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部長の座は誰の手に……?

沢山待たせてしまい、ごめんなさい!

かなり矛盾があると思いますが、温かい目で読んで頂けたらと思います。

 私がこの世界に生をうけてから十五年。時は長いようで短い。

 夕汰と阿季君とは三年間同じクラスで、何故かリグラーはずっと私のクラスの担任だった。

 絶対何か仕組んでいるわよね……。


 そして、今日は私にとって特別な日。放課後の部活で部長が決まるのだ。因みに、私達の代で美術部に入ったのは私と夕汰と阿季君だけ。

 リグラー効果でもっと入ると思っていたのだけれど、何故か私達しか入らなかった。まぁ、でもリグラーは色んな面に関して厳しいからなぁ。


「阿季君! 夕汰!」


 ふと、目の前を見ると二人が難しい顔で話し込んでいた。思わず声を掛けてしまったけど、一体何があったのだろうか。

 私の声に気付いた二人はハッとした顔をした。……どうやらタイミングが悪かったらしい。


「あー……亜莉亜、どうかした?」


 阿季君が少しぎこちなく笑って言う。私もつられて思わずひきつった笑みを浮かべる。話し掛けなければ良かった。そう思ったときだった。


「亜莉亜さん、すみませんが私の手伝いをしてくれませんか?」


 後ろからリグラーの声が聞こえたのは。思わずホッとする。私はにこりと微笑んでリグラーの方を向く。そして元気に返事をした。


「リグラー先生、分かりました」


 たまたまだろうが、リグラーが近くにいて良かった。あの時、リグラーが居なかったら、私は何を言っていたか分からない。

 私は前を歩いているリグラーに聞こえないように深呼吸をする。

 ……もう大丈夫。いつもの私でいれる。


 後もう少しで放課後になる。社会の授業が終われば放課後になり、部長が決まる。緊張が、何故だか緊張がする。


 実は、私は聞いてしまったのだ。今日トイレで高校一年生の先輩達が話していたことを。




 ◇◇◇◇◇




「ねぇ、部長。新部長誰にするの?」


「ん……正直迷ってる。亜莉亜は絵も上手いし、纏めるのが上手だから凄い良いと思う。夕汰はそこそこ絵が上手でフォローするのが本当に上手い。阿季はこの中で一番上手、けれど纏めるのが少し苦手ななようね。」


 ……全部聞く前に立ち去れば良かった。先輩達がどう思っているのか丸分かりだ。今からでも間に合うだろうか。私は来た道をそっと引き返す。

 教室へ戻ろう。私はそう思い、自分の教室の方向へと向かう。

 その時に夕汰と阿季君を見付けたのだった。そして私は二人に声を掛けたのだけど、それは私の間違いないだったみたい。


「……莉亜様、亜莉亜様!」


「っはい!」


 気が付くと、リグラーが私の顔を心配そうに見つめていた。私は先程の思考を一旦排除し、リグラーの方を向く。


「……ごめんなさい。なにかしら?」


「いえ……それより、もう少しで予鈴がなりますよ」


 ……忘れてた! 次は社会。社会の先生は時間に厳しい人だ。なので私はリグラーに断りをいれて廊下を急いで歩く。

 私はチャイムが鳴ると同時に教室の中へ入る。ギリギリ間に合った……。

 なんとか社会の先生に怒られることは回避できた。私は社会の先生に謝り、自分の席へつく。


 早く、早く放課後になれ。




 ◇◇◇◇◇




 授業も終わり、やっと放課後になった。ついに誰が部長になるか分かる。今更だが、私の中学は他の中学と少し変わっている。他の中学の美術部は本来なら、二年の秋くらいに部長が代わる。だが、私の中学の美術部は三年の最初に部長等を発表される。わざわざ一年上の先輩に中学へ来て貰って。

 きっとこんな中学、他には無いよ。私の中学だけだと思う。


「亜莉亜ー、部活行こうぜ!」


 後ろを振り返ると、阿季君と夕汰がいた。先程までの態度は一体なんだったのだろうか。そう思える程に阿季君達の態度は至って普通だ。まぁ、もう気にしていないけど。


 私達は美術室へと向かう。また緊張してきた。なんとかならないのか。この度胸の無さは。

 部室へ着くと、そこには部員が全員揃っていた。きっと部員達も新部長が誰になるか気になっていたのだろう。

 私達はそれぞれの席に着く。


「え~と、今から新部長と副部長を発表します」


 元部長さんが皆の前に行き、話始める。誰かがゴクリ、と喉を鳴らす音が聞こえたような気がした。私達は元部長さんの話の続きを待つ。


「新部長は……………夕汰です! そして、副部長は亜莉亜と阿季にやってもらいます」


 一斉に拍手がなる。拍手喝采とはまさにこの事だろう。頑張ろう。夕汰をサポート出来るように精一杯頑張ろう。


 私が卒業するまで後もう少ししかない。

もしかしたら微妙に内容変えるかも知れません。そのときは連絡します。

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