表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
期待ハズレの物語  作者: 梅屋卓美
8/12

前略、14才の俺 ~過去の自分への手紙〜

元気か?


随分月日がたったな。


俺もすっかりジジイだ。


時代も二転三転して変わった。



君が好きだった『バックトゥザフューチャー』の未来の時代もとうに越えた。


やっぱり車は空を走ってないし、タイムマシンも開発されてない。


ノストラダムスの予言もハズレた。


相変わらず大人は腐ってるし、日々イライラする事だらけで、大人になんかならないほうがいいな。


君は早く大人になりたがってたな。


改めて思う。


14才の君の頃が一番楽しかったな。


初めて自分でセルを回し、エンジンをかけたバイクの直管の音や、ギターをアンプに繋ぎ鳴らした(ひず)んだ音。


何もかもが新鮮で、斬新だった。


でも、42才を越えた今でも、俺の中にはロックンロールが流れてるし、ギターも弾いてる。


君はビックリしてんだろ?


自分は実父(とうさん)が死んだ33才までしか生きれないと思ってるから。


でも、様々な苦難があっても、俺は周囲の人に助けられ命を繋いだ。


つまんなそうで未来はお先真っ暗か?


でもそんな事はないな。


君が理想としてる自分には百%は無理だけど、ある程度は近くなってるし、楽しい思い出や仲間も沢山出来た。


そして流れるようにギターが弾けるんだ。


未来は本当に時間がたつのが早く、物凄いスピードで変化してくけど、マイペースで自分らしくな。


ハッキリ言って、現代のほうが物は豊富だし便利だ。


信じられないような物もみんなが普通に使ってる。


あまり未来を書くのは良くなさそうだから書かないけど。


過去も未来も君を動かしてるのは『衝激』。


ワクワクするような衝動と、ドキドキするような激しさ。


辛い事、悲しい事、悔しい事。


人を許すのが難しい時もある。


でも、いつかは心が晴れる日が来る。


全部受け入れて蹴散らしてやればいい。


君が君らしくあるように。


どこかで自身の殻を破れば、180度かわるよ。


普通のヤツが5年で終わる事が、君には10年かかるけど『永遠のヤンキー』を武器に。そして音楽と独特のキャラを武器にして艱難辛苦に立ち向かってください。





更正は永遠に出来ないけど。




君はいつでも戦闘態勢。




汚い手を使っても優位に立とう!




そしてロックンロールの火を絶やすな!





最後にこんな言葉を贈ります。




『翔・激』。




()け抜けろ!激しく!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ