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プールサイドで好きな人と目が合った

作者: 遠藤さつき

日差しが痛いほど強い夏の午後2時。

2年1組の体育の授業。今日はプールの日だった。

14歳でバスケ部に所属している私でも、自分の身体を男子たちに見られると思うといつもプールの日は気が引ける。165cmで64kg。いくら運動部で毎日運動していて、家で筋トレをしているとはいえ、他の女子たちはがっちりしているし体重があるだろうなと自覚あり。2年1組の男子はみんながみんな私の水着姿なんてよく見ていないだろうなと思いつつ、プールサイドで対に横二列に並んでいるもんだから、変に意識してしまう。見ていないだろうなとは思いつつ、だけれど、あいつだけ見ていないかな、こっち、って、願望めいたことを思いながら、男子の方に目をやった。左から右に視線を動かす。田辺、八坂、西、常見、三浦…

三浦と目が合った。こっちを真っ直ぐ動じずに見ていた。嬉しすぎて胸が高鳴った。

体育の先生の、倉持先生が今日の説明している。

正直そんなこと耳に入ってこなかった。

三浦って、私のこと好きなの?

そう思わずにいられない年齢14歳。

君の視線を長時間奪うために、どれだけ、、、。

どれだけ、私は頑張ればいいのだろう。

縮まりそうで縮まらないんだ。

三浦と私の心の距離。

「ねぇ、かっこいいよね、水着姿も。あいつ」

真面目に先生の話を聞いている横で悪いけど、誰に言うでもなく、1人で呟いてみた。

三浦に聞こえたかな?

わたしの声。

あいつって、三浦のことだから。

後でそう、どうせ、言えないんだ。

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