表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

きみの居場所はどこ?

作者: 堀内

 僕はわるくなかった。しょうがなかったんだ。


 夜のデートで海にきていた。きみは死にたかった。だから僕と心中した。でも、僕はいやだった。こわくなって、海から這い上がった。


 と、いってもーーそれは前世で、今世の話ではない。僕は、この海に家族と来てきみが目の前にいるから思い出したのだ。


 きみが今世の妹の足を引っ張っている。


「お兄ちゃん、助けてッ」


 僕は助かったあと、なんどもこの海にやってきた。警察署に行くべきだったのだろうが、僕は天邪鬼だから、きみが亡くなった海で死のうとした。でも、きみは毎回、不思議な力で僕を入水させなかった。


 そして、その言葉の続きがある。言ったのだ。私を忘れたら許さない、と。


「いいよ、死んであげる。」


 僕はきみとともに、海へと沈む。僕は前世を忘れていた。だから受け入れよう。でもね、僕ときみは兄妹なんだよ。異母兄妹なんだ。


「憎いよ、とても。」


 死んだ今なら、きみを苦しめることができる。僕はわるくなかった。ほんとうに、しょうがなかったんだ。きみがわるいんだ。


ーータスケテ!ーー


「うるさい、黙れ」


 きみがジタバタ動くが何発か殴る。もうきみは助からないね。ざまーみろ。


 


 きみの居場所はどこ? 海なんだねーーじゃあ、地獄にしてあげる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ