プロローグ
沢山待たせてしまい申し訳ございません!
逢いたい、逢いたい、でも怖い。
貴方にこの姿を見られただけで幻滅されそうで。
◇◇◇◇◇
あれから数年の時が経ち、私も高校3年生になっていた。夕汰と阿季くんとは腐れ縁で高校も同じ、クラスも同じだった。
私達は18歳。
あの頃の私とは違うんだ。あの人とずっとそばに居たくて、どうすればいいのかずっと考えていた。私もアルカティアに残ろうかとも考えた。でも、あの人は違った。
絶対迎えに来るから、必ずアリアの元に来る、と……。
最後に、
『貴女に相応しい人になって必ず迎えに行く』
と。誰にも聞こえない声で。私は呆然とした。地球に帰って、部屋に着くなり私は大号泣した。
シュン様と離れて数年が経っても、まるで心にぽっかりと穴が開いたような気分だった。
あれからシュン様に会っていない。
辛い、悲しい、寂しい。
でもね、私を支えてくれる人、そばに居てくれる人がいるから、だから、だから頑張って前に行けるんだ。
前に進みたい。前だけ見て。
◇◇◇◇◇
「亜莉亜ー! 阿季くんと夕汰くんが来てるわよ!」
「今家出るー!」
ぼーっとした意識の下から母の声が聞こえた。咄嗟に返事をすると、鞄を掴んで玄関に出る。自転車の鍵を取ると、靴を履き、ドアを開けた。
太陽の光が私を包み込み、思わず目を瞑る。暫くして目を開けると、幼なじみの2人の笑顔が見えて私も思わず笑う。
「夕汰、阿季くんおはよう」
「……おはよう」
「おはよっ」
にっこりと微笑む夕汰とにひひっと笑う阿季くん。対象的な2人だったが、仲が良い。私はこのふたりが大好きだ。どんな時でも支えてくれた2人。
2人には感謝しかない。でもいつか終わりが、さよならが来る時がある。
だから今だけでも、沢山のありがとうを言うよ。
唯只管無心に自転車を漕ぐ私たち。ねぇ、君たちは何を考えてるのかな?
30分程して、私達の学校に着いた。いつも通り階段を上り、教室へと足を運ぶ。
はぁ、シュン様に逢いたい。
最近このことしか考えていない。ダメだ。そんなこと考えてはいけない。
顔も変わってしまった私の姿。シュン様とお別れしてからほんとに私でいいのかと不安になってくる。シュン様が私を好きでいてくれてるのは分かる。でも、怖くて仕方ないのだ。
私は18歳でシュン様は36歳。こんなに年下でもいいのかなって不安になる。
辛い、悲しい、寂しい。
でも、前を向いて進むと誓ったのだから。シュン様も必ず迎えに行くと言ってくれたから。だから私は頑張らなきゃ。
頑張らなきゃいけないの。
作者復活です!
少しずつですがアップしていきます!




