表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラプラスの転生冒険者  作者: 平菊鈴士
31/37

カルノの宝

「この森は、竜が守護するとされている言い伝えがあり、人族は滅多に足を踏み入れぬ。」

 道中カルノは、物語を語る様に語り出した。

「それ故、口減らしの為子を捨てに来る親も昔からあったのだ。その殆どは、ドロース王国民の様だったな。」

「そんな………」

 女性陣は驚愕に目を見開き、男性陣はドロース王国民の行動に顔を顰めた。

「ドロース王国は他国に比べて、税が異常に高かったんだよ。国民に長年、徹底的に税を搾取していたらしい。その使い道は殆ど、国王の懐に入っていたんだろうな。だから国王だけは毎日贅沢三昧なのに対し国民は、その日暮らしを強いられていた。口減らしはその影響だろうな。」

「またしてもドロース王国かよ………。腹立つ国だよな………。」

「本当ね。………潰して良かったよ。」

「………クロノ、………顔が怖いよ」

 シロントは滅亡したドロース王国に怒りを露わにし、クロノは見た事ない程に黒い笑みを薄く浮かべて安堵を口にした。そんなクロノにティタノは、少し恐怖している。

 その光景を尻目に、カルノは話を続けた。

「人族はよく分からんものだ。腹を痛めて産んだ我が子を、こうも簡単に捨てるとはな。事情はとんと知らぬがな。」

 ふと顔を上げるカルノ。しかし、前方には何も無い。

「どうした?」

「ここが目的地だ。」

「え?でも何もな───」

 ミロクェルーンがそう言いかけた時、


開門(メイザール)


 呟く様にカルノが呪言を唱えた。

 すると、何も無かった前方に陽炎が立ち、徐々に形を作っていく。そこに現れたのは、高さ十五メートルはあろう岩山だった。

「ここが我の住処よ。そして我の宝もある。」

「宝?」

 その岩山は、十メートル付近に洞窟があった。おそらくそこが住処だろう。そしてフェンリルの宝も、そこにある筈だ。

「着いてくるがよい。」

 カルノの後を追うように、一行は岩山に辛うじてある細い道を登った。


「ここだ。」

 洞窟の前に着いたカルノは、一行に振り向いた。

「ここがカルノの住処か。」

「うむ、もう直に宝も()()であろう。」

()()?」

 クロノが疑問を口にした時、


「「「「お帰りーーー、カルノーーー!!!」」」」


 洞窟から幼い声と共に、何かが走って来た。声の主達はそのまま、カルノの首元に抱き着いた。

「成程ね………。カルノの宝、それは………。」

()()って事なのね。」

 ヴェロキとクロノは、納得の顔で子供達を見て呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ