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おはようございます。
修学旅行二日目、そしてほぼ最終日ですよ。
「楽しみだね」
「京都のおみやげいっぱい買わなきゃね~」
朝から自由時間についてそれぞれ楽しそうな話がそこかしこから聞こえてくる。
バスに乗り、奈良から京都へ。
定番の清水寺の見学です。まぁこれは何も語らなくても良いですよね?
清水の舞台の端っこはちょっと怖かった。高いよね、って話です。
見学が終わったクラスから、いよいよ班行動になる。
一応、事前に何処へ行くか、どういう道を歩くか。っていう計画書を先生に渡してあるので、いく店はどの班も決まっている。
「二年坂で転ばないようにしなきゃね~」
「そうだね。まずは、清水寺からの参道を下っていって……」
「なぁなぁ、ここら辺の土産物屋見ていっていいか?」
「歩きながらでいいなら大丈夫よ」
地図を広げて道を確認しながら歩き出す。
下り坂になるから、気を付けなくちゃね。二年坂じゃなくても、石畳っぽいでこぼこ道でこけそうなんだよね。
興味深そうに周囲のお店を見ながら歩く長谷部君を先頭に歩き出す。
転けないように下を見て歩いていたら、気付いた亮くんが手を繋いでくれました。
恥ずかしいけど、由紀乃ちゃん達にとっては今更だし、転ぶよりもましなので素直に握り返しました。
前の時、盛大に転んだから……恥ずかしかったんだよ。
参道を下まで下り、大通りまで出てから地図を確認して歩き出す。
神社も見ていくけど、私は買い物が一番したいです。
あぶらとり紙が有名なお店が近くにあるのよね。あと、お父さん用に漬物とか、光希と私に京都のお菓子。
お母さんには櫛とか手鏡かな。ちりめん使ってあるやつ可愛い。
「ん~と……」
「晶子、なに悩んでるんだ?」
雑貨屋さんに入った私達。
二つを見比べて唸る私に、亮くんが首を傾げて聞いてくる。
女の子向けのお店だけど、亮くんは勿論、長谷部君も平気で見て回ってる。
神経太いよね、二人とも……。
「早苗ちゃんのおみやげなんだけど、どっちの色がいいかなぁ?」
見ていた扇子を2つ、広げて亮くんに見せてみる。
一つ一つ手作りだから、全部違う模様と色で迷うよ~。
早苗ちゃんとお揃いで買おうと思ってるんだけど、可愛いのばっかりなんだよね。
「……晶子には、こっちだな」
「じゃあ早苗ちゃんは、こっちかなぁ?」
「いいんじゃないか? 同じ蝶の模様が入ってるし」
亮くんの助言でおみやげ決まり!
やっぱり亮くんは早苗ちゃんに好印象ですね。おみやげの意見を言うんだもん。
うきうきしてレジに行く私を、亮くんと長谷部君、かなちゃんと由紀乃ちゃんまでが生暖かい目で見てるとは、気付かなかった。
私達の班は順調に、大体の時間通り見て回れてます。
八坂神社でお参りして、市内バスを使って二条城。
嵐山方面は遠くてダメと言われたので、川沿いに向かってそこからふらふら市内観光になります。
本当はあと二ヶ所くらい神社とか、美術館とか? って話も出たんだけど……
かなちゃんと長谷部君が買い物と食べ歩きが良いって……
残念です。丁度見たい展示がやってる美術館あったんだけどな。
「さぁ! お城見終わったし、後はグルメよ~!」
「食うぞっ!」
「…かなちゃん…」
「元気だな、二人とも」
握りこぶしを上げる二人に、軽くため息を吐く。
亮くんや、感心する所じゃないよ?
かなちゃんと長谷部君が片っぱしから食べて見て、買って……なんとか計画書に書いた時間の五分前には、ゴールである今日の宿泊場所に着いた。
本当、五分前ギリギリ。由紀乃ちゃんはもうちょっと余裕を持たせて着きたかったみたいだけどね。
まぁ、そんなこんなで楽しく終わりましたよ。
三日目? 帰るために一日バスに乗ってました。話すようなことはありません。




