよし、まだ余裕あるよ私!

呪文を設置・・する。

私の周りに3つ程、文字・・がうねっている。

コレはクレアの記憶から引き出した知識とゲームをやっていた時の知識を照らし合わせやってみた。

強力過ぎる呪文・・は一つしか発動しない。

だが、呪文を発動するのを待たせる事は出来る。

待機させている呪文はファイヤとウィングアローとウォーターの3つだ。どれも呪文としては危険度が低いのだが呪文自体が強力なので十分威嚇になる。

向こうもやっと呪文を見て私の力に理解したらしい。



「すまない!君と敵対する意思はない!だから物騒な魔術をしまってくれ!」


リーダーみたいな男性が大声だす。

声が大きい!屋敷にいる使用人に聞こえたらどうするの!?



スッと呪文が私の中に消えていくのを見ると4人組は安堵する。いや、1人睨んでるよ。

赤毛の女性だ。吊り目だ。わーコワイ。

まだ何があるか分からないから魔導具を出しておく。



「君が付けているミサンガが気になって付けてしまった。そのミサンガはちょっと特殊なものなんだがそれが何か知っているか?」



どう言う事だろう。私は首を傾げ、マリーに聞いた事を思い出す。



「リッカ国のおまじないでしょ?」



「どこでそれを手に入れた!」



ひぃ!?赤毛の女性なんか怒ってるよ。なんか必死すぎて怖い。



「ローズ、落ち着け。ここでお前がそう言う態度だと妹への消息の望みが失われるぞ」



妹?赤毛……マリーも赤毛?でもマリーは垂れ目だけどこの女性もマリーに少し似ている気がしない訳でもない。



「しかし!もう貴族は信用ならん!昔からだったが今回で確信した」



……えらい嫌われようだ。しかも同感です。



「貴方がマリーのお姉様なの?」



取り敢えず話を戻してみた。



ローズと呼ばれた赤毛の女性は私の言葉に即座に食いついた。



「なっ!?そうだ!何か知っているのか!?」



マリーの話を聞いている限り大丈夫そうだが今は興奮しているようで冷静じゃないみたいだし、私も聖人じゃないのだ。少しイラッとしたがニコッと微笑み何も言わず、離れへ戻る。

さっきのリーダーみたいな男性は何か察したようで付いてきてくれた。流石だね。

しぶしぶ3人は付いていく感じだ。



そして、離れへ着き、コンコンと大きくノックするとドタバタと音がするのを待つとガチャっと音がなると同時にマリーが抱きついてくれた。

あぁ、癒される。

この赤毛が良いのだよ。

頭をよしよしとしてあげる。



「お帰りなさい!クレア様!」



マリーはニコニコと懐いて居たが後ろに誰かいる事に気付き、ふと顔を上げ誰かを見ると惚けたように言う。



「……お姉ちゃん」

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