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第4話 ドキドキ! 初めての魔法体験

 

 牢屋に入れられあれから一週間、何を勘違いされたのか、まるでスパイから情報を聞き出す為にやるような拷問を受け続けている。


 いやぁまいったね…… ホントまいった。


 日を追う事に激しくなるけどさ、言葉マジわかんないし。


 もう一生分泣いたし吐いたし垂れ流したよ。


 ここまでくるとなんかマヒしてくるね! 明日辺り僕しんじゃうんじゃあないかなぁ?


 なんかファンタジーってより中世にタイムスリップして死んでいくだけみたいな……


 そんなこと考えながら現実から目を逸らそうとするも胸の中の気持ち悪いこの感覚が抜けることはなく、自然と体が震えてくる。


 明日なんて来ないでくれと願うも、いつもの足音が聞こえてくる。


 死ねば楽になれるのだろうか?


 そんな考えがよぎりながら拷問部屋へ連れていかれる。


 ――ゴン!


 鈍い音がして気が遠くなる、やっと死ねる、そう何となく理解した時だった。


「!!#$%%$!!」


 体に温かな感覚が通っていく。


 拷問官?が慌てて何かをしている。もしかしてこれって……


「か……いふ…ま、ほう?」


 なんてことだ、こんな所でファンタジー感だすんじゃないよ。


 僕にとっての初めての魔法体験は最悪なものとなった。


 せめて可愛い女の子にかけて貰いたかったぜ……



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