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美人悪役令嬢は生きる為に悪役をあえて貫く  作者: イブ
4章 立ち直る悪役令嬢
68/80

68話

カキにあたり、生死を彷徨ってました!

本当に辛く次は絶対に食べないって決めるけど回復するとまた食べてしまうのは何故でしょうね?

「それでは明後日の話し合いをしましょう。ここに集まって貰ったのは私とレオン、ジュリアスのみです」



そう、先程ハンデルン卿から私と共に暴れてくれる15人の教え子を紹介され、今回の流れや経緯を説明した。

港から離れた中央の広場で行われるのを堂々と私が証明から異議を唱え、王国騎士達に勝負を挑むと言う真っ向勝負で本当に大丈夫かしら?と思う内容を説明した。ただ、騎士団長と戦う時に周りの騎士擬きは必ず攻撃してくるだろうと踏んでハンデルン卿の弟子15人とレオンとジュリアスが乱戦に参加する。数が減らせたら人質を解放する。その頃には鎮圧は済んでいるだろうとハンデルン卿は呑気に言っていた。

ハンデルン卿に船の戦いを夜襲や熱した石を投げつけ船を燃やし海に沈めたり、鎧を纏っているのだから海で仕留めたり、広場が見える屋根からの弓で首元狙い仕留めるなどして短時間で終わらせたらと話すとギョッとされた。

その時に言われた言葉は地味に傷ついた。



『そ、そこまで惨たらしい事は騎士としては出来ぬ。考えの発想が外道に近いぞ。もっと正々堂々と互いに納得の行く戦いをしなければ遺恨も残るじゃろ。クレア様が貴族だと忘れておったわい』



それでも貴族でもその様な戦いをする者はいないと言われてしまった。強さがあるのなら正面から正々堂々とねじ伏せろと言うのは向こうも同じ考えだからだろう。

……私って残忍なのかね?

ちょっと傷ついたのでした。

しかし、互いに同じ思考を持っているからこの戦いが成立するのだと納得はした。


話は戻して、レオンとジュリアスに来てもらったのは話したい事があるからだ。



「どうしたクー?傲慢な此奴と一緒に居たくないから手短に説明してほしい」



「あぁん?俺だってお前みたいな女々しい奴と一緒にいるのは面倒だから早くしてほしいぜ!」



……呼んだ理由はそれなんですけどね。



「一緒に戦う仲なので互いに協力し合えないものなの?」



「「無理!!」」



……こんな時だけ合わなくても。

しかし、これから戦うのだ。そんな時にこのような状態で戦い何かしらのイレギュラーが起きても困るので私は聞いてみた。



「何で2人は仲良く出来ないの?レオンは分かるとしてジュリアスは何故?」



ジュリアスは気に食わないと言うとそっぽ向く。レオンは不機嫌そうに言う。



「別に勝負に負けたからとかではない」



「なら何故仲良く出来ないの?リリィ達を助けたくないの?」



「助けたいさ!だけど、此奴と仲良くしなきゃ助けだせない訳じゃない。男なんだ。互いにやらなきゃならない時位は共戦してやるけど必要ない時は此奴は俺の敵だ」



レオンがそう言うとジュリアスもムッとして言葉にする。



「その通りだぜ。お前なんかとつるむ気はねぇ。だがクレアの大事な人だから俺は助けになる。その時にお前が邪魔にならなきゃ良いだけだ」



ジュリアスは挑発する。それにレオンは受けてしまう。



「んだと!」



「やるのか?」



その光景に私は溜息をつく。



「……また喧嘩ですの?何が気に食わないのか言わなきゃ分からないわ。いい加減教えて」



そう言うとレオンは吃り、ジュリアスは頭を掻く。そして、2人して話す言葉は「男にしか分からない」と口を揃えて言う。

本当は仲が良いのかしら?と疑いたくなる。そして、私も精神は男寄りだったんだぞって言いたいけど2人の言葉を理解出来ないのは女性よりになったのかなっと落ち込んでしまった。

でも、原因が分かれば改善は幾らでも出来るはずだ。



「ねぇ、私に何か出来る事ある?」



そう聞いても何か考えた様にして2人して何もないと言う。私に何も出来ない……いや、私が原因?私が2人に何かしらの形で不快にさせている可能性があるのかもしれない。



「私が悪いの?ひょっとして私の所為?」



そう考えると気分が落ち込んでしまった。2人はその姿を見て慌てる。



「ちがっ!クーの所為じゃない!そもそも此奴がクーに変なこと言わなきゃ……ぶつぶつ」



威勢良くレオンは否定するが段々顔も赤くなり言葉も小さくなっていき聞こえない。その姿を見てジュリアスは深く溜息をつく。



「クレア、俺と腑抜けとは別に仲が悪い訳じゃねぇ。見ているとただイライラするだけだ。俺はハッキリしない奴が嫌いだ。まぁ、うじうじしてくれていた方が俺は好都合だけどそれで後から文句言われても面倒だしな」



互いにそっぽを向いてしまった。よく分からないが妙に2人で通じ合っているのでそれはそれで良いのかもしれない。



「分かったわ。2人が大丈夫ならもう言わないわ。2人には話しておきたい事があるの。ハンデルン卿には余り話すなと言われたけど2人にはしっかりと伝えておきたいの。今の私は魔術が使えない。どこまで戦えるか分からないわ」



そう伝えると2人共不思議そうにしていた。



「クーが魔術を使えなくなっているのは知っているけど何か不都合なの?」



「魔術?そんなモノ使わなくてもクレアの強さなら関係ないだろ?」



確かに魔術無しでやっているが魔術が使えるだけで命の安全が確保できる。それを伝えても2人は同じ態度だ。



「なぁクレア、お前が危険になる前に俺が助けるだけだし、ヘタレもそうだ。だから、心配する必要がねぇよ。俺たちを信用しろよ」



ジュリアスの言葉にレオンも頷いている。そっか。不安なのは2人を信用していなかったからかもしれない。魔術が使えれば頼らなくても魔術がいるからだ。私は魔術に頼りすぎて周りを頼らなかった。だから、あの時、私は道を外してしまったんだ。



「ありがとう。頼りにしているよ」



「あぁ、任せとけよ。ヘタレの親を自分で助けたいからじいちゃんに貴族を助けたいって真っ先に言ったんだろ?なら後は戦うだけだな」



ニカッと笑いジュリアスは私に言う。私の考えはバレバレの様だ。

そうだ。あの時は魔術も使えなかったから剣も取り出せず、ただ、逃げに徹して急な戦う事の判断が出来なかった。しかし、今回は違う。リリィ達は生きている。なら救いだし、騎士団長を倒す。やられたら倍返しだ。

この私に挑んだ事を後悔させてやるわ。

いつもお読み頂きありがとうございます!

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