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プロローグ

はじめまして、中毒者です。

この度、なろう様にて初投稿させて頂きたいと思います。

思いつきで書いているので、手直し、誤字、脱字は沢山あるかと思いますが宜しくお願いします。

まずは導入部分から。

それでは楽しんで下さい。




星が綺麗な夜だった。




錆び付いた匂いが山の頂上付近に漂っていた。




山頂が月光に照らされ、まず最初に浮かび上がったてきた物は、破壊し尽くされた木造の建物。




そして次に最早、元が何であるか分からなくなった

かつて“人だった“ものが辺り一面を紅色に染め上げていた。




ここで初めて山頂の匂いはこの紅い物が発生源だと分かった。まだこの惨状が起こって時間が経っていないのか、ハエの一匹もたかっていない。




そして爆発でも起こったのかと言いたくなるクレーターがあり、その中心には、まだ十歳程の少年が蹲った姿で月の光に照らされ、浮かび上がった。




もしここにごく普通の一般人がこの少年だけを見たら近寄って声を掛けていただろう。




そのくらいその少年の姿は弱々しかった。




その少年は暫く泣くのを我慢していたようだが、月の光に当たって安心したのだろうか、遂に静かに泣き出してしまった。




その声は少年ぽい幼さを含んでおり、同時に少年には似つかわしくないような負の怨嗟が含まれていた。




一頻り涙を流した少年は、目を真っ赤にしながらはふらふらと立ち上がり、何かを決心した様に呟いた後、山頂の周りにある森の中へ姿を消して行った。




少年の呟きは、やっと寄ってきたハエの一匹に届くと、星空に溶けるように消えてなくなった。





ー7年後ー


「すいませ〜ん、遅れました〜。」


「遅いぞ、西河!あれ程遅刻するなと言ってただろう‼︎」


ここは、国際空港。今日、白柏(しらがしわ)高校2年生は海外へ修学旅行に行くことになっている。


「まぁ、お前のことだからそうだろうとは思っていたがな。早く乗れ。もうすぐ出発だ。説教はあっちに着いてからしてやる。」


「はは、スイマセーン。」


遅刻常習犯の青年、西河正晴(にしかわまさはる)はそう言って飛行機に乗り込んで行く。


何故、先生は彼を怒らなかったのか、それは彼が一番と言っていいほど有名な刀鍛冶師の跡継ぎだからだ。


その刀鍛冶は長年跡継ぎに恵まれず、悩んでいたところに遅生まれの子供、正晴が生まれ、溺愛に溺愛を重ね続けた。

また、正晴も関心と才能があったのか小学六年生の頃には、親の鍛治技術の全てを完全にマスター、中一では自分オリジナルの作り方を認めて貰えていて、将来生活の設計図はバッチリだからである。


故に、勉強する必要はなく、先生達も完全に放置してきていて、今更怒る気にならなかったのである。


それなのに何故彼が高校に通っているのかというと、

彼の母親の


「高校くらいは通いなさい」


というもっともな意見と、

彼の


「今まで鍛治しかしてこなかったからたまには他のこともしてみたい」


というそれっぽい表の意見と、


「可愛い女の子とアンナコトやコンナコトをしてみたい。」


というどうしようもない裏の意見(母親は承諾済)

により、彼が青春時代ともいえる高校生活を望んだからである。

(なお、父親は一時も別れたくなかったので反対だったが、母親の

「何あなた、私の意見に文句あるかしら?」

&一睨みによって押し潰された。)


そんな彼は既に着席して、楽しく会話しているクラスメイト達の遅刻の冷やかしを笑って誤魔化しながら、自分の席を見つけると、隣の窓際に座っている幼馴染みに荷物を棚にしまいながら声を掛けた。


「オッス、ハル。相変わらず胡散臭い顔してんな。」

「一番最初の挨拶が悪口から入るのはどないやねん。」

「ワリィワリィ」


隣の幼馴染み、御影陽斗(みかげはると)はいつも笑顔でいる顔を少し苦笑で歪ませながらいつもの関西弁でツッコミを返した。

彼は神社の神主の跡継ぎであり、正晴同様高校に行く必要はないが、彼の神社が古くから付き合っている鍛治師という理由でよく会ってよく遊んでいた幼馴染みが高校に行くということを知り、急遽そこに通う事にしたらしい。

そんな彼のツッコミに荷物をしまい終えた正晴は、「反省していません」と言う事が絶対に分かる返事をしながら席に着いた。


「だってオマエの顔マジで胡散臭ぜ?特にその目!

細いしいい角度で吊り上がってる。狐のお面の目みたいだ。それにいっつもニコニコしてるから余計だよ。胡散臭さに関しちゃオマエと張り合える奴いねーんじゃねーの?」


「よっしゃ、ちょっとこの前マサがテスト中にカンニングしてた事話してくるわ。」


「わーっ‼︎よせー‼︎」


立ち上がりかけた陽斗を無理やり抑え込んだ正晴は自分も席に座り直しながら、弁明をしようと頭を捻り、


「いや、ハル。これはお前の長所だぜ。お前のその

胡散臭いポーカーフェイスに何度俺達の家族は苦渋を舐めさせられたと思ってるんだ?」


なんとかこう言ったが、正直弁明としては微妙なところである。

それは言った本人も分かっているようで、正晴は背中に冷や汗が伝うのをかんじた。


その量に比例するように陽斗の笑みはだんだん深くなってくる。


「わかった。わかったって。あっちに着いたら油揚げ一個あげるから。」


「そう?いや、悪いな〜、何も言ってないのに貰っちゃって。あ、そういえばさっきなんかあったっけ?」


「あ、あはは〜」(くそ、早速一個使っちまったよ。)


陽斗はいつもニコニコしているが、起こると相手が泣き崩れるまで一方的に「口撃」する主義であり、その恐ろしさは、正晴の父が土下座するほどであった。


唯一それを凌ぐ方法は、彼の大好物油揚げをあげることである。


正晴は後先考えず物事を言ってしまうタイプの為、親が心配して、7個入りの油揚げを一パック持たせてくれていたのである。


「安心し〜。残り六つもすぐなくなるさかい。」


「⁉︎」


正晴はこの旅行から無事に帰れるよう、心の中で両親に祈りを捧げるのであった。


「.........いや〜、それにしても今日から五日間グアムか〜」


「その話題の転換あからさますぎるで。でも、それにしたってマサが学校行事に関心あるて珍しいな。なんかあったん?」


「だってグアムだぜ⁉︎青い空、白い雲、そして女子の水着‼︎最っ高じゃねーか‼︎」


「いや、絶対目的最後のやつだけやん。」


「いやな、ハル。よく考えてみろ。この青臭い青春を謳歌するためには、彼女の一人ぐらい必要だとは思わないか⁉︎」


「全く思わんなぁ〜」

「即答ッ⁉︎」


「そんな言うんやったらさっさと告白の一つや二つしたらどないやねん。」


「いやでもなぁ〜、こう俺的に『この人だッ‼︎』って思える人が中々いなくてなぁ〜」


「マサって絶対将来そう言い続けて婚期逃す側の人間になりそうやな〜」



こんな話をしているが、正晴は成績こそ低いものの、容姿は上の下くらいであり、かつ性格明るく、男子女子は関係ないという接し方をしているので、男子だけでなく、女子からの人気も高い。


普通なら告白の一つや二つ受けそうなものであるが、何故告白されないのかというと、

一つは別名mr.胡散臭いこと陽斗と休み時間はいつも話に熱中しており、話し掛けるような感じではなく、かといって放課後は、高校に通う代わりにした父親との約束で、鍛治仕事を手伝うために即刻帰ってしまうので、普通に女子達が告白するタイミングがなかったのだ。


そしてもう一つは、陽斗×正晴を腐的な意味で妄想し続ける恐ろしい一年女子生徒集団、暗黒集団(ダークマターズ)(クラスの男子命名)が彼への告白を全力で阻止し続けているためである。




なお、暗黒集団については、陽斗と正晴はまだ何も知らない.....。



そんなことを言い合っている間に飛行機離陸の時間になった。


クラスメイトの大半はこの旅行が楽しく有意義なものになるとこの時は確信していた。


そして予定通り、飛行機はグアムに向かって出発した。





ー1時間後ー

目を覚ました正晴は大きく背伸びをした。どうやら喋り疲れて眠ってしまっていたようだ。


口元に着いたヨダレを拭いて、


(ヤベッ!ヨダレ垂らしながら寝てるとこハルに見られた!)


と思った正晴は陽斗の方を振り向くと、その光景に思わず絶句した。




陽斗は血涙を流していた。


それだけではない。

口元から赤い線がツーッと通っていた。


しかしそんな状態の中、印を結びながら何かを呟き続けていた。


どこの国の言語か分からないが、その言葉が耳に入ってきたことで我に返った正晴は、


「先生ッ‼︎ハルが―『ガンッ‼︎』―っ⁉︎」


口から血をっ‼︎と言って立ち上がろうとしたところで大きな衝突音と衝撃が体を襲い、席に座り直してしまう。


寝ていたクラスメイト達も全員起きたようだ。

そして緊急用のアラームと、機長の慌てた声が聞こえてきた。


『こちら機長です。


只今、プロペラに野鳥が入り込み、エンジンがショートしました。

これから海上に不時着します。

乗客の皆様は酸素マスクをして、辺りのスタッフの指示に従って下さい。繰り返します。ー』


そう放送が流れたあと、機体が急に傾き始め、激しい揺れに襲われた。


その揺れは時間が経つにつれどんどん大きくなってゆく。



そして、機内はパニックに陥った。



意味も無く怒る者、死にたくないと懇願する者、携帯に親族へのメッセージを送るものと様々だ。



身近に死の危険を感じた事の無い日本人だからこそ、もう直ぐ死ぬよと言って受け入れられる者は少なかった。



そんな中、正晴は、

「おい!ハル!しっかりしろ‼︎」



まだ何かを唱え続けている陽斗の肩を揺らし続けたいた。すると...、



「グ、ガ、アアアァァァァァァ‼︎‼︎‼︎」



と何かを堪えるように吠えた後、気を失うかのように脱力した。



「.......ハル?おいハル‼︎しっかりしろ‼︎」




それと同時刻に飛行機の天井に幾何学的な紋様が浮かび上がった。



それはクルクルと高速で回転し始めると、段々と広がっていった。



そして、それが白柏高校の座席全てまでに広がったところで






ードッゴォォォォォ‼︎‼︎‼︎ー






飛行機は海上に当たり、大爆発を起こした。







そうして、白柏高校2年1〜3組の生徒120名はこの世界から姿を消した。





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登場人物紹介

御影陽斗みかげはると

・性別:男

・身長:160cm

・体重:50kg

・血液型:AB

・誕生日:7月10日

・好きなもの:油揚げ、生き物

紹介文

一応この物語の主人公。顔立ち、性格は某死神マンガの六番隊隊長様をイメージして頂ければなと。

序盤だからで明せることがあまりない‼︎

東京郊外のとあるお寺の長男。

祖父、祖母、弟と一緒に住んでいる。

両親は中学3年の冬に病気で亡くなった。

元は京都で暮らしていたが、引っ越してきた。

趣味はお守り作りと生物観察

成績は中の上くらいだが、ものすごく頭がキレる。

理不尽が物凄く嫌い。

以前所属していた将棋部には、顔と態度がウザいと言うありがちな理由でイジメを受けたいた、という現場を目撃した際、関わった人物全員を自ら土下座させるまでニコニコフェイスでコテンパンに言い負かした後、即刻退部した。という伝説がある。

その後、イジメをした者達は途端に人格者になったが、時折、何かに怯えるように顔を真っ青にして身体が震えるようになったという。

正晴曰く

「アイツの説教受けて精神崩壊しないだけマシじゃね?」

らしい。

そして感情を読むのが得意で、カードゲームやボードゲーム、ポ◯モン等では負け無し。しかし、勝ちすぎてつまらなくなってしまった。

代々年末に行われる、御影家Vs西河家のボードゲーム大会では、全員から狙われているにも関わらず、全員を真正面から叩き潰す。只今、6連覇中。


本文の最後の「1〜3組の」ってじゃあ他は?ってなってると思いますけど、彼らは、他の飛行機で向かっております。

どうでしたか?

いっぱい書くのって大変なんですね〜。

大手の人がなんであれだけ更新頻度保ってられるのか不思議で仕方有りません。

特に毎日投稿とかもうすごすぎです。


あと、関西弁や神社、鍛治師の説明は現実と多少違うところがあると思いますが、ご了承下さい。

少しでも良かった、続きが気になるという方、

是非是非応援のあれこれ宜しくお願いします。

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