13話
イブ飲んだら治ったので書いてました!
一応、本日の21時にもちゃんと投稿しますw
「やはり、離れへ閉じ込められたと聞いた時までは我儘放題だったのに離れへ移動してからは人が変わったかの様に陰でこそこそしていると情報が入りましたが本当でしたね。ですが、こちらから接近したとはいえ、まさか私の情報網をご存知とは予想つかなかったですな」
「それはどうもありがとうございます。我儘を卒業しまして自由に生きようかと思ってますの。それにしても困りましたわ。貴方の情報源さんは屋敷に忍び込ませてますの?流石忍びという事ですか。という事はやはり裏ギルドいや、忍びギルドと繋がりがあったのですね」
「我儘も自由も変わらないような気がしますがこれは参りましたね。少しクレア様の情報を誤りました。いや、見くびっていたという事でしょうか?少しの情報でここまで辿り着くとは想定外です」
ゲームのおかげで忍びギルドや暗殺ギルドなんて単語を知っているだけで知る訳がない。だが、話を合わせる為にただ微笑みを浮かべる。
「これはこれは、申し訳ありませんが使用人に紛れている子もいい人材なのでダメにしないでくれませんか?」
「ならお父様への報告へはなるべく嘘での報告するのであれば許しますわ」
「どう言う事でしょうか?」
「今、お父様に勘付かれると面倒なのです。まだ基盤も整ってないのに動ける今しか行動出来ませんの」
エルザは私の言葉から情報を得ようと考える。
「分かりました。では、その様にさせましょう」
「ありがとう。なら本題に移りましょう。貴方はいや、貴方達は何で動くのかしら?」
エルザの眉が動く。
「何とは曖昧すぎて理解出来かねます」
「いえね、お金なのか?名誉なのか?大義なのか?貴方達の行動源を示してもらっても宜しいかしら?」
エルザは沈黙する。
コレは喋らない感じがする。
「まぁ、そうですね。会って間もない、なんの情報も無い私にすぐに力をかすような無能だとは思ってませんの。ですから取引しましょう?ケイサツベライのリーダーと私は協力関係にあります。この情報は知らないでしょう?」
エルザは初めて顔色を変えた。
「でもまだ足りないわ。私は更に駒が欲しいのですわ。貴族の駒は要りませんわ。だって貴族を扱うのは面倒だと思いますの。だから平民の皆様へご協力して頂けたらと思いますわ」
「クレア様は一体何をなさろうとしているのですか?」
それはフラグ回避だがどう説明したら良いのか分からない。
「さぁ、私がやりたい事をやってますので何とも言えませんわ」
エルザは決心した様子で言う。
「裏ギルドでの取引は出来ませんが私との取引でどうでしょう?」
「どうせなら裏ギルドも私の駒にしたかったのですが」
「それも良いでしょう。ただ、裏ギルドはお金で動くのです。私みたいに心情で動く奴等ではないです」
ほう、やはりエルザは良い人だったようだ。心情か。心情ってどんな内容なら動いてくれるかな?
「まぁ、言いわ。お金を出せば使えるのでしょう?ならエルザと繋がりさえあればお願いは出来るのよね?」
今の私の笑顔は黒いだろう。
「そうです。こう見えても私は裏ギルドでも顔が通っております」
「では、やはり単刀直入に聞くわ。貴方は私に何を望みます?無理な願いではない限りですがね」
「私は平民としての安全が欲しいのです。我々平民は突然死がやってくる事があります。それを回避する為に私は情報を必要としました。その結果が裏ギルドです。我々には力がありません。だから情報を集め、回避しているのです」
やはり平民は危うい立場の様だ。この様なギルドが在っても使い方は自分達の安全の為だ。ケイサツベライと何ら変わらない。貴族に立ち向かわず受け流す。このままいけばケイサツベライの場合は全滅、裏ギルドの場合は個々の消滅って所か。
窮鼠猫を噛むって諺を知らないのかな?
鼠だって攻撃するんだ。
攻撃の仕方は私が教えてあげようじゃないか。
「ならエルザ、貴方は既に私の協力者ではありませんか。良かったですわ」
私はエルザに微笑む。エルザは困惑している。
「クレア様、良く意味が分かりません」
「貴方は情報を集めて広げる事はしますの?」
「それは事によってはしますが基本は隠します。じゃないと有効にならない情報もありますので」
「なら私の目的を教えますわ。最終的な目標はこの領地の平民の安全ですの」
「それはますます意味が分からなくなりました」
「でしょう?前振りがなければ夢物語でしょう?ただ、漠然とですが私の中では考えが纏まってますの。それを実行するにはまだ力が足りませんわ。私の手足となる手下も居ません。ないない尽くしだから、こうしてエルザやケイサツベライのリーダーとも関わりを作った。私は今は権力もないですので確約出来ません。それに貴族だから貴方には信用ならないでしょう?だから私はケイサツベライのリーダーと言う切り札を貴方に示した。私があのケイサツベライと関わりがあるのを知られたら第2王子派から何されるか分かりませんね。ではエルザ、判断を任せます」
エルザは悩む素振りを見せ、数分考え込む。
私もエルザが何を考えてるか分からないが見守る。
「分かりました。今のお話は私の中にしまって置きます。ですから私を使って下さい」
よし!コレである程度動ける様になった。
「良い返事ありがとうですわ。それと力が無いと言いましたがエルザ、貴方は十分に強い力を持ってますわ。期待してます」
エルザは困惑する。
「私には力はありませんよ」
「何を言ってますの?情報はれっきとした力ですのよ?貴族は言質を取りたがるのも同じですの。言質の方が私からしたら不確定要素のある曖昧な情報ですが貴族は体面を守る生き物ですからね。言質を取れば大人しくなります。ですが確かに貴方達の提示された情報なら平民の言葉などと貴族なら潰せるかも知れませんが私が扱ったらどうです?」
エルザはハッとした。
「これから情報の信憑性を高める為に情報の現品や契約書を手に入れるのは難しいのでコピーいや複製と言えば伝わるかしら。それらを用意してほしいの」
「なるほど、その情報こそがクレア様が望んだやり方ですね。ちゃんとその手の集団が居ますので用意しましょう」
「あら、やはり優秀ね。お金はどの位いるかしら?」
「そうですね。一つの情報等でありましたら銀貨10枚辺りですね」
高いのか安いのか分からない。
「とりあえず金貨10枚を渡しますわ。それでその集団の持てる技術で第2王子付近の貴族の情報を収集お願い出来るかしら?もし足らないなら更に出すわ」
「いえ!それだけあれば十分かと」
「そう。お願いね」
エルザはふと疑問思った事を口にする。
「何故、クレア様は第2王子と婚約者なのに第2王子を調べるのですか?」
私は少し悲しげに微笑む。
「そうね、私の未来の先に彼は居ないの。だからそれだけの事をしでかすのよ」
私の只ならぬ雰囲気を悟ったようでエルザは頭を下げた。
今日はマリーに癒してもらおう。
私はてくてくと離れへ帰った。
そして、すかさず5回のノックをするとドタバタと音が聞こえマリーが迎えてくれた。
「クレア様、お帰りなさい!」
「ただいま、マリー」
帰ってきてからマリーに抱きつく。
第2王子の事を思うと頭が痛くなる。
彼はこの先、領地を複数ダメにする予定なのだ。そして、その汚名を第1王子が被る。
それが私の知りうる最悪のシナリオだ。
私が関わらなくてもその様な未来が来ないかも知れないし来るかも知れない。
仮に第2王子が王へなった時、私が逃げても婚約者、もしくは元婚約者という事で殺されてしまうだろう。
そうなると自然と怖くなった。
「クレア……様?大丈夫ですか?」
マリーに心配されている。
少し心が弱くなっている。アレだけの大見栄を張ったのだ。不安になる。
「クレア様、何があったのかわかりませんが私はクレア様の味方ですよ?」
やっぱりマリーは私の癒しだ。
ここは濁して話す。
「こう見えても私は公爵家ですから私を欲しがる殿方は多いのですよ?婚約者もいるのです」
それは嘘だ。どの貴族もクレアの名前を出すと怯えるはずだ。我儘で危ない女であるクレア嬢と付き合えるのは更に身分の高い王族だろう。
「そうなのですか?さすがクレア様です」
あぁ、マリーの純粋な尊敬が痛い。
嫉妬してくれたら少しは心へのダメージは無くなるのだがね。
「初めてのキス位は知らない男性ではなく、マリーみたいな可愛い女の子に捧げたいな。だって、知らない人に捧げる位なら大好きな知り合いにあげたいと想うものですもの」
言い訳が更に言い訳し始めて収集がつかなくなってきた。どうしよう。
「クレア様は平民の私にキスされても嫌じゃないのですか?」
「え?マリーは私にとって大切な人よ。平民とか女の子とか関係無しに大好きなのよ」
マリーはそうですかっと言うと抱きしめていた手を解くと小さい顔が目の前に迫り唇に軽くちゅっと当ててきた。
「私もクレア様の事、大好きなのでこれ位なら大丈夫ですよね?」
マリーは恥ずかしそうにハニカんだ。
私はそこから記憶が抜けてしまった。
あれー、マリーちゃんが出てくるといちゃいちゃしちゃうのは何故なんだろう?w
困ったなー!(棒読み
でも自重しません!w
とりあえずダグを付けたしますw
お読み頂きありがとうございます!




