いざ、アルカティアへ
少しずつpvが増えてきましたー。これからも頑張るのでよろしくお願いします!o(`^´*)
私達は身分にふさわしい服に着替えた。横をみるとリグラーが転移陣を書いていた。
「準備はいいですか?」
転移陣を書き終えたリグラーが皆に声を書ける。皆は一斉に頷く。
それを確認したリグラーは呪文を唱えた。
『ポート・ミール・ド・レート』
辺り一面が光りに包まれた。
目を開けると懐かしい風景だった。
シュン様の城の庭だ。
「それじゃあ、ここから馬車に乗ろう。」
シュン様がそう言って、私に手を差し伸べた。エスコートしてくれるのだ。
私は迷うことなくシュン様の左手に私の右手を重ねた。
横をみると、お父さんが見よう見まねでお母さんをエスコートしていた。
そして、私達は馬車に乗った。
……ここからはもう油断できないな。「私」じゃなくて「わたくし」と言おう。
リグラーのことも敬称で呼ばないと。
しばらくするとお城に着いた。アスカの実家だ。
……懐かしいなぁ。
リグラーがドアをノックするとしばらくしてからドアが開いた。
「……お母様。」
思わず声に出して言ってしまった。
「……よくいらっしゃいました。どうぞ上がって下さいませ。」
お母様、もといアスカの母親は奥へ案内してくれた。
「わたくしはリトリーチェ侯爵夫人のハルカノーラ・アマリー・リトリーチェ。ハルカと呼んでくださいな。」
「あ、挨拶が遅れて申し訳ありません。あ、姉上、お久しぶりと存じます。」
お父さんがアスカの母親に挨拶をする。少し噛んでしまったが、初めてにしては上出来だった。
……うん、いい感じ。
「ハルカ様、初めまして。わたくし、イーサイ伯爵夫人のクレア・ローズマリー・イーサイですわ。よろしくお願い申し上げます。」
お母さんが言った。
……うん、さすがね。
本来は次にお兄ちゃんが挨拶する予定だが、私が挨拶をする。
「ハルカ様、挨拶をさせていただきます。わたくし、イーサイ伯爵令嬢のアリア・アスカノーラ・ミアリー・イーサイと申します。以後、お見知りおきを。」
私がそう言うとお兄ちゃんと夕汰が、真似して挨拶をした。
……よし、これでいいわね。
「ハルカ様、わたくし達子どもは外へ出て探検してもいいでしょうか?」
「えぇ、いいですよ。楽しんでいらっしゃい。」
アスカの母親の許可を得て、私達は外に出る。
私達は庭園に行くことにした。
庭園に行くと、誰かが立っていた。男の人だ。
「……?」
夕汰がお兄ちゃんの後ろに隠れる。
……待って、夕汰。それはさすがにダメでしょ。
それに気付いた男の人は近づいて来て、夕汰の服の襟を掴んだ。
……これはヤバい!!
「お兄様! シュン様達を呼んで!」
私がそう言うとお兄ちゃんは走り去った。私は男の人の指に嵌めている指輪をみた。
「オレゴン侯爵様ですよね!? わたくしの弟がとんだご無礼を……! 申し訳ございません!」
私が膝を折って謝ると男の人は私を一瞥した。
「そなたは……」
「申し遅れました。わたくし、イーサイ伯爵令嬢のアリア・アスカノーラ・ミアリー・イーサイと申します。以後、お見知りおきを。」
男の人は私が言い終わると夕汰の服の襟を放した。ホッとしたのも束の間。
瞬間、何か呪文を唱えたのだ。
『リーティ』
それを聞いたとたん、私の体は崩れ落ちる。私は深い眠りについた。
「シュン様ー! 大変です!」
僕がそう言うとシュン様はゆっくりと振り向く。さすがだ。動作が洗礼されていてとても綺麗だ。
だが、そんなことはどうでもいい。僕は見たことを伝える。
「アリアが、アリアが大変です!」
僕は見てしまったんだ。アリアに言われて少し走り、後ろが気になって振り向くと……。
アリアが男の人に抱き抱えられ、消えてしまった。
僕はその事をシュン様達に伝える。そのことを言った瞬間、シュン様は顔色を変え、お城を飛び出した。
走り去るシュン様の後ろ姿だけが見える。
「カズト、話を聞いて下さい。」
リグラーがこちらを向いて言う。
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次は番外編です。アスカの過去編を書きたいと思います。




