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美人悪役令嬢は生きる為に悪役をあえて貫く  作者: イブ
2章 行動開始する悪役令嬢
38/80

38話

書いたモノが全て消えてしまい初めからやり直してました(´;ω;`)ブワッ

また数日をかけて家に着いた。

まだお父様が帰ってくるのに余裕がある。

私はそれまでギルドに向かい、ラクシエルと話を伝え、その後は狸の寝床に行く。エルザと会い、エルザにも情報の交換をした。

そして、旗なき騎士の円卓の皆とも話をして帰る。

こうして、1日は潰れた。


情報を纏めるとこうだ。

ギルドから要請されたシッカーの土地の護衛は成功した。

複数の魔物が出たがランクA冒険家が10人以上居たので問題なく討伐、民に損害はなかった。

だが、第2王子派の貴族は数人殺されたり、第2王子が危険な目に遭ってしまいシッカー伯爵は結局逃げられたらしい。

逃げたシッカー伯爵は分からず、残った一族は全て処刑されたそうだ。

以上が本日手に入れた情報だ。



「もう、疲れましたわ」



「お疲れ様ですクレア様。私が肩を揉みますね」



私はマリーにされるがままにベッドでマッサージをしてもらい、目を瞑る。


あぁ〜、気持ちいなぁ。

このまま、マリーをマッサージ仕返してイチャイチャしたいな。

よし、善は急げ!ならマリーを寝かせる。

マリーを寝かせたらまずは足からだ。

布団をタオル替わりにして足を滑らす。

ぷにぷにしている。直で触りながら揉む。

しばらく足を重点的にしたのだから次はお尻だよね!

お尻は指でマリーを感じながら揉む。マリーの吐息が聞こえるまで揉む!

頃合いになると腰へ移動。

何度か腰を押すと同時に胸へソフトタッチ。触る度に謝るが私は反省しない。

いつの間にかマリーも赤らめてこっちを振り向く。

私はこのまま、口にーーー



「夢……ですの?」



口付けせず絶望した。

どこまで現実でどこまで夢だったのだ?

初めっから夢だった気がする。悔しい。

こうお預けされた犬の気分だ。

もう、今日は不貞寝します!



目を覚まし、いつも通りマリーとご飯を食べる。

昨日は不発だったしマリー成分が足りないから本日はマリーとイチャイチャしよう!

私がマリーに声をかけようとした瞬間、コンコンと裏のドアがなる。

……タイミングが合わない。


私は不機嫌になりながら仕方なく向かい開ける。



「おはようございますクレア様、申し訳ありませんが早急に伝えなければならない事があります。……体調が悪いのですか?」



いいえ、機嫌が悪いのです。

メリルも用事があったのだし八つ当たりしても仕方ないので話を進めさせる。



「大丈夫でしたら良かったです。2点報告があります。一つはプーリア子爵の娘と名乗る方が正門で止めております。クレア様に用事があるそうです。もう1点はタタルミーヤのご実家が没落し、一族全てが処刑されました。そして、先程からタタルミーヤの引き渡しを要求されております」



……何それ怖い。

プーリア子爵の娘もびっくりしたけど最後ので持ってかれた。



「プーリア子爵の娘は直ぐに向かうわ。それよりミーヤの件だけど絶対に引き渡したらダメよ。渡したら最後、処刑されるわ。ここに居たら無理矢理連れて行く事も出来ないわ。何故なら公爵領では王族でさえ、不可侵領域なのですから。公爵家がルールですの。そのメッセンジャーに伝えなさい。公爵家のモノに手を出すと言う事を理解しての要求か?クレア・レイナスのモノを奪うならば、どの様な手段を取ってでも手を出した者を処刑するとね。それと後でミーヤを連れて来なさい」



メリルは少しだが嬉しそうだ。同じ使用人仲間だものね。



「畏まりました。私の方からもミーヤの実家を調べてみます。何かあるかも知れません」



メリルはお辞儀をすると屋敷へ戻った。

私も服を着替える。

そして、表の玄関へ向かった。

青い髪の長身の女性が使用人達と言い争っているのが見える。



「だから、いい加減早くクレア様に会わせなさい!何時まで待たせる気?1時間は待っているわよ!」



……おおう、イライラしてるね。私も直ぐに向かう。



「貴方がギーベ・プーリアの娘ですの?もし私に会いたいのであれば事前に面会の取り付けするモノでしょう?」



プーリア子爵の娘は私に気がつくとパッっと明るい笑顔を向ける。



「申し訳ありません!ですが父からクレア様の事をきいてからいても経っても居られなくなり実家を飛び出してきました!私は父ギーベ・プーリアの娘のエヴァ・プーリアです!」


あら、何号機かしらって聞いてもこの世界じゃ通じないよね。



「そして今日からここでお世話になります!」



……へ?この子今なんて言ったの?



「あら、私の聞き間違いかしら?この子がここで働く風に聞こえたのは間違えではありませんの?」



使用人に聞いてみたら使用人も慌てて聞いてないと言う。



「先程も言いましたが父から今回の件を聞き、私の独断でクレア様に支えたいと思いやってきましたので父の了承も受けてません!」



いや、ハキハキと元気なのはいいんだけどね。

言っている事にびっくりだ。



「という事は今ギーベ・プーリアは困っているのかしら?」



「でしょうね!手紙も書かずに飛び出したのでそろそろ父も追ってくるかと思います!大丈夫です!父は私の行動を読むのに長けております!私の不始末は父が全て片ずけてくれます!へへっ」



猪突猛進な娘さんをお持ちだったとは知らなかった。

彼の苦労を見た瞬間だった。



「……そう、ですの。話は分かりましたが公爵家の使用人になりたいとの事で宜しいですか?」



そう言うとエヴァは首を横に降る。



「私がなりたいのはクレア様の使用人です!もしくは側近でもいいです!何でもします!是非、私をお側に置いて下さい!」



……ローズとベクトルが違うが何か似た雰囲気を察した。



「……話は分かりましたがギーベ・プーリアと会うまでは返答は出来ませんがいいですね?」



「分かりました!追い出されたり嫌がられないのでもう採用も近いですね!早く父は来ないのかな?私が出て行ったのに気がついて用意していると思うので本日中には話が解決しそうね。ねぇ、そこの使用人、私を使用人達の部屋へ連れていって貰えるかな?」



ニカッと屈託のない笑顔で使用人に話しかけ困惑させる。

能力的には自信が有るのかもう住む気満々だ。



「凄い自信ね、貴方は何が出来るのかしら?」



良くぞ聞いてくれましたって表情をする。



「良くぞ聞いてくれました!私の父は冒険家からの成り上がりなのでまず護衛ですね!私はこの国を少し出まして修業を重ね冒険家ランクはSランクです。ですが、私も父と同じく故郷が好きであの場所を良くする為に学も収めております!今回はクレア様の領地運営の補佐をしたくやって参りました!是非私もクレア様の理想をお手伝いさせて下さい!」



なんと言うか熱い方ですね。私は勢いに押され曖昧に微笑み使用人達に仕方なく案内させる。


そして、昼が過ぎた頃にまたメリルから呼び出しがあり付いて行くと其処には土下座をしたあのギーベ・プーリアとその隣に不貞腐れたエヴァも土下座をしていた。

……この世界にも土下座の文化があるのね。



「我が娘がとんだご無礼を!本当に申し訳ありません!」



苦労しているのだろう。初めてお会いした時から髪の毛が更に薄くなった気がする。

……プーリア子爵頑張れ!



「えぇ、謝罪は受け取ります。この子、私の元で働きたいとの事ですが貴方は良いのですか?」



「はい、公爵家からお預かりした領地での管理も任せれるので本当なら私達の場所で働いて欲しいのですが娘は一度言い出すと私でも手に付けられず、こうなってしまいましたら私には何もできません」



何だろう。今お父様とギーベ・プーリアが重なって見えたのは気のせいかしら。



「了承しました。お父様には報告をして、エヴァは私が預かります。それで宜しいですね?」



プーリア子爵は何度も頭を下げてお願いして来た。

前回の様な食えない貴族って感じはせず、弱った父親って感じがして彼に好感が持てた。

こうして、エヴァが使用人の仲間になった。

夜になるとミーヤが訪れてきた。マリーは既に部屋に戻っているので中に入れる。



「話は聞きました。ここに居るうちは私が貴方の安全を保障します。なので勝手にこの屋敷から出ないで下さいね」



そう伝えるとミーヤは感極まった様で何度も感謝をされた。



「それで何故貴方の実家は没落したのかしら?」



「申し訳ありません。理由は分からず突然手紙が来ました。ただ、彼等は私に対して酷かったですが没落する程の事をする者は居なかったと記憶しております」



なんか、怪しいな。

コレはメリルの報告待ちになりそう。



「あ、あの!クレア様、宜しければ私の名前を変えても良いでしょうか?」



……確か面白半分で付けられた名前だったっけ?



「構いませんがどうしてです?」



ミーヤは少し寂しそうに笑う。



「私の父は実家とは実は違う貴族です。母は見染められ無理矢理連れて行かれたそうですがその時には私がお腹に居たらしく、実際に私には特殊な属性を持っています。それに気が付いたあの人達は母を問いただし、私が自分達の子供だと違うと分かった途端私達は迫害を受けました。そして、私の母は死んだのです。母は父との幸せな日々を教えてくれました。最後まで父を想い死んだのですが幸せそうでした。母は私が居る限り父への愛を確かめられるとそして、私の本当の名前はシャルルと言います。母と父から名前を戴いたそうです」



私はその話を聞いて、少し悲しくなった。貴族の中にも平民と恋が出来る者も居るのだと知った。

私には何を言ってあげれば良いのか分からず、ミーヤを抱きしめる。



「ミーヤと言わずに今度からシャルルと名乗りなさい。そして、母と同じくらい幸せになりなさい」



シャルルは、はいと頷いた。




余談だが数日後、何故かマリーが使用人として屋敷を出入りし始めたのにはびっくりした。

いつもお読み頂きありがとうございます!

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