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予定を作りましょう

さてさて。期末テストもサクッと終わらせて。


「「夏休み~!!」」

「うるさい」

「「イタッ」」

「晶子ちゃん、かなちゃん、ちょっと声が大きいよ」


終業式が終わって、帰る前にかなちゃんと由紀乃ちゃんがクラスに来てくれました。

ちょっとテンション上がってかなちゃんとヒャッホーしたら、由紀乃ちゃんにスパンッ! と叩かれました。良い音したね。

早苗ちゃんは苦笑しながら、まだ人残ってるから静かにね。と私達に注意した。


「ほら座りなさい。ちゃっちゃと予定組みましょうよ」

「はーい! 宿題も一緒にやろうよ~」

「いいねそれ。宿題は七月中に片付けたちゃいたいよね」

「お祭りと花火大会は八月だったよね! 後プール行きたいし、お泊まり会とかしたーいっ」


由紀乃ちゃんに言われて座りつつ提案すれば、早苗ちゃんが頷き、かなちゃんはお祭りなんかの日付を書き出してる。


夏休みなので、遊ぶ予定を皆で計画するのです!

それぞれ部活で貰った日程表を付き合わせながら、予定の合いそうな日を挙げていく。

家庭科部は七月の最後に一度調理実習? があるだけで、平日は家庭科室を開放してるけど、参加は任意なんだって。

ただし文化祭の作品製作は始めなさいって注意だけされました。

なので私は皆に合わせます。


「由紀乃ちゃんは、水泳部忙しいんじゃない? 季節だし」

「まぁね。でも三時くらいに終わる日とか、午後からの日とかあるし、調節すればお泊まりも出来るわ」

「美術部は家庭科部とほぼ一緒ね。参加は自由だけど、作品展と文化祭用の作品を一点ずつ作り始めないと」


美術部、家庭科部ともに、作る物は割りと自由だけど、やっぱり先生に相談とか確認しなきゃだから、数回は出ないとね。


「あと、やっぱり学校で描くと集中出来るから、先輩達は学校に来るんだって」

「へ~。まぁ、確かに家だと集中は無理だね~」


三人で喋っている間に、かなちゃんが四人分の部活予定表を真剣に確認して、即席でつくったらしいカレンダーに丸やメモ書きをしていってます。

楽しいことについては、かなちゃんが凄く頼もしい。


「こんな感じでどう?」

「んーっと…」

「あ、ちょっと待って。この日は……」


かなちゃんが作ったカレンダーを三人で覗き込み、あとは家の予定を擦り合わせていく。

かなちゃんが予備日を作ってくれたため、あんまり時間が掛からずに最終的な予定が出来上がった。


「よし。じゃあこれで、後はお母さん達に確認して決定だね!」

「とりあえず来週の宿題の集まりは皆オッケーなんだよね? その日に改めて決定しようか」

「そうだね。楽しみ!」


かなちゃんが作ったカレンダーを早苗ちゃん、由紀乃ちゃん、私がそれぞれ書き写してから帰ることになりました。

かなちゃんも由紀乃ちゃんも、鞄を持ってきてるから皆で玄関に向かう。


「あれ、南川達まだ残ってたのか?」

「長谷部君。あなたもまだ居たの?」


靴箱に着くと、長谷部君がちょうど靴を履き替えているところでした。

長谷部君はサッカー部の集まりがあったんだって。夏休みの予定を発表されていたんだって。


「じゃあサッカー部はほぼ毎日部活なの?」

「まぁな~。一年は試合出れねーけど、観るのも練習なんだと。野崎だって、テニス部は毎日だろ?」

「うちはあんまり強くないし、週に一日、二日くらいは休みだよ~。由紀乃ちゃんのほうが忙しいもん」


何か流れで長谷部君とも一緒に歩きだしてます。長谷部君はかなちゃんと同じ方向らしい。由紀乃ちゃんとも途中まで一緒だね。


かなちゃんが、もっと一緒に遊びたい。と由紀乃ちゃんに言えば、仕方ないでしょ。と軽くあしらわれた。


「む~。私も水泳部にすれば良かったかなぁ。そうすれば由紀乃ちゃんとずっと一緒」

「やめてうっとうしい。ちゃんと花火大会もお泊まり会も参加するんだから、それで良いでしょ?」

「花火大会? お前らだけで行くのか!?」


長谷部君が食いつきました。

まぁ何となく予想は出来たよ? 早苗ちゃん紹介する時とかお弁当の日に集まって食べようとした時とか、仲間外れ良くないっ! って参加したし。


「長谷部君も行く? 一応私達の遊びの予定表あるけど…」

「行く! その予定表写さして!」


ぺろっとかなちゃんが作ったカレンダーを差し出せば、長谷部君は鞄からノート出して急いで写し始めた。

まだ本決まりではないから。とだけはしっかり言っておく。

ちゃんと決まったらまた教えてくれよ。と念を押されました。


「……亮くんにも、言っておかなきゃ…かな?」

「そうだね…」


三人の様子を黙って見ていた私と早苗ちゃんは、苦笑いしか出なかった。

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