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窓際の魔導師~ブラックな職場から転職して、のんびり雑用の日々を満喫中……えっ、この雑用、国家存亡案件?またまた~  作者: 御手々ぽんた


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第14話 sideリリー

「さて、事態は始まる前に終息したようです。ソルトにより、完璧に子犬は治癒されております。なので、お引き取りを。エグザリールさん」


 私は腕の中に抱えて運んでいた白亜の塔の主を下ろすと、断固とした態度で告げる。


 隣にいる局長も私たちを見ながら、うんうんと頷いている。

 その、局長の態度に思わずピキッと顔がひきつってしまう。


「──まだ、起動式がうつった者がいるかもしれない。魔病の対応に、ソルトは必要」


 そんな局長に注意する前に、エグザリールが性懲りもなく言い返してくる。

 古代魔法が危険とされ、適正のあるものしか扱えないとされる要因の一つがこれだった。


 古代魔法の起動式がうつることによって発生する魔病。

 その症状は疾病に良くにていて、その身を侵し、最終的に命を奪っていく。そしてその治癒には熟練した古代魔法の使い手が必須なのだ。

 そう、ソルトのように。


「お言葉ですが、それは重大な契約違反です。みたでしょう、ソルトの貴女を見たときの顔を。こうならないために、貴女はソルトに近づかない契約だったはず」

「魔病の拡大防止は急務。その対応はすべてに優先する」

「──リリーさん、それはそうなの」


 はぁ、とため息をつきながら妹の言うことを肯定する局長。


「白亜の塔が魔病の処理について優先権を持つのは知っています。しかし、魔病の拡大は未然に防げました。つまり事態は終息したのです」

「なぜ断言できる?」

「まず、発見した段階での子犬の状態はステージⅠでした。他者への起動式の転移は起きません。続きは、局長?」

「良かった、早期だったのね。ああ、そうね。説明するわ。エグザリールちゃんが一報してから、現在魔導局は総員で魔病の発生を確認しているの」

「どうやって?」

「秘密で──」

「ソルトさんが古の魔導具を次々に復活させてくれててね。そのうちの一つ。白亜の塔の物よりも範囲は狭いけど、精度は良いのよ。そのぶん、コストが高くて常時監視は難しいのだけれど……」

「──はぁ。局長?」

「リリーさん、ここまで言わないとエグザリールちゃんは納得しないわ」

「──わかった。その言葉、信じるからな。今回は引き下がる。しかし、何かあればまたくる」

「来なくて、結構」


 思わず、私はそう言い返してしまう。

 そんな私をしょうがない子という表情で見てくる局長に再びいらっとしていると、エグザリールは大人しく立ち去っていくのだった。



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