ここはどこ?
王子の屑っぷりをよろしく
すぐ近くには何の飾りもない安っぽい一つの机と椅子、それと地面には何やらわからない魔方陣が描かれている。そして周りは荒れ果てた荒野が広がっていた
多分ではあるが魔界の一層にいるらしい?
何故このような事になってしまったのだろう!
ほんの少し前までは何不自由のない第一王子だった筈なのに、起動もなしい魔方陣がとても嫌らしく感じた
「何でこんなことに、なってしまったんだ!」
六時間前
前々から、色々五月蝿かった第三王子の処刑が決まった!
親父たる王が病により役立たずになってから、国の権力を握った王位継承順位第一位たる俺に苦言を言い続けた!
やれ民の事とか国の事とか、とにかく五月蝿かった!
なんとか権力を使い、ようやく奴を斬首台の目の前までもっていけた!
そして我が権力を、国内外に見せつける為、民がよく見える協会広場の前に処刑場所を選んだ!
これで俺にとやかく言う奴はいなくなる!
この国は俺の物だ!
「ククク、愛すべき弟よここまでだ、これまで色々してくれて、本当にありがとう」
神妙そうに言おうと思っていたのだが、嬉しさがにじみ出てしまい顔がにやけてしまう。
「兄さん、目を覚ましてくれ!昔のやさしい兄さんに戻ってくれ!」
みすぼらしい服をわざわざ着させのに、まだ気品のある弟が吠えてきた!
(この状態になっても、五月蝿い弟だ!)
「お兄様止めて下さい!お願いいたします」
離れた所では兵士達にとり囲まれている、髪の長い美しい第二王女の妹が嘆願している。
(この妹もこの弟と同様に煩い!とりあえず見映えのいい妹だから、使えると思い殺さないでそのままにしているが、とっとと公爵の息子にでも嫁に出したい位だ、しかし今は目の前だ!)
「レイモンの斬首を執り行え!」
斬首官が目の前で一礼したあと、第三王子を座りこませ刑を執り行おうと斬馬刀を振り上げた。
(うふふ!去らば弟)
そしたら急に
ドカーン!
後少しの所で、何か勢いがついたものが空から俺の前に落ちてきた!
「ふー、この国を攻める為、のんびり情報収集してたら、屑が屑らしいことしてるねー」
煙が晴れた所に、六歳位の長い白い髪をたなびかせた成長したらすごい美女になりそうな幼女が、俺の前に立ち睨んでいた。
初めての小説です。見てくれると嬉しいです。