2013年 1月9日
最悪だ。今日も僕はコンビニにいる事になった。その事が最悪なんじゃない。何が最悪かを2度と同じ事をしないように、忘れないように、この日記に書き記しておこうと思う。僕は午前8時、起きてから1時間休憩し、外に出ようと思った時、それは起こった。ドアの前に立った時、外で誰かが通った。男性だった。その時、身体の中から、謎の「欲求」が湧いた。「奴を仲間にしたい」という。よくよく見ると、その男性は人間だった。それが分かると同時に、その「欲求」は耐え切れないものとなった。そこで目の前は真っ暗になり、何も分からなくなった。
気づけば僕はコンビニの外にいて何か、生温かい物を噛んでいた。誰かの右肩を噛んでいたのだ。僕は驚いて口から右肩を出すと、その「誰か」は僕に寄り掛かって来た。僕はそれを突き飛ばした。「誰か」は仰向けに倒れた。その顔を見て、僕は驚愕した。先程コンビニの前を通っていた男性だった。その時、僕は悟った。僕は無意識のうちにゾンビという化け物と化し、人間を襲ってしまったのだと。僕を襲ったゾンビも同じだったのだろうか? 多分そうだろう。
その後、僕はその男性が僕のようにゾンビとなって2度と目覚めぬよう、コンビニにあったライターと近くにあったガソリンスタンドのガソリンでその男性に点火して、跡形もなく焼き払った。そして、僕は今、人間の男性を殺してしまった罪悪感、ゾンビとなってしまった僕に対しての自己嫌悪を抱きながら、コンビニの中でこの日記を書いている。
特別編 二宮アタルの日記
【俺はもう、生きていける気がしない。あー、もう、最悪だ。親も兄貴もゾンビになって、俺は犬のブラウンしか仲間がいないと思った矢先、ブラウンまでいなくなった。きっと、怖くて逃げ出したんだろう。最悪だろ。マジで。】