梅と桜
春にちなんだものを書いてみました。
短いですが、読んでいただけたら嬉しいです。
花びらがちらちらと降ってきた
まだ厚手のコートに身を包んだ僕は
綺麗だと思いつつも
君に似合わない色の花びらに
少し残念な気持ちを抱かせ歩いた
僕は君の全てを知っているわけではない
でもこの花びらのように色で強く主張はしてこない
素朴で純粋で儚げで、、、
僕の理想の女性の話をしている訳じゃない
でも彼女は正しく僕の理想だ
待ち合わせに少し遅れてきた彼女の頬は
走ってきたのか桜色に変わっていた
『今日も可愛いね』
そう言うと彼女の顔は、さっき見た梅のような色になった
『梅の色も悪くないな、、、』
『え?』
僕は彼女を更に愛しく感じた
『映画見た後、公園の近くのカフェでランチしない?綺麗な梅が咲いてたんだ』
そう告げると彼女は嬉しそうに頷いた。
そして寂しそうにふらふらしてる彼女の左手を握り
映画館へと向かった
人の印象と言うのは人それぞれで、その人の違う1面が見れた時はまた驚きもし、嬉しいものだと思います。愛しく感じる相手なら誰でも。
読んでいただいてありがとうございました。