エピローグ
今回は少し短めです。
今日はもう遅いのでシュン様とリグラーが泊まることになった。
「えっと……そういえばお名前……」
お母さんはシュン様とリグラーの方を見て言った。
「申し遅れました。私は亜莉亜のフィアンセのシュン・アラルド・ハーザンド・リカイルです。現在、先代の跡をついで、公爵家の当主を務めさせて頂いています。」
シュン様はここで一旦口を閉じた。
「こちらにいるのは亜莉亜の護衛騎士のリグラー・ジーン・アルト伯爵です。以後、お見知り置きを。」
シュン様は貴族の挨拶をした。そして、お母さんの手の甲にキスを落とした。
「あら、ご丁寧に挨拶を。私は亜莉亜の母の紅亜です。こっちは亜莉亜の父の秋途。こっちは兄の一途で亜莉亜の友達の夕汰。……それでシュンさんは本当に亜莉亜のことが好きなの?年の差もかなりあるわよね。」
「お母さっ……」
お母さんを嗜めようとするとシュン様が静かに制した。
「紅亜さんの気持ちは分かります。18歳の年の差もありますし。だけど俺は年齢や見た目や世界とか関係なく、たった一人の人間として亜莉亜を愛してるんです。」
「シュン様……」
嬉しかった。お母さんに想いをはっきり伝えてくれて。
……ありがとう、シュン様。
この先、どんな苦難があっても乗り越えていける。
私は七歳ながらにそんなことを考えていた。
第一章完結しました。
「11話で一章完結とか短くね!?」という人がいるかもしれません。
ですがキリの良いところで終らせたかったので……。ハイ……。
次回のお話になるのですが、次は第二章です。
簡単に説明すると亜莉亜は10歳です。そして、亜莉亜が元いた世界、アルカティアに行くお話です。どんな内容かは私も見当がつきませんが、是非読んでくれたら幸いです。




