10話
思ったよりお話が進みませぬ(´・ω・`)
次は21時に……は無理かも知れませんが22時までには投稿したいです。
ローズ達を追い返してマリーと私の愛の巣が戻ってきた。
そう言う冗談を置いておく。
いつの間にか僕と言うのが私に変わってきている。
記憶に引っ張られて僕と言う意識が強かったがどのタイミングで私に変わり、僕から彼へ変わったのか。クレアとしても記憶して彼の記憶もあり、私は私だと言える。
今の現状は不思議だ。
うむ、しかし、アレだ。
女性として生きていくに辺り、シモで困る。
生憎だが生前の記憶があり、彼としての心があるウチは男とそういう関係になりたいとは思わない、いや、思えない。しかし、公爵家と言うより貴族とは面倒な生き物のようで14歳辺りで将来を見定めとかないとお終いらしい。
今までのクレア嬢は残念な事に性格は最上級に悪いのに顔だけなら家柄と同じ位良いのだから第2王子と婚約出来ていた。
まぁ、原作通りなら破棄になり、クレアは焦って主人公と同じ相手を好きになり、アタックし没落する。
さて、どうしたものか。
気持ちも心も整理つかず、このまま何もなければ、将来第2王子にホラれると認識している時点でまだまだ女性として生きていく覚悟が出来ていない証拠だ。
それでだ。今は前世では未使用だったけど今世でもその方針でいきたいと思う。
ん?前世で使ってなけりゃそんな事で悩まず元々女性のクレアとして生きてきた10年あるのだから女性として生きろって?嫌ですよ。
何が悲しくて野郎相手に媚びらなきゃならないのか理解が出来ん。マリー一筋です!
やはり、いきなり彼の記憶が蘇り、今までのクレアとしての今までが有るにも関わらず、心の有り様が変わるのは前世と今世での価値観が全然違い、まだこの世界の事も理解出来てなかったからだろう。そして、全てを受け入れた。我ながら困った。
こうなったら開き直って女性が好きって事にしとけば大丈夫だろう。
これで心が乙女(笑)に変わっていくのであればバイの方も視野に入れなくてはならないな。
さて、本題に入ろうではないか。
この先、自分は没落ルートと死亡ルートと早くも2択も選べるようだ。わーい。
この2択は主人公と関わらなければ大丈夫だと思いたいが第1王子と第2王子が相続争いしている時点で死亡フラグが近づいている気がします。特異点であろう主人公以外にも死に関わる存在が第2王子か。
このまま行くとなんか不安だ。第2王子が王様になったらバッドエンドは間違いない。
まだ期間はあるのだが早く終わらせたい。
それに婚約とかもう要らないのでどうやったら回避出来るかも考えないといけない。
婚約とか恋愛ならクレア嬢には無理だって?
残念だが今までの頭の弱いクレアちゃんじゃないし、最高ランクの呪文を手に入れた私を手に入れたいなんて事も可能性として視野に入れながら行動をしなくては何処で主人公と敵対するか分かったモノじゃない。
どうも記憶を受け入れてからやる事が多くなったようだ。
目が覚めて、白いエプロンを羽織り、朝から食材を眺め、誰かの為にメニューを考え朝ごはんを2人分作る私はどこを
どう見てもマリーの嫁だ!
マリーは平民?そんなの知りません!
ほら、クレア嬢だって言っていたじゃないですか、可愛いは正義で正しいって!
皿を並べようとしたらマリーが起きてきた。
「クレア様!私もお手伝いします!右手も治りましたしクレア様にばかり迷惑かけれません!恩返しをしたいです!」
そう言ってマリーはニコニコと私から皿を奪い暖炉部屋へ運ぶ。
恩返し……なるほど、新婚さんプレイでキャッキャウフフだね!私より身長の低いマリーが一生懸命に私のお手伝いをしようとわたわたしている姿に萌えながら朝の準備を済ます。
今日から隣であーんは出来なくなったがマリーと向かい合って食べる。新鮮だ。
「クレア様、そのですね、食べる所を見られると、その、恥ずかしいです」
顔を真っ赤に縮こまるマリーを見て満足した私は御飯を食べ始める。
色んな意味で満足した私はお片づけをマリーが張り切ってやるそうなので屋敷に戻った。
早速、使用人達が怯えている。彼等は怯えがデフォルトなのだろうか?
「そこのお前来なさい」
とりあえず1人確保した。
ついて来なさいといって父親の書籍に入る。
そして、無言が続く。
「使用人、お前の名前は何と言う?」
「へっ!あ、はい!わ、わたわた、わたわた」
……わたわた?
そんなに怯えられると流石に傷つくのだけど。
仕方ない。マリーへ接するように優しく話してあげる。
「落ち着きなさい。一呼吸置いて」
使用人はなんかとんでもないものでも見たような顔をしている。失礼な!
「はい、私の名はタタルミーヤと言います」
タタルミーヤ?
「名前は噛んでないのよね?」
「はうっ、噛んだような名前ですが私の父が面白がってつけたそうです」
……面白がってつけた名前ってこの子の過去に何があったんだろう。聞いちゃいけないよね?
「まぁ、いいわ。質問良いかしら。貴方はこの屋敷の事をどれほど把握してますの?」
「屋敷でしょうか?私は筆頭ではないので然程知りません」
「ならお父様は今何をやっていていつ帰ってくるかはご存知?」
「旦那様は只今、何処で何をしているかは分かりませんが2週間後ではないのでしょうか?一カ月は空けるとの事でしたので」
「そうですの。ならこの屋敷って騎士とか護衛が居ないのですがどうしてかご存知?」
「騎士は信用ならないと跳ね除け、護衛は旦那様が使い物にならなくするので居ません。それにこの屋敷周辺には悪意あるモノを迎撃する結界が有るらしく私も一度この屋敷に忍び込んだ賊を見ましたがあられのない姿へ変わっており怖かったと記憶しております」
……そんなのがあるのは知らなかった。ローズさんあと少しで危なかったんじゃないのかな?知らないって怖いね!
ん?待てよ。
「なら貴方がここで私を敵対しようとしたら発動するの?」
タタルミーヤはひっ!っと声を出す。
「それだけは許して下さい!まだ死にたくありません」
仮にこの屋敷内で私が攻撃したら使用人達はなす術もなくやられるだけで敵対しようとしただけで死に至る。そりゃ使用人達は言われた事しかしない訳だ。
「分かったわ。タタルミーヤ、名前噛みそうね。ミーヤと呼ぶわ。また離れに食材を運んでおきなさい。そして、離れには貴方以外の使用人は近寄らないようにね。以上よ」
ミーヤは拍子抜けみたいな顔をしていた。
「それと私とのお話は他言無用よ。いい?」
「はい!分かりました!」
2週間である程度の基盤を作って置かないと行けないようだ。父親に今の所、情報が漏れそうにないのが救いだ。
コレで欲しい情報も手に入ったし、下町に行きますか。
10話位で一章位終わるかなって思っていたのですが難しいですね!
予定より話が膨らみますが皆様に楽しんで頂けたら幸いです。
お読み頂きありがとうございます!
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