ボブゴブ兄ちゃん最高
皆いい人!屑王子、思わず涙
ソームさんが白いタオルを私の顔に押し付けた。
「そんなに頭を下げるな。お前の感謝の気持ちはよくわかった。」
ボリンカじいさんを見て。
「じいさん風呂沸いてるか!こいつをまず風呂に入れてやってくれ。」
「ああ沸いてるぜ!宿の一番風呂は今日一番宿に金を落とした奴にやるんだが、サービスだ!おい坊主入って来い‼」
「そうだ、気持ちはわかった‼すぐ出てきて、酒盛りしようぜ!」
ボブゴブリンの兄ちゃんが酒を片手にガハガハ言っていた。
そのまま風呂に案内されて一人で風呂に入った。風呂に浸かり初めて私が泣いているのがわかった‼何か分からないけど、今まで私は何に何のために権力に執着していたんだろうと、今までの人生を風呂に浸かりながら振り返った。
風呂から出て酒場にいくと、酒盛り最高潮状態になっていて、ピアが真っ赤な顔でクルクル回っていたり、ギルドのクリーガさんが隅で吐いていたり、酒場は阿鼻叫喚な図になっていた。
「おう、来たなー、座れ座れ!
そして呑め!」
ボブゴブリンの兄ちゃんに捕まり早速絡まれた‼
「いやお金もありませ・・・」
「奢りだ呑め呑め!で、今日のやなこと忘れて、明日を頑張れ!」
はっとして見たら、酒に酔ってるとは思えない真面目な顔で、酒ビンを私につき出していた。
「何があったかは聞かんし聞こうとも思わん!しかし、今、この時を生きるために前を見ろ‼」
いつの間にか、ソームさんが隣にいて、酒を飲んでいた。
「そうだぞ!酒でやなこと忘れてパーといこうや!」
ボブゴブリンの兄ちゃんの手から、酒ビンを受け取り、ラッパ飲みした。
(今まで、いろんな銘酒とか飲んだが、今までで一番上手い酒だ!)
「ありがとうございます。私レオと言います。飲まさしてもらいます。」
「いい飲みっぷりだ!呑め呑め!で騒ごうぜ!」
このあと何があったかは覚えていない。ただ、今までの人生の中で心の底から楽しい時間だったという思いだけが強く強く心に残った。
酒は飲まれたらダメですよねー
私飲んで電車に乗って、みたこともない場所まで行った事があります。