胎動する魔力
狙撃後、ハウス内にて
ヴォイド「おや・・・まさか扉ごと破壊するとは・・・驚きですね・・・」
「・・・ザイン、来て下さい。」
数秒後、謎の男がヴォイドの後ろに現れ、跪く。
ヴォイド「もうすぐここにあの子達が戻ってきます。貴方はそれを迎え撃って下さい。」
ザインと呼ばれた男「御意。」
ヴォイド「期待していますよ。」
ザインは立ち上がり、ハウスの扉に向かって走り出した。
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雀「これで道は開けた。早く進もう。」
カノン「了解!」
5人が走り出す。
パルス「またこれでヴォイドに出会っちゃったらどうしよう・・・」
雀「その時は私がなんとかする。」
トキ「なんとかって・・・管理人と互角にやり合うのはかなり難しいと思うのだが・・・」
雀「私だって管理人だもん。多分行けるよ。」
4人「えぇ!?!?!?」
雀「言ったじゃん。ヴォイドの元で働いてたって。」
カノン「いや言ったけど・・・まさか管理人レベルだとは・・・」
トキ「今は管理人じゃないんだよな?」
雀「今はね。もう辞めたから。」
ルリシア「てことはおねーちゃんはつよいってこと?」
雀「まぁ、そこそこに。ヴォイドと対等にやり合えるかまでは分からないけど。」
カノン(管理人レベルの人が味方とは・・・心強いなぁ・・・)
雀「ほら。もうすぐ着くよ。」
目の前の木々の間からは、昨日死に物狂いで脱出したハウスが見え隠れしていた。
カノン「戻って来ちゃったか・・・」
パルス「ちゃちゃっと200人救出して逃げよー!」
トキ「無茶言うなよ・・・」
雀「・・・止まって!」
突然の指示に、困惑しながら全員が足を止める。
カノン「なに・・・?誰かいる・・・?」
雀「あぁ。魔人だ。それもかなり強い・・・」
ルリシア「こっちに近づいてきてるきがする・・・」
トキ「ヴォイドじゃないのか・・・」
トキがふと後ろを振り向いた。
その時だった。
「双蒼劍、抜刀。」
ズシャアアァァァッ!!!
凄まじい速さでトキの腕が切断された。
トキ「なッ・・・!」
カノン「トキ!」
雀「お前・・・!?」
???「久し振りじゃねぇか・・・雀・・・」
パルス「誰なの・・・!?この人・・・!」
雀「私の元同僚だ・・・」
ザイン「お前が逃げ出してから結構経ったけどよ・・・また戻ってきてくれるとは嬉しいぜ・・・?」
雀「残りの魔人を助けに来ただけだ。」
ザイン「そうかそうか・・・折角だ。雀とは話したいことも沢山ある・・・だが・・・そこのガキが邪魔だな?」
ザインがカノン達を睨み付ける。
ザイン「これは管理人同士の戦いだ・・・ガキは大人しく家で寝ていれば良い・・・」
雀「何をする気だ!よせ!」
ザイン「止めたいならお前も魔力を使えば良い!双蒼劍、竜巻!」
雀「クッソ・・・!紅炎、呑火!」
カノン「行くよ!赤劍、抜刀!」
トキ「おっしゃぁ!」
パルス「やれるだけやってみる・・・!」
ルリシア「プロトコル・翠槍・・・」
その瞬間、ザインの周りを青い風が包み込む。
雀「来るぞ!」
やがてその風は、カノン達に向かって移動し始めた。
そしてその竜巻と同時に、ザイン本体も突っ込んで来る。
雀「前に何度も見たよ・・・!その竜巻!」
雀の出した炎が辺り一帯を包み込み、ザインを巻き込み、竜巻を相殺した。
そしてそこから、カノンがザインに切りかかった。
カノン「赤劍、轟斬!」
ザイン「甘ぇんだよクソガキ!!!!」
キィィイィィィン!!!!!
カノンの劍はザインによって跳ね返され、もう1つの劍によって身体を斬られてしまう。
カノン「ッ・・・!」
ザイン「どうした・・・!その程度か!?」
しかし、この一瞬の間に、トキがザインの懐に潜り込んでいた。
ザイン(コイツ・・・!どこから入りやがった・・・!)
トキ「魔拳、一閃!!!」
トキの一撃は、ザインの腹に確実に決まった。
だが、ザインは一切動かず、その攻撃に耐えていた。
ザイン「雑魚が!!!さっさと消え失せ・・・!」
ふと、ザインの視界の端に、ある物が映り込んだ。
ザイン(なんだこれ・・・緑の槍・・・!?こんな魔力見たこと無ぇぞ・・・!?)
グサァッ!!!
その槍は的確にザインの胸に突き刺さった。
ザイン「グッ・・・!?」
ザインが槍を引き抜こうと劍をしまい、槍に触れた時、槍は変形し、大量の小さな劍となった。
ザイン「ハァ・・・!?」
ルリシア「プロトコル・翠槍分離!」
大量の劍はザインを包み込み、身体のあちこちを切り刻んだ。
ザイン(ダメだ・・・避けられねぇ・・・!!!)
雀「紅炎、太陽!!!」
雀の炎が再び炸裂し、ザインの身体を燃やす。
雀「カノン!トキ!行ける!」
カノン&トキ「了解!」
ザイン「クッソ・・・!ならばこちらも・・・!双蒼劍・・・迅雷・・・」
ザインが詠唱を完了させたその時だった。
バァンッ!!!!!!
銃弾がザインの腕を撃ち、攻撃を妨害した。
ザイン「銃弾・・・!?どこから・・・!」
銃弾の軌跡を辿ると、そこには赤銃を構えたパルスが立っていた。
パルス「私はこういう役の方が向いてるみたい♪」
ザイン(マズい・・・詠唱が追いつかない・・・!)
カノン「赤劍・神嶄!!」
トキ「究極剛拳!!!」
カノンとトキの合わせ技がザインに炸裂する。
ザイン(このままだと・・・殺られる・・・!一時撤退を・・・!)
カノンが次の技を出そうとした瞬間、ザインの身体が霧のように消えた。
カノン「なッ・・・!?」
トキ「どこいった!?」
雀「・・・恐らく逃げたな・・・」
パルス「てことは・・・!?」
カノン「僕らの勝利ーーー!!!!」
パルス「いぇーーい!!!」
トキ「呑気な奴らだな・・・仕留め切れて無いんだぞ・・・?」
雀「まぁあそこまでやれば、しばらくは回復出来ないだろう・・・それにしても・・・」
雀がルリシアの方を見る。
ルリシア「・・・?」
雀(この子、自覚は無いんだろうけど、とんでもない魔力を使いこなしてる・・・翠槍・・・劍から発展したものでは無い・・・自分で技の型を作り出したのか・・・ヤバいな・・・)
カノン「よし!ひとまずなんとかなったし!先進もう!」
トキ「あの・・・少し待ってくれないか?斬られた方の腕が再生してなくて・・・」
パルス「そういや斬られてたね。」
カノン「あっ、パルス!最後の狙撃ナイスだったぞ!」
パルス「でしょー!?援護射撃なら任せて!」
雀(仲良いなぁ・・・コイツら・・・)
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ヴォイド「・・・ザイン、戻って来たのですか・・・?」
ザイン「只今戻りました・・・」
ヴォイド「あの子達は?瀕死にさせてありますか?最悪殺してもらっても構わないのですが・・・」
ザイン「申し訳御座いません・・・アイツらの力を見くびっていました・・・危うく戦闘不能になる所でしたので・・・一時撤退を・・・」
ヴォイド「・・・一度だけ許しましょう・・・確かにあの子達の力は強大です・・・何せ、今回は雀も居ますからね・・・次は無いですよ?」
ザイン「重々承知しております・・・」
ヴォイド「ハウス内で迎撃しましょう・・・ザインは身体の再生を最優先に。」
ザイン「・・・御意。」
ヴォイド「私は少し、やることが出来ましたので。一度席を外します。」
その言葉と同時に、ヴォイドが姿を消す。
ザイン(アイツら・・・絶対許さねぇ・・・!!次は全員粉々にしてやる・・・!!!)
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カノン「・・・そういえば、雀さんの能力って炎を出せるんですよね?」
雀「まぁな。ただ、普通の炎では無いが。」
カノン「というと?」
雀「私の炎は、炎に触れた者の魔力を吸収することが出来るのだ。」
パルス「吸収・・・?」
雀「さっきは、ザインの魔力を吸収したり、竜巻の魔力を奪ったりした。」
カノン「なんか凄そう・・・」
雀「要は弱体化だよ。そんな深く考えなくて良い。さて、扉が見えてきたよ。」
ルリシア「けーびいんさんが何人もいる・・・」
カノン「今更恐れなくてもいいよ!それじゃ、レッツゴー!!!!」
続く
きなです。なんかこの回長くない?3000文字とは。ビックリですわ。
管理人の1人、ザインとの戦闘でした。なんか弱くない・・・?って思ったかもだけど、そうじゃないんですよこれが。雀の弱体化が有能過ぎるんですよね・・・
相手の魔力を4分の1以下に制限出来るもので。ひゃー強い。さすが元管理人。
まぁザインも今後猛威を振るう存在となるでしょう。ではまた。




