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古本の神様  作者:
8/17

第七話:ありがとう、と言わせて


こんにちは、名前も知らないアナタへ。


突然ですが、これが最後の手紙です。


もし、アナタがこの手紙を読み続けてくれていたとしたら。長い間付き合ってくれてありがとう。


一日一ページずつ書いていたこの手紙も、あっというまに終わってしまいました。


この手紙を誰かが読んでくれている確証はないのだけれど、


私は、私の存在を、外の世界の人に知ってもらいたかったの。だからこの手紙を書きました。


ずっと病院で暮らしている私には、病院の人以外に友達が居ないから。


ここでこうして私が暮らしていることを、外の誰かに知ってもらいたかった。


隣の外村さんも、橋本のおばあちゃんも、志藤先生も、婦長も看護婦さんもみんな大好きだから。


だから、アナタに知ってもらいたかった。


みんなに仕掛けたイタズラは本当だよ。でも、みんな優しいから、一緒に笑ってくれます。


もっとみんなのことを書きたかったけど、時間が無いのが残念です。


この本がアナタの手に渡ったことを、古本の神様に感謝します。


本当はアナタのことも知りたかったけど、でもアナタと出会えてよかった。


私のことを、私達のことを知ってくれてありがとう。



 名前も知らないアナタへ。 千羽桜より。











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