チート武器の紹介 2
ファントム・ナイトの四人が書斎で拳銃の紹介をした翌日。
「では、これから私達の武器『拳銃』の実演をさせて頂きます!」
拳銃の製作者と言う事で、ヴェロキが声を上げた。突如、ディプロ城の住人全員の歓声が上がった。
彼らがいるのは、ディプロ城自慢の広大な外庭。五十メートル先に、森を背に的が四つ設置された。
「まず最初に、最強の拳銃であるPfeifer Zeliskaを撃たせて頂きます。威力は勿論、その音も大きい為、ご注意下さい。」
そこまでヴェロキが言い切ると、シロントはマントから、愛銃を引き抜いた。
瞬間、凪の様に静かになった。
その時を待っていたのか、シロントの目がスッと僅かに細くなり………、引き金を引き絞る。
ーーードゴオォォン!!
火花を派手に散らしながら、的は完全粉砕し、その奥の木の幹にも穴を穿った。
途端………、コロシアムの時並みの歓声が湧き上がった。
アグニムーンを始め、家臣らしき男性からの羨望の眼差しが多かった。
続いてサラスレム御要望の、ティタノの愛銃・ニューナンブM60。
ーーーパァン!!
威力は控えめであった為か、シロントの時より歓声が小さかった。しかし、その後のヴェロキの説明で「携行に便利」、「女性でも低反動で撃ちやすい」等加えると、メイドらしき悪魔族・獣人族の女性陣の目がギラついた。護衛用として欲しいのかもしれない。
次はクロノの愛銃・S&W M500。
ーーードオォォン!!
女性の持っている拳銃では無いほど大きい。現実世界の市販の拳銃の中では、最強クラスに分類されている。当然威力は高い。
的は粉々になった。
この拳銃は、子供達が興味を示した様だった。
最後に、この拳銃の製作者であるヴェロキの愛銃・デザートイーグル。
ーーードオォォン!!
威力で見れば、クロノのS&W M500と拮抗する。しかし、クロノの時よりも歓声が大きかったのは、恐らく射撃のフォームが格好良かったからだろう。
半身で構え、右手でグリップを握る。(余談だが、ヴェロキも片手撃ちが出来る。本来では考えられない事だが、ヴェロキの作る拳銃だけは特殊で、威力をそのままに反動を五分の一に抑える設計をしている。他の三人の拳銃には、付与は出来たが上手く機能しなかった。シロントは、『怪力』で片手撃ちをしているだけである。)左手は腰に当て、真っ直ぐ銃口を的に向け、引き金を引く。
この流れがあまりにも自然で、違和感が全く無い。ショルダーホルスターからデザートイーグルを抜いた事にすら、気付かなかった者も少なくなかった。
この自然体による射撃は、若い男性からの歓声が大きかった。




