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余力のあるうちに投下します。

今後は週一で投下できたら…御の字ですかねぇ。

「ふぁ~、ねむ」


病院から家へ帰ってきて1日過ごし。

これからのことも考えなきゃだけど、まずは目の前の問題をどうにかしなきゃ。


「晶子、保育園いくわよ~」

「は~い!」


そう、ジェネレーションギャップという問題をっ!

よく考えれば、私になる前の`この体の私´の性格が分からないのよね。

記憶はあるけど、考え方とか感情の表し方とか。大学生の私の性格そのままは流石にまずいわよね。

今日は大人しくしておこうかな。一応病み上がりだから、隅で絵本でも読みながら周りを観察しよう。


園へ着いてすぐ、先生に挨拶すれば案の定というか、先生からもあまり無理をしないようにと遠回しに注意をうけた。

良い子の返事をした私は、本棚から厚めの絵本を出して壁際に座る。

これなら全体が見えるし、観察し放題よね。


「しょーこちゃん、かぜもういいの?」


絵本を開こうとした私の前に、二人の女の子が駆けてきた。

えっと、ゆきのちゃんと、かなちゃん、だったかな? 名字と漢字が分からないわ。


「うん、もうなおったよ」


あんまり動いちゃダメって言われたけど。と、ちょっと落ち込んだ感じで言えば、二人はそっか~。と頷いて私の左右にそれぞれ座ってきた。

どうしたのかと首を傾げるが、私の持っている絵本を見たいらしい。


「いっしょにみよっか」

「「うんっ」」


絵本を開きながら言えば、二人共嬉しそうに笑った。

良い子ね、お姉さん嬉しいわ。でも、出来れば今日は園児がどれくらいの行動とるかとか、物言いだとかを観察したかったなぁ。

まぁでも、嬉しいので良しとします。




ゆきのちゃんはハキハキとお喋りをする、結構行動力のあるお姉さんタイプ。去年妹が生まれたから張り切って背伸びをして頑張っているみたい。

かなちゃんはちょっと引っ込み思案であまり喋るのが得意じゃないみたい。絵本を読んだり絵を描いたりするのが好きらしい。


でも意外なことに、ゆきのちゃんよりもかなちゃんの方が運動神経が良い。かけっこはもちろん、鉄棒もかなちゃんは簡単にこなしてしまうらしい。

ちなみに記憶を掘り返す限り、私は極々平均的な運動神経らしいです。


保育園のクラスは二クラスしかなく、外て遊ぶ時間と部屋で遊ぶ時間を逆にしているらしく、隣にあるのにどんな子がいるのか全く知らない。

でも前の時は全然考えなかったわ。子供の世界ってとっても狭くて小さいのね。


「しょーこちゃん、ばいば~い」

「ばいば~い」


なんとか1日周りを見て、何となく分かった気がする保育園児の行動云々。

一人二人とお母さんたまにお父さんやおばぁちゃんが迎えに来てはバイバイを言い合う。


ゆきのちゃんの所は妹が小さいからか、おじいちゃんとおばぁちゃんの二人が迎えに来ていた。

ゆきのちゃんは二人に手を繋がれて笑顔でした。


「おむかえこないねー」

「うん」


いつの間にか私とかなちゃん、それと男の子の三人だけになってしまった。

気まずく思っちゃうのは、私だけですか?


かなちゃんと私は折り紙でやっこさんや風船を作っていて、男の子は一人でボーッと窓の外を眺めてる。

あの男の子の名前がわからない。多分聞いたことあるんだろうけど、普段遊ばないみたいだし。かなちゃんも気になるみたいだけど何もしないし。


結局、三人の親がほぼ同時に迎えに来るまで、私一人が訳の分からない気まずさに襲われながら過ごしていた。

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