気付く人は、気付く
マジックハウスにびっくり!
しかし、ベックの料理には更にびっくり‼
料理人スキル無しでも、おいしく作れる人はいっぱいいるのか?
ソームさんの引き締めの言葉により、場が引き締まった所で
「とりあえず、夜番からな、ピア!いつもどうり頼む!」
「はーい!一晩中起きてればいいんだね?」
その一言で
「ちょっと待って下さい。ピアちゃん一人に任せるには」
「いや、ここはピア一人に任した方がいい!そのために、ピアは日中ずっと寝てたんだからな。」
「しかし・・・」
「話を最後まで聞け。
ピアは夜、詳しくいえば闇だが、闇精霊に好かれている。その為、夜番に特化してるんだ!ピアの二つ名は『闇恋』だ!もし、ピアが夜番中に影がこっそり来ても、闇精霊がすぐに教えてくれる。故にピアに夜番を任した方がいい」
「ピアはそれでいいの?」
「いいよー、慣れてるからねー」
「でも、ひとりぼっちじゃ、退屈なんじゃ?」
「大丈夫、大丈夫闇の精霊があちこちにいるからね。退屈にはなんないよ。でも明日は朝から寝てるから、戦闘以外では起こさないでね。」
少し考えて
「わかったよピア、よろしく頼む」
「はいはい」
「これで夜番は決まったな?何か他に議題はあるか?明日の事なら明日にしてくれ」
ソームさんがそう言った所で、何故か真剣な顔をしたベックが
「ちょっとおかしい?」
「何がだベック!」
「俺はこの辺りに半年はいる!しかしこんな状況は初めてだ!」
「何がだ?」
「影が少ない!そして影が強い!」
?
「どういう事だ?」
「まず影が少ない事からな。
俺はここまで来るのに、最低三回の戦闘は覚悟していた。しかし実際には一回だ!こんなことここに来てからは、初めてだ」
「運が良かったからじゃないのか?」
「それもあり得るが、そうなんだろうか?
まあいい、もうひとつの方がより重要だ!
明らかに影が強い!
あのとき戦ったオークの影らしき軍団、七匹だけだったが、そのうち一匹が指揮能力を持っていたみたいだった」
「そういうのは、時たまあるだろ?」
「この場所が、一階層の最上部じゃ無ければな!」
「というと?」
「ここは魔界で一番の上部だ!その為、強い影は近寄らん!しかし今回のオークの集団には明らかに強いのが混ざっていた!それが不思議でなー」
・・・
「何かが起きてると」
「ああ、俺はそう思ってる!ソームもこの状況を考えてみろ!
単独行動していた影を、全然見なかったろ?
少し前は、この辺には単独行動の影は一杯いたぞ!」
「確かにそうだな」
「この仕事が終わったら、ギルドに報告した方がいい!」
「そうだな、確かに何かおかしい!レオ君、遺留品に何か変わった物はなかったか?」
急に此方に話を向けられた
「えっとですね。あ、黒い玉が遺留品にあります。今出しますね。」
黒い玉をテーブルに置いた
「何でしょうねこれ?」
「まだ鑑定してないのか?」
「はい、まだです。」
「なら、私がしてあげるよ。
むむむ!これは!」
「ピア!何だったんだ?」
「『火薬玉』だね」
?
「『火薬玉』って何ですか?」
「レオ君知らないんだ?地上界にはないものなのかな、『火薬玉』っていうのはね火をつけると爆発する砂の塊がこの中に入っていて、火をつけると大爆発するんだよ。」
「ピア!それじゃ中途半端だ!
『火薬玉』はな、その玉にくっついている紐に火を着けると、紐が燃え尽きる瞬間、その玉が大爆発を起こす兵器だ!」
「なら、ここで火をつけると?」
「家ごと木っ端微塵になるな!」
「危ないものじゃないですか!」
「ああそうだ!使用には注意しないといけないアイテムだ」
「じゃこれは誰が持ってましょう?」
(俺は何となくやだな!危なそうだし)
「レオ君が持っとけばよい!使うときには、皆に言ってくれ」
「えーーー!」
「何を驚いているんだか?」
「じゃ、もう議題はないな、じゃ風呂に入って寝よう。この家には風呂もあるからな」
「おー、ソーム凄い!少し見直した!」
「少しかよ
じゃ最初に、ピアとカルサ入れよ。ワシらは男衆は、外に出てるから」
「はーい、出たら呼ぶね」
「ああ、頼む」
男衆、四人は家から出た
待ってる間に、このマジックハウスの事を聞いてみた。
「ソームさん、この家凄いですね。定価はいかほどするんですか?」
「え~と確かこのぐらいの能力のハウスは神金貨七枚程じゃなかったけな?」
たかー
「高いですね!」
「ああ、戦利品じゃなければ、ワシも持ってないよ。」
「これで最下級ですか?最上級なんかは凄いんでしょうね!」
「確か城付き城下町すべて一式ってのが、最上級のはずだ!」
(城下町一式!それをもったら城持ちだな)
「高そうですね」
「だろうな!金額までは知らん。」
そんなたわいもない話をしていた。
地震の為、急ぎの仕事!日曜日もなくなった!
地震のばかやろー