表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/80

42話

明日はお仕事お休みです♪

なので複数投稿する可能性があります!

私はシャルの言葉を受け、すぐにお父様に会いに行った。

既にライナス達がお父様に取り繕っていた。



「私は騙されただけです。お嬢様にもちゃんとお伝え下さい。あのメリルとか言う使用人は我々とご主人様に亀裂を入れ、このレイナス家を陣取ろうとしています!」



私達が来たのを見てライナスはお父様には分からないように薄気味悪い笑いを見せる。


なるほど、お父様とメリルに信頼関係をないのを利用して罪をメリルや他の使用人になすりつけようとしているのか。此奴等は救いようがない。



「お父様、そこのライナスの実家は私を暗殺を考えていた様ですがこの件はまだ報告していませんでした。メリルがライナスの実家を調べなければ今頃は私もお母様の様に殺されていました」



そう言うとお父様の眉がよる。

ライナスも私の言葉にびっくりする。



「それこそ嘘だ!私は何も知らないぞ!」



「それはそうです。貴方を牢に閉じ込めて私が貴方の代わりに手紙のやり取りをしてあげたのですから」



「ふざけるな!そんなの許されるか!無効だ!俺は関係ない!お嬢様が誘導したのだろう!」



「そうだとしても既に言質はとりましたので。それに仮に誘導したとしてもその様な考えを持つ者を何時までもこの場に居させるとでも?」



ライナスは睨み私は微笑む。



「もうよせ、見苦しい。其方の事は分かった。さっさと牢に戻りなさい」



「ご主人様!」



「いい加減にしろ、ライナス」



お父様から低い声が漏れる。

その場の雰囲気が凍った。



「其方は勘違いをしている。お前が言うメリルはこの公爵家どころか国を好き放題出来る環境でも与えられた実務をやるだろう。彼女を私が警戒したのは彼女がキングサーヴァントの1人だからだ。国の関与なら無視したがそれ以上の存在が介入されては何が起こるかわからん。だから、警戒していた。其方は初めから詰んでいたのだよ」



ライナスはメリルを見て見開く。

キングサーヴァントとは何だろう。シャルも驚いている辺り凄いメイドさんなんだろう。何となく初めから凄いのは理解していたので私は驚かなかった。



「え?ご主人、彼女はキングサーヴァントの1人なのですか?」



お父様は興味をなさげに話す。



「あぁ、そうだ。其方はメリルが来た時点で全てが終わっておる。あの組織の粛清は同情するぞ。家も家族も親戚も関わった何もかも終わりだろうな。怖い怖い」



私は何が怖いか気になったので聞いた。



「お父様、何故一つのギルドを恐れるのです?」



「寧ろ、何故皆は平然とギルドを受け入れる事が出来るのだ?考えてみるとよい。一つのギルド如きに国に関与出来る力があるなど何故だと思わなかったか?答えは簡単だ。国は人が纏めているがギルドなどの組織は人ではないモノ、上位の存在など言われているモノが纏めている。だがな魔物と何が違う?人のやり方を覚えた魔物など寒気がする。この世界人間が一番怖ろしいのにそれを真似た魔物だぞ?警戒しないのが不思議だ」



お父様は本当に怖がっているように思えた。だから、次の言葉が出た。



「お父様は見た事あるのですね?」



「さぁどうだったかな?随分昔の事など忘れてしまった。だが、メリルは知っているだろうな。それ程の立場の者だからな」



ライナスは崩れる。そして、絞り出す様に声を出す。



「なぜ、その様な方を筆頭にしなかったのですか」



「しようがしないでいようが其方は終わっていた。私にとって其方が筆頭で彼女が下にいる方が都合が良かっただけの事。話は終わりだ」



お父様は話を終わらした。しかし、私も腑に落ちない。



「お父様、私もお聞きしたい事があります。宜しいでしょうか?」



お父様は構わんと頷く。



「お父様はお母様の暗殺を知ってましたね?そして、それを承知ので色々させていたのですか?」



お父様は私を見つめ答えた。



「そうだとしたら?」



やっぱりお父様は知っていた。私が言葉に出す前にお父様は話を続ける。



「終わった事だ。クレアが気にする事はない。ふん、彼奴も民を守るなど言って民に殺されるとは皮肉だろうな。クレアも民などに情をやる事はない、民は甘やかせば付け上がるだけだ。それをキャサリーは証明した。クレアは同格の者もしくは貴族とだけ仲良くしなさい」



私の中で何かがハジけた。



「……お父様はお母様が間違っていたと仰いたいのですか?」



「クレアよ、間違っているかいないかは己が決める事だ。其方が正しいと信じてやれば間違っていないだろう。しかし、私はキャサリーの続けてきた事に意味を理解出来ないでいる。それが私の答えだ」



「待ってくださいお父様!私はお母様の優しさしか知りません。ですがその優しさを利用した愚か者が悪いのではないですか!」



「何を言うのだクレアよ。貴族にとってその優しさが弱点となるのだよ。優しさを見せる相手を間違ったのだ。それにこうは考えも出来る。彼奴が下々の民に遅れを取らなければ公爵家に損害はなかったとな」



「……お父様、本当にそう思いなのでしょうか?」



「其方が感じた事が正解であろうよ」



もう私はお父様と一刻も早く離れたくなった。



「申し訳ありませんお父様。気分が優れないのでこれにて失礼します」



私はそう言うと周りの皆がどの様な表情だったのかも見ずに部屋を出た。




〜クレア〜


〜シャル〜

大変だとメリルさんとお嬢様をお連れしました。ですが気が付いたらお嬢様と旦那様が一触即発です。

ですがお嬢様がすぐに出て行ってしまいます。

旦那様が外に居る使用人を呼ぶとそのままライナスさん達を連れて行かせました。

旦那様は見送ると溜息は吐きます。



「これでクレアに嫌われたな。言葉を引き出す為とは言えど娘に投げかける言葉ではないな」



「でしたら今すぐにでもお嬢様へ誤解を解いた方が宜しいのではないでしょうか?」




「ほぅ、其方が何を言う。それより私の娘に何をした?事と場合によっては其方には消えてもらうぞ?」



……ひぃっ!旦那様がお怒りです!何故私はこの場から離れれないのでしょう。

逃げたくても退室のチャンスは逃してしまいました。



「旦那様、私が何をしたとしてもお嬢様はお嬢様のままと断言できます。私でさえ、お嬢様の本質を騙され続けたのですから。本当に人格が変わったと言われても私は信じる事が出来ます。ですが、お嬢様は使用人達を受け入れずに居たのは彼等の本質を見抜いていたからです。旦那様に我儘を言っていたのは欺く為です。はっきり言いましょう。お嬢様は10歳でありながら十分に領地運営など出来るだけの教養を持っています。貴族としての在り方などはまだまだですがそんなのが霞む程の逸材です。ですから私からは何もしてないですしこれからもお嬢様を使用人として見守る以外何もしないでしょう」



さらっとメリルさんがお嬢様を褒める。

メリルさんはお嬢様をその様に思っていたのですね。



「なるほど、私がクレアを理解してあげられなかったのか」



旦那様は少し落ち込んでいる様に見えます。



「まぁよい。そこの使用人」



い、いきなり呼ばれました!

私がワタワタしていると旦那様は私に語るかの様に話し始めました。



「タタルミーヤと言う使用人を知っているか?いや、其方は答えなくてよい。そのタタルミーヤと言う使用人の一族は粛清されてな、私の使用人にもその一族のタタルミーヤと言う使用人がいるらしいが私は知らん。なのでな、メリル、其方が筆頭になるのなら今度来たメッセンジャーには言い掛かりを付けるのなら公爵家としてこちらもやりようがあるとだけ伝えなさい」



え?まさかそれって……



「畏まりました。旦那様。そして、そこにいる使用人はシャルルと言います。お嬢様が気に入っている使用人の様で旦那様も以後お見知りおきを」



「そうか、シャルルよ。我が娘を頼んだぞ。メリルよ、其方なら使用人の1人位どうにか出来るのであろう?後は其方がやっておけ。そうしたら化物の使いである其方の行動を見逃してやる。それとこの金庫の鍵を渡しておく。私に何かあったらクレアに渡せ」



「畏まりました。鍵もしかと受け取りました。ですが化物とはモノは言い様ですが旦那様も酷いですね」



旦那様はメリルさんを睨み、メリルさんは無表情のまま。



「抜かせ。さぁ、もう終わりだ」



旦那様はそう言うとそっぽを向きました。

私は旦那様に感謝も込めて頭を下げ部屋を出ます。


旦那様、毎回助けてくださってありがとうございます。

いつもお読み頂きありがとうございます!

沢山のブックマーク励みになります!

感謝です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ