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主人公属性

ゆきからの話を受けて数日後、くろたちは日銭稼ぎのために街に来ていた。


「ねー美桜さあーん!もう疲れたああ!」

「魔王を倒すんでしょ!もうちょっと頑張ってよ!」

2人はギルドの受付をしていた。

「ゆきさんからのお小遣いが尽きたのも、くろのせいでしょ!」

「美桜さんが勝手に住み着くからでしょ?」

くろは美桜を養うために散財してしまったのだ。

「冒険者様ー?」

受付のお姉さんが心配している様子でこちらをみて来た。

「ごめんなさい!今行きます!」


〜くろ目線〜

私たちは今日ギルド会員になったので、当然一番下のDランクだ。

「Dランクはもらえるお金もクエストの難易度も低いから早く上げなきゃ!」

「日銭稼ぐくらいでいいじゃん。」

クエストが貼ってある看板の前に立って受けるクエストを考えていると、思わず二度見するようなクエストがあった。

「何それ、くろはこの世界の文字読めるんだ?」

「勉強したのよ。でも美桜さんもここの言葉を喋れるじゃない。それよりも、これ。」

美桜が身を乗り出して見ると、そこには日本語が書かれていた。

「えっ?!読める?!えーと、近くの街の連続ひったくり犯を捕まえる?」

私は何故かこのクエストは受けなければいけない気がした。

「美桜さん。」

「うん。」

2人は顔を見合わせて頷いた。

「ごめんなさーい!このクエスト、受けます!」

美桜はクエストの紙を持って手続きをしてくれた。


「ひったくりねー。写真なんか無かったし。現行犯じゃないと捕まえられないわねー。」

「そうですね、なにか手掛かりはないでしょうかね?」

そういいながら歩いているとある事を思い出した。

「水色髪の女の子…。」

「どうしたの?」

「此間、小さい女の子がひったくりをしていた気がして。」

「じゃあ探そ、その子を!」

二人は元気よくこぶしを突き上げて意気込んだ。

「そうだ!なんか位置特定出来るようにしてた気が…。」

「こわっ?!」

するとさっそく、遠くから大きな声が聞こえた。

「お!早速ね!」

「主人公属性と歩いてると莫大に運気が上がる気がするんだよね…。」

「何言ってんの…?早くいくよ!」

私は美桜に腕を引っ張られて声の持ち主のほうへ走っていった。

するとすぐに小さい女の子が走ってきた。

「あの子ね!悪い子には鉄拳制裁よ!」

「駄目ですよ~!」

美桜はすぐに女の子のほうに行ってその子の腕をつかんだが、私は人の波に逆らえず、美桜がどこに行ったか分からなくなってしまった。

「美桜さああああん!!!」


人の波に流れていると、前に位置特定魔法を使った路地が見えてきた。

すぐに私はその路地に行って座り込んだ。

「はああ、疲れたあ。これだから主人公属性は!!どこ行っちゃったかなあ?」

そう愚痴っていると、私の頭に名案が浮かび上がった。

「美緒さんはあの子と一緒にいるはずだから、位置特定魔法を使えば美緒さんの場所もあの子の場所もわかるのでは?」

そう言って私はすぐに立ち上がってくるっと回った。

「問題はこの人混みね。どうしたものか…。」

私は一生懸命考えたが、解決策は思いつかなかった。

「…。人が減る夕方まで待つか。」

そう言って私はまた座り込んだ。



ゆき

属性:派生/風

能力:??

魔法:空間移動、治癒、その他諸々

身長:156cm

体重:41kg

好物:あたりめ

苦手:野菜

歳 :13才

種族:人間

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