第7話 エイリアンの補足説明
前回省かれていた部分をエイリアンさんに説明してもらう回です。
あれからどうなったか聞きたい? まあまあ、慌てない、慌てない。
あっ! それより話し方はこんな感じで大丈夫かな?
そんな怯えないでよ……もう……
取り敢えず君に接触するまでから順序よく話すわ。
コホン。
――それは突然のことだったわ。
『あれ? 空間が揺らいでる?』
私がいつものように箱舟の試運転をしていると周りの空間に異常な力場を機器が感知していた。
『うーん、やっぱりまだ**力場を安定させるには$$*を使わないとだめだったのかなぁ』
なんてこの時は悠長に考えていた。
『えっ!?』
そう考えていた瞬間に、私は箱舟ごと知らない場所へワープをさせられていた。
今思えば計器に異常を感知した瞬間に**力場で脱出を試みれば何とでもなったのにね。
ん? **力場を知らないの? あと**を聞くたびに頭が痛い? もう君の脳みそは貧弱だなぁ……
まぁ、気を取り直して続きを話すけど、気が付けば私たちでも知らない何処かに飛ばされてたって訳よ。
それからは大変だったよ。箱舟の動力は切れかけるは、摩訶不思議な力を使う蛮族はいるは、おまけにこの星の形! 球形じゃないんだよ! もうびっくりして半年ぐらい調査に夢中になっちゃったわ!
え、僕の発見はその産物だったのかだって? ――なきにしもあらずとだけ言っておくわ。けど、この星の生命体とは違ったSOS信号の脳波を結果的に受信したのだからいいじゃない。だからちゃんと助けには来たのよ。 ……ちょっと強引な方法だったけど。
え!? 箱舟使って元の世界に戻れないか?
端的に言ってしまえば君や、私のいたであろう時空に戻ることは無理ね。
箱舟は今手のひらサイズにして省エネモードでやり繰りしているし、君には悪いけどあまり現状はよくないわね。半年間飛び回ったのが仇になったわ。
ん? なによその視線は…… あんまり見つめられると照れるじゃない……
で、後は君を回収した後の話だね。
あいつら随分な数で来てね。さっきも言ったけど君を細切れにされたからね、私急いで肉片を回収して森の方に逃げたのよ。攻撃されでもしなきゃ何もしないつもりだったんだけどね。
摩訶不思議なエネルギーで爆発や真空波を私に向けてきて…… 仕方ないから追って来て私を捉えていた者は全員処理したわ。
方法は―― 聞きたくない? まぁ大した事でもないしね。
いくらか森を進むと良い感じの洞窟を見つけたのよ。拠点としても最適で君を修理するのにも必要な場所も確保できそうだったからね。
もっと詳しくどう直したかを教えてくれって?
たぶんそれ言うとまだヒロシの脳みそが私たちの固有言語の情報に耐えきれなくなるけど…… 破裂しても直すからいっか。
勘弁してくれって? 起きたばっかだしね。じゃあこの話はここまでね。オッケー?