6.騎士団との対面
私は騎士団の皆様と対面することとなりました。
皆様を一言で言いますと――――汗臭い!
皆様、風呂に入る時間も惜しんで訓練をしていらっしゃるのでしょうか?
若しくは訓練で疲れ果てて、風呂に入り損ねているのでしょうか?
とりあえず、皆様に浄化魔法をかけてさしあげました。
浄化魔法―――タフラスのギャラン王子にはそんな魔法どこで使うんだよ?と言われたなぁという事を思い出しました。懐かしい思い出と言えば懐かしい思い出ですね。
使いどころはありました。
今、
まさに、
この皆様を
浄化しております。
浄化魔法を施していると何やらこの世のものとは思えない叫び声が……。
「流石は聖女だな。スパイを見越しての浄化魔法とは恐れ入った」
ふへぇ?どこからのスパイ?
「浄化魔法に反応したのだから、魔界の者だろう。まさか我が国に攻めて来ようとしているのか?」
友好の証かもしれません。私……その友好の証を消し去っちゃった。
スパイだろうとまずは対話をすることが大事だと思うのよ。
その上で、消すかどうかの判断をするべきだと思うのよね。
私のせいで宣戦布告みたいなことになっていたらどうしようっ!
騎士の皆様は拍手喝采だけれど、私の心の中はそれどころじゃないわよ。
どうしたらいいの~?
その日の晩餐の後、私の部屋でエヴァンス皇子とお話をしています。
最初はヴェールス皇子もいたのよ?もう可愛いったらなかったんだけど、睡魔のやつがヴェールス皇子を私から連れて行って(ヴェールス皇子は目をこすりながら、自室へと戻りました)、現在私の部屋にいるのは私とエヴァンス皇子とその侍女・侍従となります。あ、護衛の方もいます。
「して、本題はなんだ?ヴェールスを愛でるのが目的ではないだろう?」
そうだけど、愛でる会会長(自称)としてはもっと愛でていたかった……。
「今日、私が騎士団の皆様にお会いして思ったことは『皆様汗臭い!』です。これでは気配を消すことができても匂いでわかってしまいますね」
どうだ?正論でしょ?
「そこで、私は浄化魔法を使ったわけで決してスパイを意識しての行動ではありません。むしろ、あの方は本当にスパイなのでしょうか?今となってはわかりませんが、友好の証でしたら私は魔界とこの国との友好の証をぶち壊したことになります。私の行動が宣戦布告のようになってしまうのではないかと思って心配です」
「『聖女』が元居た世界では魔界が存在するのか?確かに浄化魔法で消え去ったのは魔物であることは確かだが。魔界というものはこの世界に存在しないぞ?むしろ、我が国、それも我が騎士団に魔族を引き入れた者がいる。そっちの方が問題だ」
ほへっ?魔界はないけど魔族はいるの??
私の推しです!
魔族と魔物の謎…。




