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死ぬほど暇だったんでついつい……

ネタを注ぎ込んでみた^^


砂漠を歩く。周りを見渡しても砂、砂、砂。集落らしき物は見つからないし、いい加減飽きてきた。


「一度、ここで埋もれてみるか……」


どう見ても自殺願望者の様にしか見えない事を、流星は言った。


「一か八か、埋もれてみて拾われた人に命運を賭けてみるか……。どうせ暇だし……」


考えたら即行動。それが俺の生き様だ(たぶん)


とりあえず埋もれてみた。


うゎ~、口に砂が入ってジャリジャリしてる、気持ち悪。


俺は我慢しつつも、自分の命運を他人に任せた。








数時間後。


かなり埋もれて、身体の半分が砂に覆われている。


(早くこねぇかな~)

以外に元気であった。


すると、ラクダに乗ったおじさんが流星に気が付いたのか、こちらを見ている。


「なぁ……、アレ人だよな……」


おじさんは流星に近付き、様子を見ていた。


「ちょっと掘り起こしてみましょうぜ」


そう男が言うと、スコップらしき何かを馬車から取り出し、流星を掘り起こした。


「これは……、生きてるな、中々の上物だし、顔も良い、奴隷市場に売れば、馬鹿な婆が高額で買ってくれるんじゃねぇか」


実は流星、かなりの美形である。


「コイツを回収して『バルスカ』に向かうぞ」


そう言うと男は、流星を担ぎ上げ馬車に放り込んだ。











どうやら俺は砂漠の所で寝てしまい、気が付いたらここに居た。


「ここどこ?」


自分は鎖に繋がれており、腰にあった『紫電』『雷電』が無く、ボロボロの服を着せられていた。


周りを見れば野次馬共が俺を商品か何かの様な視線で見ていた。


「更に檻って、なんの羞恥プレイ」


俺は動物じゃねぇぞ。まぁでも人って一様動物か……。


「テメェやっと起きたか……」


声のする方を見ると、怖ーいおじさんが機嫌悪そうにして俺を見ている。


「お前は商品だ、せいぜい良い奴に買われるように頑張るんだな」


それだけ言うとおじさんが去って行く。


「まさか……、俺奴隷ですか……」


寝ていたらこれって、普通の人だったら確実に狂うよな。(普通の人は、興味本意で砂漠で寝ません)


「ま、良いか……」


毎度ながら流れ身でいるし、どうにかなるだろ。いざとなったらここを抜け出すだけだし。


さっきからか、変なお兄さんに、熱い視線を向けられているような気がする。


「ウホ!いい男、やらないか」


一瞬にして冷や汗が全身に駆け巡る。


(ヤバイ!掘られる!)


直感的に分かる。コイツ、ゲイだ!


沈黙を肯定と受け取ったのか、俺に熱い視線を向けていたお兄さんが、さっき俺を見ていた、怖ーいおじさんと交渉している。


(ヤ・バ・す・ぎ・る!!)


何か泣きたくなってきた。


「父上これが良いです!!」


声がした方を見れば、10才にも満たない少女と、ガッチリとした体型の男がこちらを見ている。どうやら家族らしい。


「しかし、男か……。クエス、他のでは駄目か?」


父親の方は焦り気味の様だ。


「父上!父上が、自分で決めろと、おっしゃったのですから私に決めさせて下さい!」


クエスと言う少女が、凄い剣幕で父親と抗議していた。


すると、あの怖ーいおじさんと交渉を終えたのか、変態がこちらに歩み寄り。


「ホイホイ付いて来て良かったのかい?」


素敵に最悪のこと言ってくれました。


「まさか、アイツに買われるなんて、あんなついてないな……」


さっきの怖ーいおじさんが同情した眼差しでこっちを見ている。


(ぶっ壊すか……)


アッーー!!


なんて言うぐらいだったら、此処を焦土に変えてやる。と俺は内心そう決めた。


「父上!!」


頑張れ少女、俺を買えなかったらここら一帯が無くなるぞ。


「仕方ない……。すまないが、この者を私に譲ってくれないか?」


少女の剣幕に折れたのか、少女の父親が、変態に俺を譲ってくれと頼んでいる。


「良い男は、金では譲れない」


変態が金では俺を渡せないと主張。


それと、さっきから俺が黙っているのは、面白くなりそうだからの一点に尽きる。


やばくなったら逃げるけどな……。


「ならば、ゲームで決着を決めようぞ!」


少女がそう言った。

「ゲーム?」


「そう、ゲームです!」


そう少女が言うと、カードの束を地面にばらまいた。


「私のばらまいたカードは『神経衰弱』と言って、カードをめくるだけで、神経が衰弱していく」


誰だよ!そんな危ない遊び考えたの!遊戯じゃねぇだろコレ!


「そして、神経が衰弱しきるまでにジョーカーを探せば勝ち」


倒れた方が負けで、先にジョーカーを当てた方が勝ちってことかい!

それと、色々と字を間違えて無いか?


「私が勝てば、そやつは、私に譲って貰う!」


こちらを少しチラ見し、変態を睨み付ける様な形相をしていた。


「ならば、俺が勝てばそこに居る『良い』男の尻を貰っていく」


熱視線を少女の父親に向けた。


「なっ!!」


父親は突如尻を押さえだし、どこか娘に懇願する様な視線を向けていた。


「良いだろ!その条件乗らせてもらう!」


哀れ父親。


「では、そっちの先攻どうぞ」


ばらまかれたカードを一枚見つけ、変態は手に取った。


それと、俺の気のせいなのか、人が集まって来ている。見せ物じゃねぇぞ。


「では、これを」


浮かび上がるカードには『ジャック』が表示される。


「ウホ!良い男」


変態は男ならなんでも良いようだ。


「では私のターン!」


少女の振りが、遊戯○気味ている気がする。


浮かび上がるカードは『ジョーカー』


おい!一発かよ!絶対イカサマしてるよな。


「私の勝ちだ!」


周りから何故か喝采の声が聞こえる。


良いのかこれ……。


どう見ても、平等じゃないと思うのは、俺だけか?


「さて、貴方はこれから私の所で務めを果たせてもらうそ!」


勝負に負けたのか、変態は最後に俺に熱い眼差しを送り、どこか辛そうな表情でどこかに行った。


この少女に買われたので、俺はすぐに檻から出して貰った。


「あぁ……、せいぜい務めさせていただきますよ。嬢ちゃん」


どことなくニヒルに笑ってみたら…。


「貴様!!我が娘を侮辱するとは傲慢無礼だ!今すぐその首叩き切る!」


父親の方が激怒していた。


「ちょ!お客様、ここでの殺しはご勘弁を!他の所でやってください」


近くに居た奴隷商売人の人が、今にも暴れそうな少女の父親を拘束している。


「HA☆!NA☆!SE☆!」


そう父親の方が叫んでいると、少女が父親の首元に手刀した。


「すまない、父上が暴走したので少し黙らせた」


父親の方は気絶した様で、身動き一つもしない。


「それと、貴方の名前は何んだ?」


「俺の名前は八神流星。嬢ちゃんの名前は何だ」


「私の名前はクエス=シリマム。主人の名前、刻み込んだか?」


「あぁ……。刻み込ませてもらった」


「ならば、これからよろしく頼むぞ、八神!」


俺奴隷だよな……。何でこんなに主従関係バリバリなんだ。


「なぁ、嬢ちゃん」


俺がそう言うと、嬢ちゃんはムッとした顔をした。


「八神よ、私の事はこれからクエスと呼べ!良いな!」


ロリのくせして、なんつう迫力……。


「了解、クエスお嬢様で良いか?」


「八神、お前私を馬鹿にしていないか?」


全くしていないが。

だってなぁ~、上下関係あるんだから、これぐらい言わないとな~。



「一様けじめのつもりなんだが、駄目か?」


「意気込み有りの考えならば私は何も言わない、しかし、さっきの八神の言動に、何か含みを感じたのでな」


こっちをジト目で見てくるクエスお嬢様。……感が良いな。


実際は、楽しそうだから言ったのだが、まさか勘繰られるとは……。クエス、……恐ろしい子……。


「では、初めての仕事だ八神。ここに倒れている父上を、馬車のあるところまで運んでもらいたい」


「了解~~」



まさか、初めての仕事が、クエスお嬢様の尻拭いとは思ってなかった。


俺は嫌な顔もせず、倒れている父親を馬車まで運んで行った。


「クエスちゃん、可愛いよ可愛いよ、世界の宝だよ。ハァハァ!」


気絶している人物(父親)は、寝言でなんかヤバイ発言している。


なんと言うか……。性犯罪者一歩手前?


さっきから「ハァハァ!」しか言わないせいか、体勢の関係状、荒息が首元に掛かって気持ち悪い。


(父親と言うよりも、ロリコンの方が、しっくりくるよな)


などと荒息掛けてくる父親を、そう俺は評価していた。


「クエスお嬢様は、父親のどこが好きなんだ?」


沈黙。怖いぐらいに沈黙が続いた。


「無いな……」


父親様、手塩を掛けてきた愛娘に好かれていないな。


「あえて挙げるなら、衣食住の提供を惜しまない心の広さか……」


いや、普通だろ。

それ。



「なーに、八神の衣食住は、私の方でどうにかするさ」


ふと思うが、何故立場上奴隷の俺がこんなに優遇されるんだ。


「ふっ……、不思議に思っている様だな、理由は簡単さ、家の家系は代々奴隷から世話係を見つけだす。それだけさ」


それってつまり、俺はクエスお嬢様の世話係になったという訳か……。


「どんな家系だそりゃ……」


「まぁ、良いではないか、見たところかなりの腕だろ、修羅場を幾度も潜り抜けている。そんな眼をしている……。何故ここに居るか不思議だがな」


「……色々だよ」


言えない……、砂漠で寝てたら、気づかぬ間にここに居ましたとは、……言えない……。


「理由がどうあれ、私に買われたんだから忠義を誓って貰うぞ」


「了解」


満面の笑みでクエスは言う。


「八神、これからよろしくな!」


「あぁ……。よろしく」



そして、俺こと八神流星は、クエスの所で世話係を勤めることになった。


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