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エピローグ

お待たせ致しました。二章はこれで終わりです。次は三章です。楽しみに待って頂けると嬉しいです。

 朝日がゆっくりと昇る。きらきらと光が反射して、太陽がより一層綺麗に見えた。


 アルカティアに滞在してから一週間位経った。もうそろそろ地球に帰らなければならない。第二の故郷、地球に。少し寂しさを覚える。


「アリア、ここにいたのか。」


「シュン様。」


 後ろを向くと、シュン様がこちらに向かって歩いて来た。

 私の最愛な人。ずっと側にいて欲しい人。


「ねぇ、シュン様。少し、寂しいと思ってしまうの。何故なのかしら。私の故郷は地球なのに。」


 私は少し寂しそうに笑う。すると、シュン様は私を抱き締めてくれた。私もシュン様を抱き締め返す。

 シュン様……寂しいよ……ずっと側にいて。私の側に。


「アリア……一つ言わなければならないことがあるんだ。……このまま俺達はアルカティアに残ろうかと思う。」


「えっ……」


 私が驚いたような声を出すと、シュン様は小さくごめん、と呟いた。


「俺達がこのままずっとチキュウに居残れば、二度とアルカティアに帰れなくなるんだ。正直、アリアと離れるのは寂しいし、ずっと側に居たい。俺も辛いんだ……」


 私の気持ちを察してか、シュン様は私のことを強く抱き締めながら、自分の気持ちを打ち明ける。

 ……離れたくない。寂しい。けど…………


「うぅ……離れたくないよぉー……。ぐすっうっシュン様ぁ……。待ってるから、待ってるから……必ず迎えに来て……」


「あぁ……必ず迎えに行く。だから俺が迎えに行くまで待っていて……」


 私達は口づけを交わす。

 ……シュン様……大好きなシュン様。ずっと待っているから……だから迎えに来てね。




 ◇◇◇◇◇




 ついに別れの時が来た。リグラーはアルカティアに残るか残るまいか悩んでいた。だから私は「私の代わりにシュン様を支えてあげて。」と言った。すると、リグラーは「……シュン様の隣にはユーマが居るので大丈夫です。私はずっとアリア様の側にいて貴女を守ります。」と言ってきた。

 リグラーの言葉が素直に嬉しかった。私はこんなにも優しい人に守られて幸せ者だと心の底から思った。


「ねぇ、リグラー様。ご実家はどうなるのです?」


 私はずっと疑問に思っていたことを聞く。リグラーは若いがこう見えても伯爵家当主なのだから。


「それなら、弟に譲りました」


 なんてことも無い、という風に言うリグラー。弟さんは大変だろうなと内心苦笑してしまう私。それでも側にいてくれることが嬉しいと思ってしまう私は本当に子供だな。




 ◇◇◇◇◇




 日本に戻ってきてから、一週間弱経った。シュン様は隣にはいないけど私は頑張るんだ。

 私はこれからもずっと、前を向いて歩くだろう。大好きなシュン様がいなくても、必ず迎えに来てくれるのが分かっているから、頑張るんだ。どんなに大変なことがあっても、きっと前を向いていられる。大切な人がいるから。


 私は今日も、日本で奮闘します。

もし、誤字等があれば教えて頂けると幸いです。

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