冬休み
あの時の、美術の大会の結果が届いた。1ヶ月。かなり待った。今回の結果は阿季くん、夕汰、私達皆賞を受賞していた。残念ながら私は1位を取れなかったが、私達3人が賞を受賞とはかなり嬉しい結果になった。
私は急いでスマホを開いて2人とのグループ会話を開く。
‘2人とも、見た!? 賞の結果! 私達見事受賞していたわ!’
‘おっ、まじか!? 頑張った甲斐あったな!’
‘本当だね〜! 皆おめでとうだね^^*’
私が連絡すると2人とも直ぐに既読がつき、返信してくれた。私達はグループ通話を開始し、各々の考え、作品についての思いをそれぞれ語っていた。
今回ラストの大会で、私達はかなり力を入れていたので本当に嬉しかった。やり残しはこれでなくなった。私は心置き無く私のやりたいことがやれる。
「あ、そうだ。夕汰、亜莉亜、明日さ久しぶりに遊びに行かね?」
「阿季くん、それいいアイデア」
「確かに、久しぶりに遊びたいわね!」
阿季くんの提案に私達は思わず即答。今は冬休みだし、遊べる機会も減るだろうし。高校に入ってから、私達は遊ぶ機会が明らかに減っていた。今回の遊びはいい機会なのかもしれない。
私達は日時、どこで遊ぶか決めるだけ決めた。
「亜莉亜ー、ご飯できたよー」
お母さんが私を呼んでいる。私はすぐに返事をしようとしたが、何となく、口を閉じた。お母さん、か。逢いたい。向こうの、前世のお母様に。そんなことを考えていると、ドアから小さくコンコンと音がした。
「亜莉亜様、入りますね?」
私が返事をする前にドアが開く。
「リグラー……」
「どうかしたのですか? ご飯が冷めてしまいますよ?」
「うん……思い出しちゃって」
リグラーの問に私は微かに笑う。思い出した? リグラーはその言葉に眉を潜める。私は頷くとポソッとお母様に逢いたい、と呟いた。
「奥、様にですか?」
「そう。なんか懐かしくなっちゃった」
私はそういうとえへへと笑った。リグラーはそうですか、とだけ言った。
「……そしたら会いに行きますか?」
「え……?」
私は思わずリグラーを見つめる。リグラーの顔は至って真面目だ。本気で言っているのが分かる。会いに行くって、アルカティアに行くということ?
「……少し手間はかかりますが、行けなくは無いですよ。シュン様にも会えますし」
答えは1つしかない。私はリグラーにもちろん行く! と元気よく答えたのだった。
行くのは2週間後の月曜日、そのまま1週間滞在することになった。なぜ2週間後かと言うと、夕汰と阿季くんと遊ぶ約束をしているからだ。
私達は急いでご飯を食べ、アルカティアに行く準備を始めた。今は冬休みだし、丁度いい機会だった。
長らくお待たせ致しました。
かなり待たせてるし、大分投稿もしてませんが、今ある作品は必ず完結させます。末永く応援、またお待ち下さると嬉しいです(●︎´▽︎`●︎)




