雀
ハウスを脱出したカノン達は、西の街を目指し暗い森の中を走っていた。
トキ「んーと・・・取りあえず詳しいことは街に着いてから聞くとして・・・そもそもあなた誰です・・・?」
???「そういえばまだ名乗って無かったね」
パルス「負傷したカノン抱えてるし、多分私達の頭に直接聞こえた声ってあなたのでしょ?悪い人ではなさそうだけど・・・」
???「んーとね、取りあえず名前から。雀っていう名前ね。気楽に呼んでいいよ」
トキ「あぁ・・・よろしくお願いします・・・」
雀「よろしく。で、さっき言ってくれた通り、私は他人の頭の中に直接声を送ることが出来るの」
パルス「テレパシーみたいな?」
雀「多分違うけど多分合ってる」
トキ「どっちだ・・・?」
雀「それで君達に声を送って指示を出したわけ」
パルス「なるほど・・・でもどうして私達を助けたの?」
雀「それは着いてからにするよ。ほら、あれ」
雀が指差した先には、夜になっても活気のある街の姿があった。
そして既にトキ達は、街への舗装路を走っていた。
トキ「あれ・・・思ったより近かったな・・・」
パルス「これが街・・・!?すっごぉ・・・」
5人が街に入ると、大きな建物や商店、人混みなどが街全体を包み込んでいた。
雀「着いたね。案内したい場所があるから、着いて来て」
トキ「あっ・・・はい!」
3人は言われるがまま、雀の後を追った。
パルス(すごい・・・!街ってこんなにも人が多いんだ・・・!)
ルリシア(ねむい・・・)
雀に案内されて着いた場所は、小さな宿屋だった。
雀「ついたー。私ここの管理人なんだよねー」
トキ「宿屋の人なんですか?え?魔人ではなく・・・?」
雀「まぁ後で話すから。取りあえず1部屋貸すから、そこでゆっくりしよう」
雀が貸した部屋は、5人分のベッドがある広い部屋だった。
雀はカノンをベッドに寝かせてから、床に座り込み話し始めた。
雀「んじゃ早速だけど、色々話させてもらうね。まずなんとなく察してる通り、私は魔人。だけど今は宿屋でこうして働いて暮らしてるよ」
ルリシア「zzz...」
トキ「ルリシア!?」
雀「あぁ・・・もう遅い時間だもんね・・・いいよ。ベッドで寝かせてあげよう。」
雀「それで・・・話を戻すんだけど・・・」
カノン「わあぁああぁぁぁああ!!!!あれ?ここどこ?」
トキ「ビックリしたぁ!?何!?起きたのか!?」
パルス「急にデカい声出さないでよ・・・」
カノン「あ・・・ごめん・・・でも普通混乱するでしょこれ。まずここどこ?そこの人誰?ヴォイドどこ行った?」
トキ「それは後で話すから・・・」
雀「まぁ・・・かくかくじかじかってやつだ。」
パルス「伝わる訳無いでしょ・・・」
カノン「なるほど。つまりあなたは雀っていう名前で、頭の中に直接声を送って指示を出した人。そして今はヴォイドから逃げて西の街の雀さんが経営してる宿にいると。あとショタコン。」
雀「最後のは教えたつもりなかったんだけどな」
パルス「なんで分かるの・・・?怖いて・・・」
トキ「気にしたら負けだ。そういうものなんだよ。きっと」
雀「それでね?あなた達を助けた理由なんだけど、私ってもともとはヴォイドの下で働いてた魔人なんだよ」
3人「えぇ!?」
雀「そんなに警戒しないで。だったんだけど、アイツが私に与える残酷な命令に耐えられなくて逃げ出したんだよ。それからずっと今までアイツに復讐出来るチャンスを待ってた。そしたら今日、そのチャンスがやってきたってわけ。」
カノン「僕らの脱出タイミングはとても良かった訳か」
雀「そういうことだな。それで、君達に頼みたいことがあるんだ」
トキ「なんだ?」
雀「今、君達が元々いたハウスの中には、約200人もの魔人が監禁されている。その子達を救出するのを手伝って欲しいんだ」
パルス「200人・・・そんなの一気に救出出来るの?」
雀「それなら安心して欲しい。こちらでなんとかする。ただ、この作戦を決行すると、恐らくハウスの他の管理人達も姿を現すんだ。それが一番しんどい」
カノン「他の管理人・・・?」
雀「ハウスには合計9人の管理人が居て、ヴォイドはその中で最も位の高い魔人だ。そしてなにか問題が起こると、そいつらが動き出すと思う」
トキ「そいつらをぶっ倒して進んで行くことは出来ないのか・・・?」
雀「・・・そうやって肉塊になった奴を何人も見て来た。管理人は人の心なんて持っていない、化け物ばかりだ。誰であろうと容赦なく殺しに来る。まぁ全員魔人だから化け物ではあるんだけど・・・」
トキ「・・・」
雀「だからなるべく隠密に行動して、ハウスの魔人を救出する。そのためには君達の力が必要なんだよ」
カノン「具体的には何をすればいいの?」
トキ「・・・やるのか?」
カノン「沢山の仲間を殺したアイツに一矢報いることが出来るなら、是非協力したい」
パルス「・・・カノンらしいね」
雀「具体的には、明日私の仲間がハウスへの侵入口を作るから、そこに私含めた5人で突撃し、魔人を救出し、脱出する。」
カノン「まだよく分からない部分はあるけど・・・僕は行くよ。2人は?」
トキ「お前が行くなら行くよ」
パルス「私も」
雀「ありがとう・・・そしたら今日は寝よう。明日に備えて体を休めてくれ」
カノン「そうさせてもらいますわ・・・あぁ~~ベッドきもちいぃ~~~~~~」
トキ「ONとOFF激し過ぎるだろお前・・・」
パルス「むにゃむにゃ・・・」
トキ「はやっ!?もう寝てるし!」
雀「みんな疲れてるねー・・・君も寝な?」
トキ「あぁ・・・おやすみなさい・・・」
雀「私も寝よ。夜更かしは肌に悪いからね」
トキ(美容とか気にするタイプなんだ・・・)
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深夜
ガチャッ
雀「どもども」
???「だれぇ・・・?ねむいんだけど・・・」
雀「例の作戦、明日決行するよ」
???「え・・・?あの子達来たの・・・?」
雀「来たよ。今はみんな寝てるけど」
???「私のこと伝えたー?」
雀「仲間とだけは」
???「もうちょっといい紹介してよー」
雀「それは明日自分がしてもらって」
???「りょーかーい」
雀「じゃ、おやすみ」
???「ふわぁぁぁい・・・」
続く
きなです。雀さんはショタコンです。




