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野球日和です

さぁさぁ!

今日は待ちに待った、光希の試合の日です!

試合は十時かららしいけど、開会式だとかウォーミングアップだとかで、光希は既に家を出ています。


お母さんと一緒にお弁当を作るのですが、早苗ちゃんとかなちゃんも一緒に作ってくれるということで、朝から家に集合しました。

由紀乃ちゃんは昼過ぎまで部活があるので、間に合いそうなら来てくれるそうです。


「かなちゃんはおにぎり作ろっか」

「……はぁい」


卵焼きを、何故か破裂させたかなちゃん…何があったの?

混ぜ込むふりかけを渡して、ボウルにご飯を入れて渡す。しゃもじで切るようにさっくり混ぜ合わせるのがコツですよ。

ご飯が潰れちゃうから、気を付けて。


私は唐揚げを作ります。

揚げ物もテキパキ作れるようになりましたよ。最初はよく油を跳ねさせて火傷してたけどね。

……亮くんに見つかって揚げ物禁止されそうになったけどね……


早苗ちゃんは卵焼き担当です。

結構な人数いるので、割りと大変なんだよ。

早苗ちゃんは普段も料理をするので、手際が良いです。

焦がさず、でも美味しそうな焼き目がついてます。上手ですね。


他にも、一口ハンバーグやポテトサラダ、焼き魚なんかを作っていきます。

充分冷めてからお弁当箱‐人数が多いので重箱‐に詰めていけば、完成です。


「おはようございます」

「桑崎さん、今日はお願いします」

「亮くんおはよー」

「お早う晶子。荷物持つ、貸して」


お父さんの車は五人乗りなので、亮くんのお父さんが車を出してくれます。

亮くんとおじさんが一緒に家に来て、そろそろ出発準備ですね。

お父さんの車に、私、亮くん、早苗ちゃん、かなちゃん。

おじさんの車に、おじさん、おばさん、お母さんが乗っていきます。あと、荷物は全部おじさんのほう。


亮くんが助手席に座り、私達が三人で後部座席です。

野球場に着くまでは他愛ない話をしていればすぐでした。まぁ、近いっていうのもあるんだけどね。


「わぁ~、結構人いるね~」

「皆、こっちよ」

「お母さん、どこに行くの?」


先に着いていたお母さんが荷物を下ろしてまっていました。

手招かれ、お父さんとおじさんが荷物を持つと、早速移動です。


屋外型の野球場は、観覧席が内野分しかなく、丁度一塁・三塁ベースくらいからから外野に当たる部分は芝生で、緩やかな坂のようになっています。

お母さんは内野席を通りすぎて芝生の方へ。どうやらママ友さんがいるようです。

手を振り挨拶をし合うお母さん達に私達も挨拶して、レジャーシートをスタンバイ。陽射しがあるので、長袖シャツを着たりタオルを肩から腕に掛けたり、勿論帽子も日焼け止めも忘れてませんよ。


「晴れてよかったわね~」

「一昨日の雨すごかったから、心配したわぁ」


お母さんはママ友さんときゃっきゃしながらビデオカメラを用意しています。しかも二台も。

ここからズームを駆使してバッターボックスを撮り、もう一台で内野を駆ける走者を撮るのだそうです。

他のママ友さんはボックス裏? の席でピッチャーや守備のターン? を撮るんだって。

万全ですね。楽しそうなのでそっとしておこう。


まったりしていれば開会式がはじまりました。

光希の試合は第一試合です。

この大会は公式戦? シニアとかジュニアとかとちょっと違うらしく、出場チームが少ないとのこと。

それでも五日間あるらしいけど。

光希のチームは、あまり強くないらしいので、初戦の日に誘われたのです。

下手すれば初戦すら危ないんだって。相手が優勝常連のチームらしいよ。


「光希はどれ?」

「うわぁ、帽子かぶると判んないよ~」

「晶子ちゃん、かなちゃん…ユニフォームは分かるでしょ? で、背番号が…」

「六だな。ショートだって言ってただろう、確か」

「あ! いた! 判った!」


かなちゃんといたいた! と騒いでいるうちに開会式がどんどん進んでいく。

そしていつの間にか第一試合の始まりです。

白地に青色の文字、青色の帽子が光希のチーム。白地に朱色の文字、朱色の帽子が相手チームです。


「先攻は相手チームか」

「光希がいるのが、ショート? ベースとベースの間にいるけど、あれいいの?」

「あぁ、あそこでいい。ショートって言うのは…」


何か中途半端な位置にいる光希が不思議で亮くんに聞けば、詳しく説明してくれました。

よく解らなかったけどね。

だって、説明の途中で相手が打って、光希の方に球が行ったんだもの。つい力んでしまった。

バッターが打つ度にああでこうで、と説明してくれる亮くんのおかげで大分解りやすかったです。

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