◇VSインビディア
インビディアは短剣で距離を詰めて攻撃してくるので、僕は槍の剣先をあてて弾く。インビディアは弾かれてから宙を舞うが、空中で一回転して地面に着地する。
「何が目的で僕に攻撃してくるわけ?」
「あなた達が神の愛し子だから。それ以外に理由って必要かな?」
「・・・誰の愛し子なわけ?バロール様のような元敵側の神?」
「心外。アイツらと一緒にしないで。少なくとも神の愛し子じゃない」
インビディアはそう言って持っていた短剣を僕に投げてくる。僕は中段構えでいた槍を上に振り上げて短剣を弾く。僕はインビディアがいた所を見たけど、案の定いなかったから風の流れを確認して左斜め後ろに向けて槍を振るう。
すると、大きな金属音が立ち、インビディアがあらわれる。インビディアは驚いたように僕のことを見ている。まぁ、短剣はこちらに向けたままだけど。
「・・・なんで分かったの?」
「風の流れを・・・・・・空気の抵抗を見ただけだよ」
「・・・・・・さすがギリシャの愛し子。風に関してはお手の物ってこと?」
「どうだろう・・・ねっ!」
僕は風を使って体を浮かせて、風を使ってインビディアに向かって槍を真っ直ぐに構え飛んでいく。インビディアは少し驚きながらも短剣を前に構える。そうして、僕の槍先と短剣の先をあてて外に受け流す。
僕はそのまま流れに沿って槍ごと地面に刺さりそうになるけれど、咄嗟に風を使って地面に刺さる前に上に向かって行く。僕は空中で体勢を整えながらインビディアのことを見る。
「さすがギリシャ。風の扱いは手馴れているみたいだね」
「最高神様に鍛えられたからね。じゃないと顔向けできないし」
「なるほどね。さてと、そろそろ降りてきなよ、ギリシャの愛し子ッ!」
インビディアは右手で、左手で持っていた短剣に青色の何かをのせて横振りをして、僕に斬撃を飛ばしてくる。
「堕ちて・・・地について!」
インビディアはそんな言葉を放ちながら僕に向かってさらに十字に斬撃を飛ばしてくる。僕は対抗するようにして槍に雷の力を纏わせる。そして、初撃の斬撃を真っ二つに斬る。
そのあと、僕は十字で向かってくる斬撃の中心とその先にいるインビディアに向けて槍を大きく振りかざして投げ飛ばす。槍はバチバチと音を立て、風を切りながら進んでいく。
槍は斬撃を2つとも斬り裂き、奥のインビディアへと向かっていく。インビディアは向かってくる槍に向かって駆けて行き、槍の上を走る。その後、槍の柄の後ろ部分を蹴って僕のところに短剣を構えて飛んでくる。
僕はそれに対して得物を飛ばしてなくしていたため、両足に雷を纏わせて向かってくるインビディアに攻撃する。僕はまず、インビディアの短剣に向かって左足を蹴り上げて右足で回し蹴りをし、体に当てて蹴り飛ばす。
インビディアはそれによって飛んでいく。僕は風を使ってインビディアの後を追っていく。追いついた僕はインビディアの真上から地面に向けて落とす。
「愛し子・・・・・・!」
「ごめんだけど、僕も皆のところに助けに行かないといけないから・・・ねッ!」
「なにを・・・!?」
インビディアが驚いている間に、僕は悪いとは思いつつもインビディアの体に手を当てて雷を使って、インビディアの体全体に走らせる。すると、インビディアの体は一度震える。
「愛し・・・子・・・!」
「悪いね。だけど、ここで大人しくしててもらうから」
インビディアは意識がだんだんと朧になっているのか声を続かせて言うことができていない。僕はそんなインビディアのことを見て、もう大丈夫だと思いアーシャの元へと走り出す。
僕が風を体に纏ってアーシャが戦っていた場所に向かうと、アーシャは敵に体を刀で突き抜かれていた。反対側にはアリャン達が来ているのを確認して、タールトンが悲鳴を上げているのを見つつ槍を敵に向けて投げる。
彼女は突き刺した刀をアーシャから抜き、刀を振り、刀に着いた血を払った。そのあとすぐに、刀を後ろに向かって振って僕が飛ばした槍を弾く。
僕は彼女に近づいて行きながら聞き出す。
「君がやったの?アーシャを」
僕は飛ばして、弾かれた槍をとって相手に向けながら進んでいく。
あ
「そうだけど・・・なにか?ギリシャの愛し子」
「だったら君をここで・・・捕まえる!」
「“殺す”じゃないんだね。まぁ、いいけど」
殺すなんてするわけないでしょ。聞きたいことがあるんだから。どっちかといえば生け捕りにしたいんだし。
「そこの2人はやるの?」
「2人はアーシャのところでアーシャを回復させておいて。ここは僕がやるから」
彼女はアリャンとタールトンへ刀を向けて、睨んでいたが、何も手を出さなかった。
「いいの?見逃すようだけど」
「別に?だって、いつでもやれる範囲にいるんだから。それに本当だったら私は貴方達と殺り合う必要なんてないんだし」
「帰す気はないよ」
「でしょ?だから私は軽くいなそうと思うわけ」
彼女は自身に魔法をかけて空に飛び上がる。僕も風を操って彼女と同じように空に上がってくる。
「それじゃあ、私は長くいるつもりはないから」
「逃がさないからね」
僕達は改めてお互いの武器に手をかけて一気に距離をつめる。お互いの剣先があたり火花を散らす。彼女は僕を通り過ぎてから向き直り、また距離を詰める。今度は上から叩きつけるようにして刀を振り下ろしてくる。
僕は槍の柄の部分で受け止める。彼女はそのまま槍ごと僕を地面にまで落とす。彼女は落とした瞬間に離れる。落とされた場所を中心に砂埃が舞う。僕が風を操って視界を晴らした時にはもう、彼女はいなくなっていた。僕は槍を上に放り投げて消しながら、アーシャ達の元へ行く。
「アーシャはどう?」
「・・・・・・重要なところに全く当たってなかったため、私の回復魔法である程度治せましたわ」
「だからまぁ・・・アーシャさんは大丈夫だ、ゼロさん」
「そっか・・・・・・ありがとうね、2人とも」
僕が2人に礼を言うとアリャン達は何故か慌てた。僕は2人に慌てて顔をあげるように言われたけど・・・どうしてだろう?まぁ、いいかな。
「あとで・・・・・・情報整理だね・・・」
「そうですね・・・色々と話し合うべきことがありそうですしね」
「だな。まぁ・・・一旦、旅館に戻るか」
アリャンがそう言うと、僕はアーシャのことを背負って僕達は旅館へと戻っていく。
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では次回の話しでお会いしましょう!




