◎用途
一応今回は「女性が男声を出す発声法」としてこの新発声法を紹介していますが、実はそれ以外の用途に関しても幾つか発見するに至っています。
勿論確定事項ではありませんので、飽くまでも発見者がこう思ってるんだ位の認識で居て頂ければと思います。間違ってたらごめんなさい、判り次第訂正します。
①女性や地声の高い男性でも男声が出せる。
この発声法を用いる事によって、どんな人でもある程度男性の声に近い響きの声を出せるようになります。これに関しては男性が女性の声に近い響の声を出す為の発声法「メラニー法」の真逆の用途であると認識して下さって構いません。
そしてその肝心の男声にアプローチする過程でも「メラニー法」に類似する点があり、「メラニー法」が「アニメ声」→ナチュボ(ナチュラルボイス)とアプローチするのに対し、「新発声法」は「ダンディ声」→ナチュボとアプローチする形になります。因みに風邪声は、この「ダンディ声」を習得するのに必要な必修過程と認識して下さればと思います。
無論人によって声質や声帯の特徴等の違いはあるので確かな事は言えませんが、検証結果を見る感じでも、大体の人が男性の中音域に当たる音域までは出せるようになるとは思っています(発見者は男声よりも地声の方が低い音程になる人間なので確実ではありませんが…) 。とは言えまだ分からない部分も多いので、もしかすると期待に添えない結果で終わる可能性も無きにしも非ずです…
尚、この新発声法の男声に対する基本的な考え方は「音域を下げる」事よりも「声の響き自体を変える」事に重きを置いた発声法であると自負しています。しかし同時に低音域を広げる役割もあると思っていて、発見者の体感ですが、この新発声法の習得によって低音域がより出しやすくなったような気はしています。正直ここは自信がありません…元々低音は結構出るので…
②風邪声
風邪で喉が枯れた時、その一番酷い時のガラガラ声を出す際、地声と適度に混ぜ合わせる事でリアルに表現可能です。そもそも風邪声と表現している辺り、出す時のメカニズムはガラガラ声と比べてみても体感殆ど同じだと思っています(上記のように、私の習得経緯も元を正せばこのガラガラ声でした)。
一応新発声法を応用する事によって健常者でも風邪を装う事が出来るようにはなりますが、くれぐれも悪用は厳禁です。その際に発見者は一切の責任を負いません、ご了承ください。
③最低音域の認知、低音域の開発
少しだけ話を逸らしますが、現代において「高音域」の開発に関してはそれなりに進んでいるように思っています。チェストボイスからミドルボイスに繋げ、その先にファルセットと言う形で基本形が存在し、そのファルセットの中にもヘッドボイス、スーパーヘッドボイス、ホイッスルボイスと言った様々な発声法が存在しています(発見者は基本的に高音苦手ですが……)。因みにこれを繋げて行く際によく「壁を超える」なんて表現をされますが、高音域に関しては比較的多くの「壁」が発見されており、ここに書いてあるだけでも最低四つは壁を超える事が出来ると証明されているようです。
しかしそれとは対照的に、「低音域」に関してはまだまだ未知数な部分も多く、現状チェストボイスが最低音域とされていました。そしてこれより下は存在しないと言うのがこれまでの定説だったのですが、実は今回発見した新発声法により、チェストボイスの下に一つだけ「壁」が存在する事が判明しました。その「壁」に相当する位置で、特殊な発声を行う事で出せるのがこの風邪声になります。
風邪声に関しては個人的に「声」と言うよりかは「音」に近いイメージを持っているので、正直な所これらを一括りにするのは如何なものかとは思いますが…知る限りだと、この風邪声が「人類に出せるチェストボイスにおける最低音域」に該当する声?音?であると自負しています。私自身の感覚もありますが、チェストボイスのままでは理論上、これ以上低い音を出す事は出来ないと思われます。
そして男声(ここでは「ダンディ声」)ですが、音域的に見ればこの風邪声と同等か、それより上の音域で発する事の出来る声となっています(息遣いを工夫すれば、風邪声以下の音域にも手を伸ばせるはずです)。
一応新発声法の基本的な考え方として、「人類に出せるチェストボイスにおける最低音域である風邪声を事前に習得してしまい、その後地声のある上方向に戻りながら、その間の音域にある男声を出す」というものが存在します。これまでは「下方向に対して無理矢理押し広げるようにアプローチしていた」所を、この発声法では「最低位置を知った上でそこから元に戻る方向性でアプローチを進める」ので、以前と比べて比較的労力を用いる事無く男声を出せるという寸法になっています。 低音域も伸ばせますが、男声の習得だけなら上方向に戻るアプローチで習得可能なので、一先ずはこの考え方で習得を目指してみて下さい。
④声帯の調整(※もしかするとデタラメかもしれません)
発見者に専門知識が無いので断言は出来ないものの、風邪声は声帯とは違う部位である「仮声帯」を振動させて出す「音」だと認識しています。そもそも風邪声の出し方は風邪で喉周り及び声帯が腫れ、まともに声が出せなくなってしまった時に出る「ガラガラ声」の出し方と殆ど同じです(声を枯らしてみれば解ると思いますが…)。そしてこれを言い替えてみれば、風邪声は「腫れて使い物にならなくなった声帯に負担をなるだけかけない」ような出し方をしている発声法であるとも言えるでしょう。
風邪声の音は、一見耳を塞ぎたくなるような大変聞き苦しい音に聞こえ、何も知らない人がそれを聞く限りでは「喉を痛めそう」だなんて思っても何らおかしくないでしょう。しかし出している本人からすれば、喉を痛めるどころか、適度であれば風邪声を出した後は若干喉の調子が良くなっているような感覚さえあります(無論やり過ぎは禁物です、やり過ぎると喉が痒くなりますし、乾いて声が掠れてしまいます)。
勿論発見者に専門知識が無いので確かな事は言えないのですが、個人的にこの風邪声は声帯の調子を整えてくれる役割もあるのでは無いかと推測しています(男声は地声と殆ど同じものという認識です)。局所を除いて全身の脱力も適っていますし、呼吸法に関しても理にかなった方法で行っていますし、風邪声自体が喉に無理な負担を与えるような発声法ではありません。とは言え何処かの部位を高速で振動させて出している音になるので、もしかするとここを痛めると言う可能性はあるものの、少なくとも声帯自体には非常に優しい出し方をしている可能性が高いです。
また個人的に、正しい発声を行う為に必要な体中の筋肉を鍛える為のトレーニングにも役立つのでは無いかとも推測しています。声帯を使わずに、その「強くて短い息が必要」と言う特性上声を出すよりも局所により多めの負担をかける事が出来る為、鳴らし続けて居ると喉が痒くなると同時に局所(個人的には上半身全体)の筋肉が疲労している感覚に襲われます。確かな事は言えませんが、恐らく局所の筋トレのような方法としても使う事が出来るのでは無いでしょうか(誰かこの新発声法に興味のある科学者の方、宜しければ発見者に構うこと無く研究してみて下さい)。