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わたしと薬と水色の魔法  作者: 結城コウ
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チアキ編 5

フィーナさんが来て一週間経った。

あの慌ただしかった日々も、街の人々に薬が行き渡ったのか、ひとまずの落ち着きを見せていた。

その間、お店に元聖騎士の用心棒が睨みを効かせてあるせいなのか、大きな事件もなかった。

そんな時、お店の営業が終わったところで彼に声をかけられた。

「お疲れ様」

「あ、お疲れ様です」

「調子はどうだい?今日は三人だけで店が回っていたみたいだけど」

「そうですね。悪くはないです」

「なら、よかった。片付けは後にして今から、僕の部屋に来てくれ」

「!?」

頭の中が一瞬真っ白になった。

「うん?何か不都合があるのかい?無理にとは言わないけど」

「え、えっと……不都合というか、そういうのはいけないんじゃ……」

「いけない?」

「あの、シアンさんの事とか……」

「シアン?どうして、シアンが出てくるんだ?」

「え……で、でも、シアンさんが知ったらなんて言うか……」

「知ってるも何も、皆で決めた事だろう?」

「えっ?」

「協力してくれるんだろう?研究に」

「……あ」

自分でも顔が真っ赤になったのがわかった。

「ああああ!!そ、そうですよね、うん!はい、大丈夫です!はい!ええ!うん!」

「そ、そうかい?じゃあ、ミントとライムにも同じ様に伝えておいてくれ」

「あ、はい!わっっっかりましたっ!」

わたしは恥ずかしさの余り、二人に伝えにいく振りをしてその場を走って逃げた。

「なんなんだ?」


着替えてから彼の部屋に行くと、着替えずに来ていた、ミントとライムが彼と話していた。

「……気配遮断に鷹の目、か」

「はい、エルフの技法があってこその魔法だと思いますが」

「とは言え、此方の魔法に応用出来ないとは限らない。詳しく教えてほしい」

「それは構いませんが……」

ライムはわたしの方を見た。

「ああ、来たんだね。少し待っていてもらえるかな?」

「あ、はい……」

「後からでも出来ますので、マスターの用件を優先して欲しいのですが……」

「いや、とりあえず今日は見せて貰って魔力の通りかたを簡単に調べるだけでいい。チアキの方は時間が掛かりそうだしね」

「そうですか?わかりました」

「えっと、ね?鷹の目は、魔力を……」

「ふむ……そうか、そういう使い方があるのか」

彼は納得している風だったが、何がどうなっているのか傍からは判らなかった。

「魔力の通りを調べたいから、少し触るよ、ミント」

「うん」

「あっ」

ライムは何か言いたげだったが、彼は構わずミントの頬に触れた。

「うん?魔力のラインは……鷹の目と言っても、目だけに作用させてる訳じゃないのか?」

「え、ええ、そうです、森で暮らすエルフは自然を使った魔力の使い方をするんです」

「成る程、なら、身体の方も触るよ」

「うん」

「えっ」

ライムは嫌そうだったが、当のミントは構わない風だった。

それを知ってか彼はミントの肩に触れた。

「おや……これは……下に降ろしていくよ」

「うん」

「えっ……え?」

ライムの困惑は互いに眼中にないようで、彼はミントの手を握り、横腹に触れ、太ももを撫で、つま先に指をそえた。

「……そうか、地に根差している。まるで木だな」

「あ……は、はい。魔力を自分だけでなく自然にも働きかけているのです。そうすれば、自然を味方につけられます」

「成る程。魔導士にも自然を味方につける研究はされてはいるんだ。だが、この分野においてはエルフがかなり先を行ってるんだな」

「そう、だから、エルフは、逃げられる。エルフ狩りから」

「……この技法を発表したら、君達三人は自由になれるだけの金は得られるだろう」

「そ、それは……」

「まだ、捕まっていないエルフを犠牲にする事になるだろうね」

「……そんな事出来ません!エルフの集落を離れたとしても、あたし達はエルフなんです!」

「ああ、君達の意思を尊重するよ。ただ、そういう方法もあるというだけさ」

「……えっ?」

ライムは拍子抜けした顔になった。

「どうしたんだい?」

「い、いえ……余りにもあっさりと了承して頂けるので……」

「君達の主人は僕じゃなくチアキだ。強制なんてしないさ」

「は、はぁ……」

「もっとも、チアキがそれを望むなら、互いに拒否する権利はないけどね」

「え……あ」

ライムが恐る恐るわたしの顔を見た。

「いや、しないよ!こんな事で二人の意思を無視するなら主人なんてなってないって!」

「あっ、そ、そうだ……ですよね」

「うぅっ……」

もしかしてライムは、わたしの事を信用してないんじゃないかと一抹の不安を覚えた。

「まぁ、それはともかくとして、個人利用くらいはさせてもらうよ。」

「え、ええ、それくらいは……」

「なにに、つかうの?」

「詳しい事はまだ秘密なんだけど、開発中のモノがあってね。この技法を転用出来れば、形になると思うんだ」

「えっと……それ以前の話ですけど、どういう技法?魔法?なんですか、それ」

一人蚊帳の外だったわたしは気になって尋ねた。

「それは……」

「遠く、見えるの」

「そうだね、遠くにあるものを探す魔法かな、生物の気配を察知できるから、エルフはエルフ狩りの位置を察知できる」

「警戒を怠れば、あたし達みたいに捕まりますけど」

「望遠鏡みたいなものですか?」

「望遠鏡?」

「あ、すみません。此方の世界にはないのかも……」

「ふむ……どういうものなのかな?」

「えっと、遠くを見るための道具です。詳しい仕組みは分からないんですが、二つのレンズを調節して遠くを見るんです」

「仕組みの違いはともかくとして、遠くを見る事が出来ると点では間違いではないね」

彼はそこで何かに気付いたような顔をして顎に手を添えた。

「レンズ、か……」

「あ、あの?」

そのまま自分の世界に入りそうだった彼をライムが呼び止めた。

「ああ……後で考えるよ。じゃあ、気配遮断の方を教えて欲しい」

「あの、ね。やり方は、さっきと、にてるの」

「似てる?という事はこれも自然に働きかけるのかい?」

「ええ、自分の中に張った魔法をその空間と同調させる事でまるでいない様に感じます」

「……えい」

そこで気配を消したミントが彼の頬をつついた。

「あ」

「み、ミントっ!?」

ミントはそのまま彼の頬をぷにぷにとつつき続けた。

「……これは凄いな。触られるまで気付かなかったし、触られてからも意識しないと触られてる事に気付けない」

「えい、えい」

「いい加減やめなさい、ミントっ!」

「こんな事も、出来るよ」

ミントがそう言ったかと思うと、他の皆の気配が薄くなったように感じた。

目の前にいるのに靄がかかったかのような違和感だった。

「な、なに?」

「気配の遮断を広げて部屋全体にしたんですよ……って、ミント!やめなさいって言ってるでしょ!」

「この柔らかさ、くせになる……」

「仕組み自体は単純だね。ただ、空間の魔力を読むというのが難しそうだ」

「お姉ちゃんも、試して、みる?」

「え。そ、それは……」

ライムは興味ありそうだった。

「よし、だいたい分かったからもういいよ」

「はーい」

遮断された気配が戻った。

ライムは彼の方へ右手を伸ばしたまま固まっていた。

「うん?どうしたんだい?」

彼は意に介してなかったのか、それともミントが上手いようにやったのか、二人のやり取りに気付いていなかったらしい。

「い、いえ。なんでもありません」

「そうか、じゃあ、次はチアキだな」

「あ、はい……」

小声でライムがミントに「わざとでしょ!」と怒っているのが聞こえた。


ミントとライムは店の片付けに降りていった。

「さて、チアキには二人のように直接教えてもらうという事が出来ない」

「そうですね……」

わかりきっている事だったが、はっきり言われると落ち込む。

「と言ってもチアキは元々異世界人だ。君自身を調べさせてくれれば、それだけでも成果が出ると考えられる」

「わたし自身を調べる、ですか?」

ふと、どこぞの特撮ヒーローの様に手術台に拘束されて、改造手術よろしく身体を弄り回さられる想像をして、ゾッとした。

「あくまで常識的な範囲で、だよ」

わたしを見透かしたのか、彼は少し呆れたような声だった。

「えっと、じゃあ、どうするんですか?」

「まずは簡単にでも君の元いた世界を知りたい。最初の時に話してもらい、画像を見たけど、それでは知った事にならないからね。元の世界の事を知ればそれが研究の土台となるだろう」

「な、成る程?」

分からない訳ではなかったが、いまいちピンと来なかった。

「で、その方法だけど、簡単に言うなら君の記憶を見せてもらおうと思う」

「えっ」


彼が言うにはわたしの記憶を元にして、元いた世界の疑似体験をしようというのだ。

「当然、常識的な範囲でだから、プライベートな部分には踏み込まないよ」

「多分、記憶を見られる事自体が非常識だと思うんですが……」

「え、そうなのかい?」

彼は心底意外そうに言ってのけた。

「わたしの常識ではそうです」

「そうか、残念だな」

そう言って彼は机に向かって資料らしきものを纏めだした。

「え?あの……」

「手を煩わせたね。疲れただろう?休んでいいよ」

「あの……何もしないんですか?」

「しないよ。やりたくない事は極力させない主義なんだ」

「え、えっと……」

そんなにあっさり引き下がられるとは思わなかった。

研究に協力する条件で生活の面倒を見られている以上、わたしだけ協力しないのは非常にばつが悪い。

「い、いえ、前言撤回します!」

「ん?でも嫌なんだろ?」

「い、嫌というか、抵抗があるってだけで……」

「それって嫌って事じゃないか」

「でも!我慢出来ない訳じゃ……」

「だから、我慢しないといけないくらい嫌なんだろ?」

「い、いえ、このまま何もしない方が嫌です!わたしにも責任と義務があります!」

「んー?でも、別に誰も責めないと思うけどなぁ」

それは彼がそう言うのならそうだろう。

だが、シアンさんやアイリスさんにどんな目で見られるか分からない。

下手をすれば、ミントやライムにまで蔑んだ目をされるかも知れない。

「い、いえ、これくらいどんと来い!です。むしろ、これくらい我慢しないと女じゃないです!」

「よくわからない理屈だね……君の居た世界ではそうなのかい?」

「はい!」

そんな訳ない。

「まぁ、そこまで言うのなら、協力してもらおうかな」

「はい、喜んで!」

「う、うん……」

彼が若干引いた気がするのは、気のせいではないだろう。


「さて、君にこれからやってもらう事だけど、この薬を飲んで半睡眠状態になってもらう」

「半睡眠?眠りが浅い状態という事ですか?」

「認識としては間違いではないけど、それは自然に眠っている時の状態の一つだろう?これは薬と魔法によって頭は起きているけど、身体が寝ている状態にするんだ」

金縛りの事かと思った。

「その状態で僕の魔力を君に流し込み同調させる。そして、その魔力を通路にして君の脳内の記憶へと入るんだ」

「は、はぁ……」

「君の意識自体ははっきりしているから、触れられたくない記憶、君のプライベートな部分は拒絶してくれればいい」

「それはわかりましたが、具体的な方法は?」

「薬を飲めば後は任せてもらえばいい。君に無理のないように魔力を流し込む」

「流し込むってどうやるんですか?」

「まぁ、肌が触れればいいから、手を握る、とかでもいいんだけど、それだと時間が掛かる。多分途中で薬の効果が切れてしまう」

「薬を多めに飲めばいいんじゃあ?それだと、まずいんですか?」

「互いに負担が掛かるだろう。それに適量に飲む分はいいが、過剰に摂取し過ぎると半身……いや、全身不随になるよ?」

「だ、大丈夫なんですか?その薬」

「適量ならね。薬だけじゃない、なんでも過剰に摂取すれば病気になったり、身体に障がいが出来たりするだろう?」

「ああ……」

塩分の取り過ぎや糖分の取り過ぎと極論は同じという事か。

この例で言うなら、睡眠薬を過剰摂取するようなモノだろう。

「で、そうなると、効率のいい場所は……口の中だな」

「ふぇっ!?」

「スタート地点が内部にあったほうが効率いいんだ。その点では脳にも近いし、口がベストだろう」

「あの……触れるんですよね?それって……」

「うん、口に指を突っ込む。当然、消毒するし、えづかないよう注意も払う」

「あの、口じゃなきゃ駄目なんですか?頭に触れるとか……」

「物理的な距離は近くても、魔力の巡りはそうはいかない。頭からだと迂回が必要なんだ。無理に最短距離で行こうと思ったら、頭蓋を貫いてしまう」

「ひぇっ……」

「後は……耳の穴だと小さくて魔力を通しにくい、それに常に耳鳴りがするような状態になる。他の場所となると、鼻の穴だな」

知ってか知らずか彼は指をクッと鼻フックの形にした。

「口で行きましょう!」


彼から渡された薬を水で流し込むとわたしは椅子に座った。

多少苦くとも、毎日あの地獄を味わっていたら、全く苦にはならなかった。

「先に口を開けておいてくれ」

「は……ぃ」

上手く言葉に出来ない。

「無理に喋ろうとしなくていい」

わたしは頷くと、瞬間眠りに落ちた。

そのまま、落ちていきそうな所で意識が引き上げられる。

目が開く、だが、身体は動かない。

まさに金縛りの感覚そのままだった。

「よし、こっちの準備も出来た」

消毒の終わった彼がわたしの顎に手を添える。

「話しかけはするが、返事は出来ないだろうから、しなくていい。単に状況説明だと思って」

そう言うと彼はわたしの口の前に二本の指を突き出す。

「入れるよ」

わたしの口の中に彼の指が侵入する。

そんな意図がなくともそれはどこか扇情的な行為に思えてしまった。

「よし、ここだな」

彼の二本の指がわたしの舌の中央部分に触れる。

「流し込むよ」

唾液に別の粘液が混じったように感じた。

それはひどく癖のある味に思えたが、その臭いは脳までとろけてしまうような、甘い臭いを醸し出していた。

意識ははっきりしているのに、その臭いにやられてわたしの認識は曖昧になり、足場がわたしのいる場所が端から崩れていく――

そして、わたしはそのまま堕ちて行った――


わたしと彼は一つのカタチになっていた。

否、その認識は誤りである。

単なる彼の意識を持った異物がわたしの頭の中を巡っているだけで、そのような認識へと変えられてしまっているだけだ。

理性でそう分かっていても、その認識の加速は止められない。

そして、その速さはとっくに制御出来ない、既に暴走となっていた。

『チアキ、自分をしっかり持つんだ!』

その原因だというのに、彼はそんな難題を押し付ける。

『僕に全てを委ねるんじゃない!君の意識ははっきりしてるだろ!』

言葉の意味さえわからなくなってきた。

わたしはただ、この甘いまどろみの中で溺れていたい――

『自我を失えば――大切なモノも失くすぞ!』

――――!?!!!?!!!!!!!!

走馬灯の様に、フラッシュバックしていく。

――子供の頃のお気に入りの人形――おばあちゃんから貰ったお守り――転校する親友からの手紙――家族との思い出――そして――称、くん――?、!?!!!!!

(あ、ああああ、あ、あああああああああああああああああっ!!)

『チアキっ!』

踏み止まる。わたしは踏み止まって、自分の足で立って、甘い臭いも何も関係なく、わたしはわたしである事を思い出す。それで終わり。それで完了。だから、だから、わたしはわたしである事を思い出す。そう。わたしは――わたしは――?

『ち、チアキ!?』

(うっ!?――だ、大丈夫です)

『大丈夫って……本当に大丈夫なのか?』

(はい――わたしはわたしで、だからこそ、ここにいて、故に故に故に故に所に、そう、今貴方がここにある、だからこそ――)

『……駄目だ。戻ろう』

(いえ、大丈夫です。むしろ、なんだか頭が冴えて――冴えすぎているような)

『……魔力を受けた事で何か作用したのかな?いや、今考えるのはよそう。今は……』

(はい。欲しかった情報はまとめてみました)

『!?』

元の世界の事、知っている事でプライベートな部分を除いて、彼に提示した。

『こ、これは……うぐっ!』

(え?)

急激に彼がこの場から引きはがされていく事を感じた。


内にあった認識は外に戻る。

わたしの意識ははっきりしているが、まだ金縛り状態で動けない。

彼はわたしの傍らで意識を失い、倒れていた。

声をかけたくてもかけられない。まどろっこしい時間だけが過ぎていく。

やがて、体感で十分程経ってから彼が意識を取り戻して起き上がり、わたしの金縛りも解けていった。

「くっ……つっ」

彼が頭を押さえている。

「だ、大丈夫ですか?」

「あ、ああ。僕は大丈夫だよ。君こそ大丈夫か?」

「ええ、頭は冴えたままです」

「……あれ?」

「どうしたんです?」

「いや……半睡眠状態とはいえ、一度眠ってしまったのだから、翻訳の薬の効果は切れているはずなんだが……なんで、話せてるんだ?」

「……確かにそうですね」

それを疑問と感じはした。

ただ、冴えた頭は感覚として理解していた。

しかし、それを言葉に出来なくて、彼に提示出来なかった。

「それは、ともかくどうしてこうなったんですか?」

「え?ああ……チアキから提示された情報量を多すぎたんだ」

「どういう事ですか?」

「いや、情報量が多い事は問題じゃない、それを一度に受けたのが原因だね」

「……あ」

やってしまった。それが率直な感想だった。

「そう、例えばボールを投げて、それが一球なら相手のコントロールと自身の運動能力によるが捕る事は難しくない」

「でも、わたしは捕る事が出来ない量、百球くらいを一度に投げてしまったという事ですね」

「……そうだね。脳がパンクするかと思ったけど、なんとか消化は出来た」

「えっと……何度も聞きますけど、大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。まぁ、効率だけならこれが一番かも知れない。時間を掛けてやる事を、無理をして一遍にやったような感じか」

「やっぱり、無理をさせたんですね」

「それはもう終わった事だよ。結果として時間も省略できた。それに君が提示してくれた情報、中々有用なものも多そうだ」

「そ、そうですか?」

「ああ、今からでも整理して――」

その時、警報が鳴り響いた。

「これって……」

「……敵が来た」

「敵って……」

「まだ片付けの途中だった。今頃フィーナが影と一緒に戦ってるはずだ」

「あ、あの……どうすれば」

「君は部屋に隠れていろ」

「スカイさんはどうするんですか?」

「僕は、シアンの様子だけ見て、フィーナの援護に向かう!」


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