運動会、当日です
さぁ、始まりました、運動会。
開会式はサクッと流します。何もないしね。
午前中は主にリレー競技。
早苗ちゃん、かなちゃん、由紀乃ちゃんが走ります。
由紀乃ちゃん、でずっぱりだけど、大丈夫かなぁ?
「あ、亮くん」
隣の隣、一組の方から黄色い声援が上がったと思ったら、入場してきた選手の中に亮くんが居ました。
桑崎くーん! とか、桑崎ーっ! って名前と、がんばれ~! という声援が。全て女の子の声で。
「……すごい」
モテモテですよ。
一体、入学してからの二ヶ月ちょっとで、何をしたんだい?
視線に気付いたのか、亮くんがこっちを見た。
軽く手を振ったら、振り返してくれました。
どうやら学年対抗リレーらしい。
いやはや、リレーが続くし、ボーッとしていたせいで今何やってるかとか、放送聞いてませんでしたよ。
学年対抗なら、亮くんを応援しても良いよね?
でも一組の盛り上がりが引く勢いで凄いので、心の中だけで声援を送ります。
ビビりですよ。それが何か?
「がんばれ」
うちのクラスからはサッカー部の男子が出ているのです。第一走者になったみたい。コースに出てきた。
一、二、三年生が横並びでスタートする。
一歳ずつしか違わないのに、体格や身長が大分違う。成長期って凄い。
一人目、二人目まではそんなに距離の開きは無かったのに、三人目で三年生がグン、と加速した。どんどん離されていく。
二年生も速いけど、まだそんな距離は開いてない。けど追い越せない距離。
ジッと見ていたら、亮くんの番。
バトンを受け取ると、グングン加速して、二年生に直ぐに追い付き……追い越した!
「…亮くんっ」
キャーッ!! と喜色の声が上がる。
三年生との距離を少しずつ狭めていく。
次の走者はアンカーだ。大分縮んだ距離。バトンが渡されて。
アンカーの男子は亮くん同様とっても速い。
三年生のアンカーも速いけど、何と追い付いた。
『…同着!』
マイクを持った先生が、ゴールした二人を少し見つめてから、声高に叫んだ。
一年生からは歓声が、三年生からは歓声と驚きの声が上がった。
自然と拍手が出て、凄い盛り上がりました。
「ふはぁ~…」
何か凄く必死に見てしまった。見てただけなのに疲れたよ。
っと、玉入れがそろそろですね。
一緒に出場するクラスの友達に声を掛けられて、一緒に集合場所へ向かう。
ちょっとお喋りしながら向かえば、途中で競技が終わったばかりの亮くんと会った。
「亮くん、お疲れ様。凄かった!」
「あぁ、ありがとう。晶子は今からか? 確か…玉入れか」
「そうだよ~」
「当たらないように気を付けろよ」
「分かった」
頭をポンポンされながら注意され、素直に頷く。
何か、周りがザワッとした気が?
視線を向けようとしたら、亮くんに背中を押されて、まぁ良いか。と歩き出す。
待っていてくれた友達に軽く謝って集合場所へ付くと、先生の指示にしたがって皆で固まる。
……うん。第三位という、可もなく不可もなくな結果に終わりました。
詳しく? 要らないですよね、私活躍しませんでしたし。
亮くんに注意をされたけど、他人の玉は当たらず、自分の投げた玉が真上に上がってそのまま顔面直撃しましたが、何か?




