4/4
ヒロイン登場!?
「ハタラキさん。お昼一緒に食べませんか」
その声を聞き
ふと時計を見る
時刻は12時
お昼の時刻である
我社は55分のお昼休みが設けられている
自宅で食べるのも良し
休憩室も良し
何をしても良いのだ
「やっぱり私と食べるのは嫌ですか?」
時計に集中していたので
返事を忘れていた
「いや!そんな訳では」
声の聞こえる方を振り向くと
涙ぐむマグロがいた
「マグ子さんでしたか…」
よりにもよってマグ子さんだとは
マグ子さんとは我社1番のアイドル社員だ
見た目はマグロ
足は人間
頭に赤いリボンを付けている
「私、今日はお寿司持ってきたんですよ」
少し照れてたマグ子さんに
私は初恋のような胸の痛みを感じた
「行きましょう!マグ子さん」
休憩室は誰もいなく
私とマグ子さんのみであった
「今日は新鮮なキハダマグロなんですよ」
小さな可愛らしいお弁当箱を開けると
肉のように茶色いマグロが出てきた
「これって腐ってませんか?」
私の問いに
マグ子さんは
「お詫びに私を食べてください」
そう言うと体を机にぶつけ始めた