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一日早い、御披露目です

春休みは遊び倒しました。

主に、かなちゃんと長谷部君に引っ張り回される形で。


相当、受験勉強のストレスが溜まっていたんでしょうね。ゲームセンターやら買い物やら、春祭りやらに連れ回されました。

ついでに皆で携帯の扱いを四苦八苦しながらメアド交換しました。

やっぱり高校入学のタイミングで皆買ってもらうみたいですね。

これで連絡がとりやすくなります。

電話と違って、時間とか気にしなくて良いしね。






「お~! 亮くん格好良い!」

「晶子も、よく似合ってる。可愛い」

「えへへ」


春休み最終日、今日は亮くん家族とお食事です。

入学式の日‐つまりは明日‐は、お父さんの会社でも新入社員の研修があって、お父さんが責任者? になるらしいです。

なので、ゆっくりできる今日、入学祝いのお食事会となったのです。

で、せっかくだから、私と亮くんは高校の制服を着ました。


亮くん格好良いです。

青…藍色だっけ? のジャケットに灰色ベースのチェック柄のスラックス、トリコロールカラーのネクタイ。

身長があるし、剣道で鍛えた体は細過ぎず、かといってガッチリしすぎてはないので制服に着られている感はないです。

ジャケットに入ってる高校のエンブレムがなければ、普通に大人の男の人にみえます。


私のセーラー服は、中学校のものと殆ど同じですが、カラーの部分の白線が一本になっていて、リボンは白色です。

スカート丈は膝上五センチくらいかな?

冬服より夏服のセーラーのが可愛いのよね~。早く夏服着たいわ。


「……スカート、短すぎないか?」

「そう? 中学が膝下丈だったから、そう思うだけじゃない?」


くる、と回ると、ふわりとスカートが舞う。

うん、別にこれくらい普通じゃないかな? 短い子だともっと短くするしね。

とか思ったんですが、亮くんの眉間に皺が…。

あれ、光希も眉間に皺が寄ってるよ? どうしたの?


「「やっぱり短い!」」

「え~? そうかなぁ?」


これ、標準だよ? 私短くしたりしてないよ?

亮くんと光希の二人から口々に短すぎる、せめて膝丈に、と言われましたが、お母さんが取り成してくれました。

曰く、十代で足を出さずにいつ出すのか。と……。

お母さん、なんか違う。


「姉ちゃんが着てて標準丈ってことは、早苗ちゃんも足が出てるってことじゃん…」

「……光希、明日早苗ちゃんと写真撮るつもりだけど、要らないんだ?」

「要ります!」


即答ですか。

全くもう。誰に似たのか、過保護過ぎない?

お母さんと苦笑しながら二人を促して、外で待ってるお父さんの車に乗り込みます。

おばさんとおじさんは、敦さんの用事があるとかでちょっと遅れるそうなので、先に行って待ってることになりました。


「ほぁ~、お高いところだぁ」

「すげぇな」

「高そう、色々…」

「うふふ、奮発しちゃった」


お母さん凄い!

三人で思わずポカンとしてしまいました。

だって、ホテルですよ! 有名ホテルの、有名レストランですよ!

あ、でもビュッフェスタイルだそうです。そこはちょっと安心ですね。マナーとかわからないし。


「さ、呆けてないで行くぞ。桑崎さん達もあと十分くらいで着けそうだと連絡貰ったから」

「あぁ、じゃあレストラン前で待っていれば良いかしらね」

「行こ、亮くん、光希」

「「あぁ」」


正面エントランスも豪華です。

あ、ドアマンの男の人格好いい。あの制服も、形が独特だよね~。

……あれは、亮くんより光希、いや、長谷部君が似合いそうだな。

受付の女の人も、綺麗な人ばっかだなぁ。顔とか、受かるための基準あるのかなぁ?

キョロキョロしてたら、光希と亮くんに手を取られて連れていかれました。

私、小さな子じゃないんだけどなぁ。


「わぁ~、凄い!」

「食べ過ぎるなよ、晶子」

「三人共、こっちよ」


レストラン内も、キラッキラしてます。

内装もですけど、料理もキラッキラです。

美味しそうだし、美しいです。崩すの勿体ないなぁ~。

食べるけどね。


ビュッフェスタイルだと、ついあれもこれも、と大盛りにしてしまいそうになりますが、お母さんとおばさんの三人で取りに行ったので、指導が入りました。


「晶子、最初は一つまみずつよ。じゃなきゃ全種類いけないわ」

「あ、晶子ちゃん。これはこうして、お肉の上に玉ねぎとソースが乗るようにしてね。あと、その付け合わせは味が混ざっちゃうから、別のお皿にしましょう」


お母さん達に倣って料理を取ったら、とても美味しそうなお皿になりました。

目でも美味しいって、こういうことですね。


ちまちまと一口ずつ食べて、流石に全種類は無理でしたが、大半の料理を食べることが出来ました。

特にデサート! ケーキやプリンを沢山食べて良いって、幸せ。


「晶子、明日からダイエットもしなさいね」

「はぅっ……はぁい」


パンパンになったお腹に、しっかりお母さんの釘が刺さりました。

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