権力者だから知ってたこと
地下に五人が揃った所で、
「呼ばれたから来たけど何?ギルドの仕事みたいだけど、こんな怪しい所に呼び出して!」
ピアがブーブー文句いっている側で
「私もレオ君について行くため、引き継ぎの準備してたのに、そしたら変なこと言われて、クリーガ殴ってもイライラ取れないよ‼」
ピアの言にカルサも乗っかってきた。
(なんか修羅場になってきたな、あれ、二つ名持ちを呼んだって言ってたけど、カルサちゃんじゃないみたいだから、ピアの事か!何て二つ名なんだろう?)
「ピアもカルサも落ち着け、クリーガ、ぼちぼち始めた方がいいぞピアとカルサが暴走する前に。」
ソームさんも急がした。
冷や汗をかきながら
「この中に『死にたがり』がいます。ギルドの再三の注意と警告を破っていますので、ギルド本部から、服従の首輪の使用とその使用者の管理が命じられています。『死にたがり』の管理者の選定に苦労してたのですが、ここに来て間もないレオ君なら先入観もないため、なんとかなると結論が出て、レオ君に管理者を任されました。」
難しそうな顔でソームさんが
「ザキアがいいと言ったのか?」
「いえ、まだ確認はとっておりません。今からです、ですから、あなた方を呼んだのです。」
ピアが
「なら最悪、実力行使になるの?」
「か弱い僕になにをなせるんだか?」
カルサちゃんの一言は、男達にある種の一体感をくれた。
(((か弱いって誰が?)))
「コホン、話はわかった‼なら全力で取り組もう!
レオ君、ザキアは『死にたがり』と言われているが、普段はとてもおとなしい性格をしている。無下には扱わないでくれ!」
ソームさんが私に頭を下げてきた。
「ソームさん頭を上げて下さい。大丈夫です。ザキアさんには、死にそうな所を助けていただいた恩がありますから。それに、ちょうどカルサちゃんとパーティー組むことになったんで、ストッパーもいますし。」
話がまとまった所で、クリーガさんが
「では開けます。何かあった時の準備だけしてください。」
鍵を開け中に入った。
中には、幸が薄そうな青年がおとなしく座って私達を見た。
「ギルドから何かの罰でしょうか、『魔瘋』に『闇恋』までいるとは」
「この三人はストッパーだ、君が何もしなければ動かない。で、ここにいる青年、レオ君が君の管理者となる。あまりしたくはないが、服従の首輪をレオ君が君に着ける。」
ザキアさんは納得の顔をして
「私の暴走を止めていただけるのなら、一生服従の首輪付きで構いません。」
クリーガさんがあわてて
「いや一生ではない!君の暴走スキル『獣暴走』がなくなれば、服従の首輪も外れる用になっている。しかし逆にレオ君が死ねば服従の首輪が死の方へ発動するようになっている。」
ザキアさんは考えて
「なら、レオ君を守れと言う事ですか?」
「そうだ、レオ君が君の呪いの用なスキルを外す迄守ってやって欲しい。」
ザキアさんは、私を見て。
「私は『死にたがり』だ、君に不幸がいくかもしれない、それでも、この管理を受けるか?」
(なぜ、こんなに寂しそうな目をしてるんだろう。)
「はい!私も魔界に来たばかりの人間です。何が出来るかわかりませんが、よろしくお願いします。」
微かに笑みを浮かべて
「わかった、レオ君に私の命を捧げる。」
そう言うと、私の前で床に座り頭を垂れた。
「レオ君、服従の首輪を着けよう。」
クリーガさんが言っている中、少し考えて
「二人きりにしてもらえませんか?服従の首輪を着ける前に、話がしたいです。」
提案してみた。
渋い顔で、
「あまり勧められませんが、気持ちは分かります。
では私達はドアの前にいますので、なにかあったら、大きな声を上げて下さい。」
皆、外に出てくれた。
「ザキアさん静かにして下さい。私は地上界で服従の首輪の性質を、よく知っています。首輪と首の間のある場所に、見えない用に布をかませば、首輪の効力をほとんど発揮しません!」
ザキアさんが頭を上げた
「そんな事がばれれば、レオ君にギルドから罰が来るぞ、私の為と思うなら止めなさい。」
首を振って
「今までの罪滅ぼしですよ。魔界にきて、いかに私がバカだったのかわかってきましたから。」
「なら私以外でそれをしろ、私は今まで暴れ過ぎた。例えスキルのせいだとはいえ、止める方法がなかった訳ではないのだから。」
ザキアさんの目を見て
「何か私と似てる感じかするんです。それに、首輪の効力をなくすだけで、外す事は出来ません。ですので皆の見てる前では、私の命令は受けなければなりません。それでもいいですか?」
説得を諦めたのか
「レオ様、私は貴方に忠誠を誓おう。貴方の剣となり、盾となり働こう。」
私は驚きながら、
「レオ様は止めて下さい。昔を思い出してしまいます。レオでいいですよ。では、長々と話をしていると怪しまれるので、首輪を着けます。場所を間違えると意味がなくなってしまいますので、動かない用にお願いします。」
自分のシャツの布をダガーで切り、慎重に首輪を着けた。
とうとうやり初めて、一月やりました。まだまだネタはありますのでがんばりますよ




