◇南の神と同じ名の神
私と神威はそれぞれ別々の色の光に包まれたあと知らない場所へと飛ばされましたわ。神威とも離れてしまい戸惑っていますと後ろから声をかけられましたわ。
私はその声の方へと振り返りましたわ。振り返った先にいたのは二柱の神でしたわ。
「この子っすか?」
「えぇ。少なくとも耐えれる器ではあるわ」
「え・・・?南方を守る神、〈朱雀〉様に〈鳳凰〉様・・・?」
私はその二柱のことを見て驚きましたわ。少なくとも朱雀様はまだ分かりますわ。過去の日本も中国の都を真似して作り守護のために作られたはずですしね。しかし・・・鳳凰様は何故私の前に・・・?
「そうさ!ボクは南方の神、朱雀!」
「そうよ、日本の愛し子であり、ワタシと同じ名を持つ者よ」
「ッ・・・!?」
流石・・・というべきなのでしょうか?あの日に神同士で情報交換をしているとは言っていましたし・・・。
「どうして・・・私と神威のことを?いや、ここには私だけですけど・・・」
「さっき姐さんが言ったけどボク達の力に耐えれるのが君だったから呼ばせてもらったんだ!それともう1人の子もある神に呼ばれてるからね!」
「それ以上はダメよ、朱雀。さて、ワタシ達はもう1人の子は認めているけれど・・・貴方の実力は認めていないわ」
私はそう言われて息を詰まらせますわ。こう見えても神威以上とはいかなくても同等くらいの実力や怪物は倒してきたと思っていたのですが・・・。
「ですので、今ここで試練を受けてもらいます」
「試練・・・ですか?」
「そうだよー!君の実力を知る、またはボク達が認める試練だよ」
「何を・・・すればいいのでしょうか?」
私は二柱の神力に少し気圧されながら聞き出そうとする。日本の神々の神力は慣れてるから問題ないのですが他の神となるとまだまだですわ。
私の言葉に朱雀様と鳳凰様は嘴を歪ませて・・・人でいうなら微笑みながら私のことを見ましたわ。
「簡単よ。今からこの子が仮想敵を出すからその子と戦ってちょうだい」
「相変わらずっすね姐さん。ボクだけじゃなく姐さんも出せるでしょうに」
「ワタシの子だと強すぎるわよ。だから貴方に頼んでいるのでしょう?」
「やりますけど〜」
私は置いてかれないようにするので精一杯でしたわ。少なくとも私が朱雀様が出した敵を相手にすることは分かりましたわ。
朱雀様は私と視線の位置を合わせるために地に着いていた状態から翼を広げて空に飛び上がりましたわ。そうして翼から羽が1枚落ちてきて形どっていきましたわ。
形どった敵は朱雀様や鳳凰様と同じように鳥型の敵でしたわ。姿は、翼を広げておらず身体につけており朱雀様や鳳凰様と同じように縦に長い身体ではなく横に長いですわ。
私も戦うと言われていましたので既に手元にはアマテラス様から頂いた私の弓矢を顕現させていますわ。それと少し実力は落ちますが近距離戦もできるように小刀を懐にしまっています。
「それでは始めてください」
鳳凰様はいつの間にか朱雀様の隣にいて宣言した。私は先手必勝とばかりにすぐに弓を引いて氷の矢を敵に向けて放ちましたわ。その矢は一直線に敵に向かって行きましたが、敵は素早く動いて躱されましたわ。そのあと、その敵は私の方へと駆けてきましたので私は次の矢を装填してまた放ちましたわ。その矢はこちらに走ってくる敵の左目にあたりました。しかし、その敵はそんなことはお構い無しに私との距離を詰めてきます。
私は急いでバックステップで距離をとりながら矢を撃って牽制をしますわ。けれど、それよりも敵の方が速くあっという間に私との距離がなくなりましたわ。敵は私に蹴りを当てようとしてきたため、私は咄嗟に弓を投げて捨てて懐の小刀を取り出してその攻撃を受け流しましたわ。
けれど、敵もそれでは終わらないようで反対の足でも蹴ってこようとしましたわ。私はさっき小刀で受け流したため攻撃を受けるしかないので腕を使って受けるダメージを最小にしようとしました。しかし、その攻撃は当たりませんでしたわ。何故なら・・・
「そこまでよ」
鳳凰様が止めたからですわ。朱雀様はこの声と同時に敵として出した鳥を羽に戻しましたわ。私は翼で飛んでいる二柱のことを見上げますわ。
「いいんじゃないっすか?姐さん」
「そうね。・・・天鈴さん」
「・・・はい」
私は緊張しますわ。今回のはあまり上手くいったとは思えないからとても不安ですわ。私は鳳凰様が放つ言葉をドキドキしながら待ちますわ。
「合格ですよ」
「・・・・え・・・?」
私は口に手を当てて驚いたわ。あんな戦闘で合格するなんて思っていなかったからですわ。だって、上手く攻撃に繋げることも出来ていなかったのですから。
「それじゃあ、改めてボク達が君をここに呼んだわけを教えるね。ここに呼んだのはボク達の力を十分に扱えると判断したから」
「それって・・・」
力を扱える・・・。つまりは人の身でありながら神の力を使う・・・?けど、それは今となんら変わらなくて・・・。
「確かに、天鈴が思っているのもありますけど・・・その身にワタシ達を憑依させてワタシ達の力全てを使えるようにするといった具合ですね」
「えっ・・・?」
私は今、とても困惑していますわ。確かにアマテラス様からそういう先代の人はそういう使い方をした人もいるとは聞いてましたが・・・まさか私もそうなるとは思ってもいませんでしたわ。
「まぁ、知識としてよりも実際に試した方が分かりやいよね!だから早速やっていくよ!」
「わ、分かりましたわ。けれど・・・やり方は?」
「憑依って言ったあとボクの名前を言えばいいだけだよ。まぁ口に出すのが恥ずかしいのなら口パクで、頭の中で言うだけでも大丈夫だけどね!」
「わ、分かりましたわ」
私は極力そういう言葉は言いたくないので、口パクをして頭の中で唱えることにした。
《憑依・朱雀》
私が頭の中でそう唱えると朱雀様が私に吸われるようにして、私に寄せられてきましたわ。私は腕前にして当たらないようにと思い出しましたが無意味でしたわ。その後、私は朱雀様が中に入ったことによる力を制御下におこうと奮起して押さえ込んだ。
そうして自分の姿を見てみると、巫女服を着ており、左手にはお祓い棒・・・もとい大幣を持っていた。また、私を中心に薄い赤色のオーラが出ていた。
「それが日本の子が朱雀をまとうとなる姿よ」
「これが・・・」
「それと、その状態になると朱雀と念話で会話できるわ」
『こんな風にね』
「ッ!?朱雀様!?」
私は鳳凰様に言われてからすぐに念話で朱雀様に話しかけられて驚きましたわ。
『もう大丈夫だと思ったら《憑依解除》か《解除》でいいからね!』
「あ、ありがとうございます」
私は最初に唱えた言葉と同じように口パクをして頭で《解除》と唱える。すると、朱雀様が元の位置に戻り、私の服も元の私服に戻った。
「大丈夫ですか?天鈴」
「は、はい。特に問題は無いですわ」
「なら良かったよ」
「それじゃあ、余裕があるのなら次はワタシとよ」
「や、やれますわ!」
私はそう言って朱雀様の時と同じように唱える。ただ、朱雀様の部分を鳳凰様に変えて唱えた。すると、さっきの朱雀様と同じように私に引き寄せられて私の姿が変わる。
今回の私の姿はワンピースのようなドレスであった。私は急に日本から西洋になって何故かととても困惑した。
「今回の姐さんは西洋のドレスになるみたいだね」
『天鈴、これで敵と戦えるかしら?』
「少し動かしてみますわ」
私は少し周りを動いてみますわ。普通に走ったりすることは問題はなかったですけど、問題は戦闘ですわ。私は弓矢をまた顕現させて試し打ちしてみましたわ。弓矢の場合は特に問題なく戦えそうでしたが、近距離戦はまだ分かりませんわ。ですので、私は小刀を取り出してその場で縦横無尽に振ってみましたわ。
「大丈夫そうですわ、鳳凰様」
『なら良かったわ。解除して問題ないわよ』
「はい」
私は先程までと同じように唱えて解除する。私が解除すると私の服装は元に戻り、鳳凰様も元の位置に戻った。
「ワタシ達はこれでいつでも憑依できるからね」
「そうだよ!だからいつでも使ってね!」
「はい、ありがとうございます」
「それじゃあそろそろ待たせているから戻した方がいいわよね?」
「お願いしますわ」
私が鳳凰様に答えると鳳凰様と朱雀様は頷きましたわ。そして、二柱が声をあげると私は光に包まれてこの場を去りましたわ。
本日も数あるWeb小説の中から私の作品を読んでくれてありがとうございます!これからも週2投稿を掲げて頑張っていきますので応援のほどよろしくお願いします!
よろしければ是非、下の評価マークを☆☆☆☆☆➞★★★★★にしてください!
では次回の話しでお会いしましょう!




