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ぺリキュアショー
「行け!ぺリキュア。ウサゴンの首を絞めるんだ」
顔を真っ赤に、命を燃やしながら応援をする
6歳の女の子
この文章だけなら健気に見えるだろう
私も一瞬だけ、この光景を微笑んだことがある
しかし今は平日の昼間
社会人にとって最も忙しい時間帯である。
その時間帯に私は社長とスーパーの屋上でぺリキュアショー
私の思い浮かべていたキャリアウーマン像とは雲泥の差である
「社長、そろそろ会社に戻りませんか」
社長は私の目を見つめ
「ぺリキュアが勝ったらボーナスを出そう」
にやりと笑う社長の一言に
「ぺリキュアー!勝ってください!私欲しいものがあるんです」
会場1番の大声で応援を始めた