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11/17

11パトラッシュ

日に日に食事が貧相になって来た。

今日の夕飯はスープと干からびたパンだけになっている。


「キュー!」


「ごめんよ。食べ物はこれだけなんだパトラッシュ」


「キュー」


「僕の所為で」



二人はそのまま倒れこむ‥‥



「ダメだ、BGMがないと雰囲気でないな」


「キュー!」



二人でフランダースの犬のお芝居をしていた。


「それにしても宮廷のスープまずいな」


「キューキュー!」


パンを牛乳に浸して食べる。

スープは調理し直せば食べられなくもない。


「それともただ飯食いの嫌がらせか?」


一応無銭飲食している自覚はある。

歓迎されていないから離れに追いやられたことも。


「つーか監視もほとんどいなくね?」


「キュー」


「パトラッシュもそう思うよね!」


いつの間にかウサギの名前はパトラッシュに命名された。



「まぁ好きにできるからいいけど」



数日前までは侍女が三食の食事を運んできていたが今では一日一回だけ。

昨日と今日は来ていたのか怪しいところだった。



「つーかトリアノン村はビンボーだけど温かかったけどここは寒いな」


家族の絆のようなものを感じられる。



「でもここの人は目が死んでるんだよね」


村の人達は装いこそ良くないが目がキラキラと輝いていた。


「特にレグルスの目はすごく綺麗だったな。それにお日様みたいに綺麗な髪をしていたな」


日本生まれである凪は染めた金髪は見たことがあるが地毛の人は初めてだった。



「TVで見る外国人以外で初めて見たな」



食事をしながら村での出来事を思い出す。



「ミルクを少しもらってよかったかも。食料は大事だもんね」



食事も済ませ満腹になった凪は残ったスープをいつもの場所に置く。



「ドワーフさんの分だよ」


「キュ!」



今日も離宮を抜け出し食料を調達に向かう。



「レグルスは会いに来てくれるって言ったけど、私から行けばいいよね!」



待っているだけというのは性に合わない。

自分から会いに行く気でいた凪はパトラッシュを連れてルンルン気分で森に入って行く。



しかし凪は方向音痴であることに気づいていなかった。



「あれ?」



道も解らず適当に歩くこと一時間。



「ここどこぉぉぉぉ!!」



また迷子になってしまっていた。




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