ヴェロキの邂逅 3
教会の中は、ガランとしていた。
その中心に、神父が一人立っている。
ヴェロキ達四人は、神父に向かって歩いた。
「オロト神父。」
「君達、今年で八の年となったのだな。その内の能力も確定し、将来を決める時が来たのか。」
長身で重々しい口調が特徴の三十代、オロト神父。その経歴を知る者は、このシュラに誰一人としていない。
謎に包まれているが、信頼の出来る人物である。
「では、告知式を始めよう。まずはクロノ=サーチャー。」
「はい。」
一歩前に出たクロノは、中央に置かれている聖杯に近づいた。
その聖杯には聖水が注がれ、中心には白い宝玉が浮かんでいた。
クロノはその宝玉に触れた。
途端に宝玉が白く光出し、クロノを中心に風が吹き荒れた。
それと同時に、炎も燃え上がった。
「おおっ、風と炎の二種か。」
オロト神父が驚嘆の声を出す。二種の能力持ちは、非常に珍しいのであり、この素質を持つ者は世界屈指の実力者となれるのである。
この世界に来てから八年間、それなりにヴェロキは知識を身に着けた。
その後もシロントは「怪力」、ティタノは「氷」の能力が判明した。
「では最後に、ヴェロキ・グラム。」
「はい。」
静かに深呼吸をして、聖杯の宝玉に手を触れた。




