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そして君はいなくなった

作者: アラタユズ

R15……なのかな。一応です

顔を真っ赤にさせて告白してくれた君。


放課後デート。

知り合いに見つからないかドキドキして手を繋いだ。

汗ばむ手が恥ずかしくて、離したいけど離したくなかった。


彼はいつもこう言った。



「そのままのお前に惹かれたんだ」



わたしだって、そのままの君に惹かれたよ。


野球部の練習でマメだらけになった手も。

照れると顔を隠したがる性格も。

抱きしめてくれるぬくもりも。



全部が全部大好きなの。



気が付けば君が隣にいることが当たり前だった。

君のいない世界なんてわたしはいらない。

何もかも失っても、君さえいれば、それだけで。



君と一緒にすることが、毎日を変えていった。

何もなかった毎日が、ちょっとずつ変わっていった。



だけど、君はもういない。



抱きしめてくれるぬくもりも。

マメだらけになった手も。

キスをしてくれる唇も。

子宮を突き上げる痛みも。



君の照れる顔も。

君の笑顔も。



何もかもがなくなった。



何もかもがこの世から、消えてしまった。

残されたわたしは、どうすればいいのよ。



(君の愛がないと、きっとわたしは死んでしまう)



君が空けたこの穴を、埋めてくれる人は君しかいないでしょう。


こんなに大きい穴は、自分だけでは埋められないよ。

君しか、埋めてくれないんだもの。




ねえ




本当に、君はいないの?


また明日、笑顔でわたしに話し掛けてはくれないの?




来年のわたしの誕生日は、一緒にいてくれないの?


年が明けたら約束したよね




(ずっと、一緒にいられますように)









君がいないと、わたしは死んでしまう


君がいないと、ぽっかり空いた穴は埋まらない




君がいない世界は、……とても、


















とても(むな)しい。















(うつ)ろ、そして君はいなくなった)

短編を書こうと。でも詩ですね……。

"彼"は死んだ。残された彼女の心境です

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。拝読させていただきました。 失恋モノは表現が難しく、『あ、これクドイかな。』と断念するのがよくあるのですが……このお話はアッサリして読みやすく、情景も思い浮かべやすかったです。…
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