表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/127

女子会です。

日曜日です。

高校生活もルーティンワークが明確になったので、久しぶりに由紀乃ちゃん、かなちゃんとお出かけです。


「あっ! かなちゃ~ん、こっちこっち!」

「晶子ちゃん! 早苗ちゃん! 久しぶり~!」

「久しぶりかなちゃん。相変わらず元気だね~」


早苗ちゃんと待っていれば、かなちゃんがキョロキョロしながら現れました。

ちなみに今日は女四人です。女子会です。

主にお喋りが目的なので、亮くんはつまらないだろうから、って納得させて来ました。

……納得、してなかったけどね。


「かなちゃん、もう日焼けしてる」

「テニス部だからね。バリバリ外を駆け回ってるよ~!」

「私も晶子ちゃんも、室内だから、かなちゃんと比べると凄いね」

「ね」


腕を三人並べてみると、とっても違う。

凄いね運動部。

あーそっか、剣道も運動部だけど室内競技だし、剣道着って肌あんまり出ないからなぁ。

バレーボールも室内だわ。しかも、光希は夏でも長袖着てたわ。

二人ともあんまり焼けないわぁ。


「三人で何やってるの?」

「「由紀乃ちゃん!」」

「わぁ! 久しぶり~! …背、また伸びた?」


クスクス笑っていたら、後ろからひょっこり由紀乃ちゃんが現れました。

由紀乃ちゃんも、結構焼けてます。

そして、大分身長が高くなっ……


「あ、なんだ、由紀乃ちゃんヒール履いてる~」

「本当だ、いきなり身長伸びたのかと思った~」

「多少は伸びたけれど、これ以上はあまり伸びて欲しくはないわね」


贅沢な悩みですな!

もしかしなくても、四人のなかだと私が一番小さいんじゃなかろうか?

うぅ…早苗ちゃんですら、百六十はあるのに……あと六センチ…っ!


まぁ、私の身長事情は置いておいて。


「早速行こう!」

「うん! 電車で二駅だったよね?」

「切符は纏めて買ってしまいましょうか。後で貰うわ」

「ありがとう由紀乃ちゃん」


まず最初の目的地は二駅向こうの映画館。の、一階にある雑貨屋さんです。

かなちゃんが新しいポーチが欲しいそうです。

その後、映画館の向かい側にあるビルの服屋さん、スポーツショップ、本屋さんを廻り、駅構内のカフェレストランでおやつを食します。


「うーん、こっちのポーチの柄が可愛いけど、大きさはこっちの方がいいなぁ…」

「店員さんに聞いてみたら?」


「もう夏物出てるね~。あ、このワンピ可愛い」

「晶子ちゃん、これ! これで桑崎君を誘惑!」

「かなちゃんそれ下着!?」


「あら、これいいわね……新しくしようかしら」

「由紀乃ちゃん……競泳水着って……際どい……」

「私新しいグリップテープ買おう~」


「あ! 新刊出てるっ、買わなきゃ!」

「早苗、流石にその大きな画集は今度にしなさいよ」

「だってなかなか無いんだよ、この人の画集! 今買わなきゃ!」


気付けば、皆結構な荷物になりました。

こんなに買う予定では無かったんだけどなぁ?

四人とも首を傾げながら、カフェレストランでケーキセットを注文しました。

皆バラバラのケーキを頼んで、皆で分け合いっこします。


「ん~! おいしぃ~!」

「タルトも美味しいね~」

「はぁ…糖分最高」


暫くケーキの美味しさを堪能したら、話題は高校生活のことになります。


「晶子と早苗は、クラス別になったのよね?」

「うん。でも隣のクラスだし、ちょこちょこ遊びにいってるよ~」

「早苗ちゃん、どんな感じ?」

「ん~、入学当初は割りと狙ってたのがいたけどー、最近はパッタリかな? まぁ、まだ油断は出来ないけど」


かなちゃんと早苗ちゃんの会話がちょっと分からないんですけど。

何? と聞いても、何でもない、と返されてしまいました。

クラスでの友達の話、授業の話、部活の話。話題は尽きません。


「…そういえばさ~。最近たまに、亮くんがうちのお父さんと料理をするんだけどね。……私よりも上手なんだけど……」

「それは…えっと……」

「色々突っ込みたいけど……ええっと、」


高校が離れて、毎日は会えないけれど、三、四日に一度はうちに来て夕飯を食べているのです。

それで、どういう経緯かは知らないけど、お父さんと料理を作るようになったのです。

亮くん器用だし、頭の回転速いし、応用きくしで、メキメキ上達していきました。

……私の女子力って一体……


「ちなみに早苗ちゃん。苦笑しているとこ悪いけど、光希も手伝い始めてるからね?」


光希は休日の部活に持っていくお弁当、自分で作るようになりました。

玉子焼きが、だし巻きと塩味と砂糖味、三種類完璧になったって言ってたよ。

早苗ちゃんは何味派ですか?


「え……っと、私あんまり料理出来ないんだけど…」

「じゃあ、料理は光希にまかせて、掃除と洗濯を頑張る?」

「あれ? 早苗ちゃんと光希君って、もう付き合ってるの?」


かなちゃんの素朴な疑問に、私も早苗ちゃんも首を横に振ります。

いやでもね? あれはバレバレだと思うっていうか、隠す気とかないからね、光希。

早苗ちゃんが気付くレベルです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ