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悪夢からの避難

作者: 神名代洸

眠いのに眠くないって…どういう事??

僕は…そう、寝不足気味の日々を過ごしていた。

何故って?

怖いから。

何がって?

そりゃ、寝たら見るじゃないか。

夢を。

それがやだから寝るに寝られない。


うつらうつらとしながらもなんとか目をパチパチして起きてるようにしてた…。

それでもね?睡魔には勝てそうにないようで、瞼が重くなっていってる。

そんな時は頬をパチパチと叩いて起きるように。



僕が悪夢を見るようになったのはつい最近の事。

朝目が覚めた時に全身ビッショリと汗をかいていたことがあったのだ。

それで寝る前のことを考えて、朝どうだったのかを考えるようになった。そしたらね?夢見ていたことを思い出したんだ。

内容までははっきりとは覚えていなかったが、何度か寝ているうちに夢を覚えているようになった。

それはとても気持ちがいいものではなかった。

何故なら知らない人間に追いかけられるものだったから…。しかも手には凶器を持って。

ありえる?

ありえないでしょう。

見覚えも何もないのにただ追いかけられるその恐怖、嫌で嫌でたまらない。

で、寝ないように無理やり起きてるってわけ。

ブラックコーヒーとかもガバガバ飲んでるよ。

もうお腹タップタプ。

それでも真夜中の2時頃にもなると起きてるのが苦痛になってくる。


ダチにも相談したよ。

でもね、相手にされなかった…。

それはただの夢だって。

だけどそれが怖いから言ってるのに聞いてくれない。

なんて事だ。

これはもう自分でどうにかするしかない。


枕元にメモ帳とペンを置いておいて起きたらすぐにかけるように準備する。それ以外には…どうしたらいいのだろう?

分からない。

ただ気持ち的にはちょっと楽になった。

あとはあの恐怖をどうにかする事。


寝てしまった時の事を考えて意識を保つように念じ続けた。

これは夢だ、これは夢だ…って。

頭がこくりとした瞬間僕はどうやら夢の中。

それがわかったのは自分が思ったように動くから。

みんなと話がつながらなかったりなんかするんだけど皆はどうやら何とも感じていないようで普通に喋っている。

で、喋っていたら突然シーンが変わる。

真っ暗な建物の中、全身真っ暗な人間が手に光るものを持って襲ってきたのだ。

それが何なのか初めはわからなかった。

しかし、それが鋭利な刃物だと分かった時には冷や汗と恐怖でガタガタと震えていた。周りには人が誰もいない。確かさっきまで友達がいたはずなんだけど…。何で?

そんなことは置いておいてとにかく逃げることにした。

慌ててその場から逃げ出すが、後ろから追っかけてくる人間が…。

しかもその人間、一言も言葉を発しないままただ追いかけてくるのだ。

足音もしない。

それがどれほどの恐怖になるのか。


夢なら起きればいいんだが、何故か目が覚めそうにない。


起きろ!起きろ!おーきーろー!!


何度祈ったか。

頬をつねったりなんかもしたさ。

でもね?目が覚めた感じがしない。

恐怖で体が震えて止まらない。

焦りが足をもつれさせる。

それでも何とか前へ前へと足を出す。


もう駄目か!

そう思った瞬間何かグニャリとした感触があった。

そしたらさ、目が覚めたんだ。


良かったよ。

起きた時には汗ビッショリ。

それでもあの恐怖から助かったことに安堵した。

もう怖い夢はこりごりだ。


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